五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

五等分の花嫁の感想と考察(111話①)~五月はキスをして風太郎争奪戦に参戦したのか!?~

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111話 最後の祭りが五月の場合③より

「最後の祭りが五月の場合」編終了!無堂の言葉にいとも簡単に惑わされた五月でしたが、風太郎の言葉に勇気をもらい無堂に会いに行くと決心。巷で言われていた五つ子ゲームとともにマルオ、勇也、下田さんが連携して撃退するという読者から見てもとても痛快な展開でした。風太郎は手を出すなという展開はちと意外でしたが、五つ子ゲームの場に風太郎がいなかったこともあって結婚式での五つ子ゲーム実施は確定かなと思いました。

 

五月は風太郎にキスしたのか!?

今回はキスを匂わせたのみ・・いつも以上にぼかした描写だったためキスの有無で意見が分かれているようです。キスしていないと主張する方の意見を見ると「踵を上げたのはただ階段を下りただけ」「風太郎のリアクションは自意識過剰から来るものでキスしなかったことへの苦笑い」そして「もう冬ですねと言っている顔に照れがないから」としているようです。「タッ」という擬音を見ると踵を上げたというより階段を降りつつ・・という感じかもですね。段ボールを持ちキスしても手を当てられない状況にするなんてさすがねぎ先生!ミスリードを誘う気満々です(笑)

ただ個人的にはキスしたとみています。直後の風太郎の驚きの表情を見る限り、階段を降りただけはあり得ない。最低でもキスするふりはしたように思われます。そこを踏まえたうえで整理してみましょう。

 

①事の前後であからさまに話を変えている
キスしたらしき描写の前が「ありがとうございます」と感謝の言葉、後が天気や気候の話と事の前後で全く違う話をしています。あからさまに話題を変えていると言った方がいいでしょうか。天気の話をしだすのは話題に詰まり何か話をしなければという意識から来るもの。ここでは何か恥ずかしくなるようなことがあったため、とにかく何か話を繋げなくてはという意識が垣間見えた気がします。

 

②敬語のまま流暢に話している
やりたいことや言いたいことがあり、事前にどんな風に話を持っていこうと考えていた節がある極めて流暢な話し方に感じました。

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111話 最後の祭りが五月の場合③より

「君だって私の理想なんだよ」と敬語解除で言い終えた直後に「ボ」と音がするほど赤面していますので、思い通りに事が進んだことで安堵し素に戻った・・そこでやっと自分が言ったことに気付いた感じでしょうか。恐らく零奈モードだったのでしょうね。その様子から見るに感謝だけではない思いがあって風太郎に対したように見えます。

 

③キスしたらしき描写の直後に目を合わせていない
そのまま数段降りて振り向かず、風太郎に直接関係ない天気の話をしています。天気の話で上を向くことにより感情を表に出さない、併せてその話に触れさせないようにしている感じ・・これも恥ずかしさを隠すための常とう手段ともいえます。

風太郎が奇妙な反応をしたのでビックリしたようですが、今度は視線を下げて話しています。もしキスするふりをしただけなら・・話をそらすことなく、ちゃんと目を合わせ微笑むなり言葉にしたりするでしょう。不意打ちで騙したわけですからね~そこに違和感を覚えます。

 

④告白をしている

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111話 最後の祭りが五月の場合③より

「君だって私の理想なんだよ」

・・ちとわかりにくいですが直前に言い淀んでいる様子から見て五月なりに言葉を選んでの告白だったように思います。「それだけ聞いてほしかったの」は口にしたのかわかりませんが、言葉を見る限りこの告白をしたかった模様。感謝以上の気持ちを持って風太郎と話をしていたのは間違いないでしょう。

そう考えると、安全パイとして異性として意識されてこなかった五月が告白する気持ちで風太郎に会っているのだから何か意識付けをしてもおかしくはありません。キスにも色々ありますが、最低でも唇近くにはキスしたように思います。

 

⑤五つ子の思考と平等・公平の精神
そもそも皆がキスしたい衝動に襲われたのは初日に風太郎が「最終日に結論を出す」と告白したから。四葉だけは「最後の思い出作り」と理由付けしていましたが、みな最後の念押しも兼ねてキスしていたともいえます。

最終日の教室で前をしっかり向いて待っているのは風太郎への気持ちは他の姉妹に負けない、自分にも権利があるという思いの表れ・・他の姉妹がキスしたのは誰も知らないわけですが、前向きな状態なのだから他の姉妹と同様の行動を起こすのは不思議ではない。鐘キスをしていたとしたら尚更ここでしない理由はないわけです。

 

風太郎の奇妙な反応の捉え方
この部分が意見を2分する原因になっているようです。解釈はおおまかに下記の4つが考えられるでしょうか・・

A キスすると思ったのにしなかったことに対し自意識過剰な自分に苦笑い

B 次々と姉妹にキスされたことへの苦笑い

C 安全パイと思っていた五月にキスされたことへの戸惑い

D キスの感触から鐘キスの正体がわかっての反応

当記事はキスしたとの見解により書いているのでAは対象外として割愛。

Dはちとわかりません。鐘キス時と比べるどころか普通にキスする程度で判別するなんて私には無理。それも五つ子なら難易度はさらにアップでしょう。ここも愛があれば見分けられるのでしょうかね。個人的には66話「スクランブルエッグ⑥」で姉妹の祖父が言ったように仕草や声、ふとしたクセで見分けるのが基本と思っており、唇やキスの感触で鐘キスの正体を見破ることはないと思います。

Aの可能性がないとは言いませんが、個人的にはC本命、B対抗の連複買いです。

 

(補足)五月の好意の有無に対する読者の認識次第!?
ネット上では"鐘キスをしたからここではキスしなかったのでは!?"という本末転倒な考察もありました。それは根拠ではなくただの読者の願望・・「あの時、鐘の下でキスをしたのだから今回はしないでおこう」なんて思いながら五月が行動するわけはありません。

要は巷の意見で多かった「五月が風太郎に好意があるように見えない」ことが今回キスしたと思えない一番の理由なのでしょう。もしくは「まだキスするのは早い」でしょうか・・こんな理由ならキスしないのはあり得ると思いますけどね。

結果だけを見ると好意に発展しなかった原因は母の死や言葉による呪縛から来るものではなく、父としての理想像を重ねてしまっていた風太郎に自分の決意を肯定し背中を押して貰いたかっただけとも言えます。要は好意と紙一重の状態だっただけ・・五月の心境に変化があったと思っていた方は特に違和感はないと思います。

kitchan42.hatenablog.com


今回キスしたような描写があったのは食堂でも公園でもなく校内の階段。他の姉妹のキスシーンが過去のイベントにリンクさせていたのに対し今回は五月と関連のない所・・68話の鐘キス描写とのリンクでもないですね。人によってはこれをもってキスはしていないと判断するのかもしれませんが、New五月の誕生で過去は関係ないということなのかもと想像しています。

ただ階段で思いつくのは四葉風太郎が京都で出会った場面やそれを模した四葉編。もう四葉と五月の一騎打ちの様相ですが、まだ風太郎に京都の子の正体はわからせない寸法なのでしょうかね。風太郎・・この期に及んで京都の子は五月と間違えてしまうのか!?

 

今後の展開は!?

五月の花嫁決定と言う雰囲気ですが、裏を返せば五月は敬語解放まで終了してしまい、もう教師を目指しひたすら学力と試験対応力の向上を図るのみ。一方、四葉は京都の子だったことや過去の一部が読者には知らされましたが、風太郎には未だ何も知らされておらず本人の成長もほぼ描かれていません。

学園祭編では何気に二乃、そして三玖が四葉の想いに気付いた可能性があり、もしそうだと姉妹全員が四葉の好意を知り得たことになります。それがどう影響していくのか・・まあその前に学園祭最終日に風太郎の結果発表がありますので、そこでどのような結論が話されるかですね。あると思われる風太郎編を含めて今後の展開が楽しみです。

 

 ※本記事にて掲載されている画像は「五等分の花嫁/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。