五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」の感想~大病を患った桜良だからこその想いや言葉に魅入られる作品~

f:id:kitchan42:20200508192754j:plain

住野よる双葉社/君の膵臓をたべたい アニメフィルムパートナーズより引用

2018年9月より劇場公開された住野よる氏による青春小説のアニメ化作品。膵臓を患った桜良の日記「共病文庫」をたまたま主人公が見てしまったことで始まった二人の特別な関係を描いています。

社交的な桜良と協調性のない主人公だからこその関係は当然クラスメイトには受け入れられませんが、桜良は主人公の魅力に気付き、憧れ、そして好きになっていきます。一方の主人公も秘密を知ったにしろ自分だけに向けられる桜良の姿と言動、そして行動にどんどん惹かれていきます。

余命の事を考えると桜良も主人公もそれ以上の関係には踏み込めないわけですが、だからこそ二人の関係はそれを超越しひとつひとつの言動に魂が宿ります。最後は思いがけない結末を迎えてしまい少しビックリしましたが、桜良の残した言葉はとても印象深く様々な思いがあったことに気付かされます。

死をテーマにしているので当然重い話だし、無理に明るく振舞う桜良の様子に涙してしまいますが、それ以上に桜良の言葉や主人公の変わっていく様子に救われる感じがして個人的にお気に入りの作品です。

以下、ネタバレ要素を多分に含みますのでご注意ください。

 

【あらすじ】
盲腸手術の抜糸に行った病院の待合席で「僕」が偶然拾った「共病文庫」と名付けられた一冊の文庫本。その本はクラスメイトの山内桜良が綴った秘密の日記帳であり、何気に開いたその本に記されていたのは膵臓の病気により余命はあと数年という文字。その事実を知った「僕」は身内以外で唯一、桜良の病気を知る存在となる。

桜良曰く「仲良し」な存在として「死ぬ前にやりたいこと」に付き合わされる羽目になった「僕」だったが、全く正反対の存在と思える桜良と付き合うことにより徐々に憧れを抱き、心を通わせたい存在と思うようになっていく。

一方の桜良は「僕」をただひとり真実と日常を与えてくれる人として一緒にいることを望むが、「彼女も友人も必要としない」「現実より小説が楽しいと信じてる」と語っていた「僕」が初めて関わり合いを持ちたい人に自分を選んでくれたことに「初めて私自身として必要とされている」と感じ涙する。

4週間の入院治療から解放されたその日、桜良は「僕」との待ち合わせ場所に向かうが、その途中通り魔に刺され余命を全うすることなく亡くなってしまう。

 

【好きな点】
「君の膵臓をたべたい」というかなり強烈なタイトル・・そしてヒロインである山内桜良の葬儀シーンとそれに参列しなかった「僕」のモノローグで始まるので悲しい結末を迎えることを覚悟しながら見ることになります。併せて印象的なのは桜良・・からかうような口調の中で時折、本音が垣間見える彼女の心の動きと言葉の数々がこの映画の見所です。

人と関わらずに読書ばかりしている主人公の「僕」。その「僕」は盲腸手術の抜糸に行った病院の待合席で拾った本「共病文庫」を何気に読んでしまい、その姿を持ち主の桜良に見られるわけですが、それにもかかわらず何も驚かず慰めもしない「僕」・・
そんな「僕」だからなのか興味を持ち、病気の事は皆に内緒という約束をした桜良は「僕」と同じ図書委員に立候補し、一緒の時間を過ごそうとします。そして「僕」に対してだけは「死ぬまで・・」など"死ぬ"と言う言葉をことある毎に使います。

社交的でクラスの人気者の桜良が暗くて協調性がない「僕」と仲良くしようとする姿にクラスメイトは怪訝な様子を見せますが、その理由を二人で過ごす時間の中で次のように説明していました。

「お医者さんはいつも真実だけしか教えてくれない」

「家族は私の発言一つ一つに過剰に反応して日常を取り繕うのに必死になってる」

「恭子や他の子たちもきっと知ったら同じようによそよそしくなる」

「だけど君だけは真実を知りながら私と日常をやってくれる」

「だから君と遊ぶのが楽しいの」

福岡へ二人きりで旅行に行く際、苗字の漢字確認や下の名前を聞くシーンがあるので、冒頭の病院での出会いと病気を知られたことが、「僕」を知り仲良くなるきっかけのように見えるのですが・・

よくよく考えれば同じクラスであり、桜良のような子が興味を持った男子の名前を知らないわけはありません。そして一緒に過ごす時間の中で親に内緒で福岡旅行を決行し自宅に迎え入れたりするのだから、単に仲良しの「友達」であるはずもなし。付かず離れずでいようとするものの「彼女」という言葉を使って自分の位置づけや存在を意識させようとする言葉の数々はそれを象徴するものだと思います。

やりたいことの半分が終えた段階で突如入院した時は、やはり「四月は君の嘘」のように病気で亡くなる結末なのだろうと思いました。恭子たちには盲腸の手術と伝え、「僕」には検査数値の結果が悪く両親が心配して入院させたと話すわけですが、きっと隠している部分があるのだろうと・・実際「僕」自体もそう思っていたわけですが、その心配は杞憂でした。

そんな中、退院し「僕」との待ち合わせ場所であるカフェ「SPRING」に向かっていた桜良は通り魔に刺され亡くなってしまいます。物語の中で何度も通り魔事件が頻発していることは描かれていましたが、まさか桜良がその被害者となり死ぬことになるなんて・・花火を見る時に言葉にした「死ぬときはちゃんと言うから」がここで生きたわけです。

残された「共病文庫」には「僕」が必要としてくれたことが嬉しいとともに恋してると気付き死ぬのが怖くなった・・そんな心の動きが垣間見える言葉が綴られていました。

病院で"真実か挑戦"をやろうとしたとき「僕」に聞こうとしたのは「どうして君は私の名前を呼ばないの?」でした。その理由は「君は私を君の中の誰かにすることが怖かったんじゃない?」と聞いたとおり、いずれ失うとわかっている自分を恋人や友達にするのが怖かったからと推測していたようです。
桜良も同じ想いを持っていたからこそ理解し代弁できたと想像するのは難くない事ですが、その後「僕」をすごいと評価し、その理由を「私の魅力は私の周りに誰かがいないと成立しない」が「君は人との関りじゃなくて自分自身を見つめて魅力を作り出してた」と語っていました。

恐らくそれはクラスメイトの誰も気づけない、桜良自身が余命あとわずかとわかっていたからこそ気付けた部分なのでしょう。日記に綴っていた次の言葉は桜良がもしこんな最期を遂げなかったら・・死ぬ間際に言いたかった「告白」だったのかもしれません。

「友達とか恋人とかそういう関りを必要としない君が他の誰でもない私を選んでくれた」

「17年私は君に必要とされるのを待っていたのかもしれない」

「桜が春を待っているみたいに」

桜良の家にお参りに伺った日、家を後にする際に「下の名前は?」と母に問われ、ここでやっと「僕」の名前は「春樹」だと明かされました。福岡に向かう新幹線の中での名前を聞く会話へと繋がり、博多駅前広場から横断歩道を渡った銀行前で「私は君と出会うために選択して生きてきたんだ」という名言があったこともわかりました。

自分と正反対の春樹だからこそ惹かれたのは間違いないものの、そこには余命少ないからこそ彼の魅力を感じ取れた部分があったと思います。ただそんな春樹に選ばれ、大切に思われ、必要とされることで自分の生まれてきた意義を感じ取れた・・まさに運命の人・・

もし通り魔に刺されなかったとして何か変わったのか?と考えてみましたが、特に何かが変わるようには思えませんでした。志半ばなので双方に無念さが残る展開ではありましたが、だからこそ「共病文庫」の存在とそこに記された言葉が生きる形となったように感じます。

恭子のことが気がかりだったこともあってか、春樹にも「仲良くして欲しい」とよく言っていましたが、結果的に春樹に丸投げする形になりました。このことは心残りでもあったでしょうが、でも桜良の死後、彼女が残した「生きるというのは誰かと心を通わせること」「自分一人だけじゃ自分がいるってわからない」という言葉を胸に春樹は一歩踏み出し、恭子が最初の友達になったと考えると桜良の思い描いた展開になったとも言えますね。

終わりに・・「共病文庫」の最後に記され、タイトルにもなっている「君の膵臓をたべたい」という言葉の意味・・図書室での「昔の人は肝臓が悪かったら肝臓を食べて胃が悪かったら胃を食べてた」の他、焼肉屋では「牛の内臓を食べるもの治療の一貫?」「人に食べてもらうと魂がその人の中で生き続ける」などの言い伝えが出てきましたが、実は「君の爪の垢でも煎じて飲みたい」と同義語・・「君のようになりたい」という思いから春樹は”褒める言葉”としてメールしたのですが、桜良も二人の関係をありふれた言葉で表現したくないからと図書室でも交わしたこの言葉をチョイス。春樹への想いと願いをうまく表現した桜良らしい返答でした。

見直すたびに新たな意味合いを発見ができるのも魅力です。まだ見たことない方はぜひ一度見ていただき、作中に散りばめられた桜良の名言をご堪能ください!!

アニメ「プラスティック・メモリーズ」の感想~寿命間近なギフティアとの思い出づくりが切なくも温かい作品~

f:id:kitchan42:20200513211147j:plain

林直孝/TVアニメ「プラスティック・メモリーズ」オフィシャルサイトより引用

2015年4月~7月に放映された林直孝氏原作のオリジナルアニメ作品。アニプレックスのプロデューサーから直々にアニメ制作の指名を受け、もともと短編小説として書き溜めていたアイデアを基に作成したとのこと。デジタルな記憶をテーマにしたアンドロイドと人との恋模様を丁寧に描いた様は「相手を思いやる心」という世界観で溢れていました。当時、新聞の一面を使って広告を打ったこともあって興味を持ちリアルタイムで見ていましたが、個人的には好きなアニメでした。

以下、ネタバレ要素を多分に含みますのでご注意ください。

【あらすじ】
大学受験に失敗した水柿ツカサは親のコネでアンドロイド「ギフティア」を製造・管理する世界的企業「SAI社」に就職する。81,920時間(約9年4ヶ月)で寿命を迎える「ギフティア」をフォローし期限前に回収する部署「第1ターミナルサービス課」に配属されたツカサだったが、急な配属もあってコンビを組ませるべく「ギフティア」がいないことから、ベテランの「アイラ」が急遽パートナーとして現場復帰することになる。決まりにより共同生活をすることになる二人・・ツカサはクールでめったに感情を表さないアイラと良好なパートナー関係を築こうと仕事でもプライベートでも奮闘・・徐々に打ち解けお互いに思いやる関係になるが、そんな中、アイラ自身の寿命はあとわずかだと知らされる。アイラとのパートナー関係を解消するかの選択を迫られるも最後を看取る(回収する)ためにコンビ継続することを決めたツカサはアイラとの思い出づくりをすることに・・

 

【好きな点】
「エラー」「よく聞き取れませんでした・・」というアイラの口癖が印象的なこの作品。「ギフティア」というアンドロイドが広く普及し人間社会に溶け込んでいる世界なのでSFストーリーのように思えますが、あくまでこれは「出会いと別れの物語」。別れが生々しくなりすぎないためのアンドロイド設定という感じでしょうか。だからSFとしての設定や作りこみが甘いのもしょうがないところ。細かな設定を期待した人も多かったのでしょうが、原作者はそんなのを無視して作ったようです。

回収時にはプライバシー保護の観点から立ち合い、所有者に見届けてもらうというのがターミナルサービスの仕事。アイラはベテランという事でしたが現場ではポンコツぶりを発揮しミスを連発。私たちの仕事を「思い出を引き裂くこと」と話していましたが、ハーブを育てるのが趣味と言うだけあって仕事ぶりも思いやる感情を重視・・効率的とは程遠いやり方をする優しい心の持ち主でした。カヅキとコンビを組んでいた際のトラウマから思い出を作ることを拒否しクールなキャラと変貌したようですが、ツカサの恋愛感情を端とした奮闘に徐々に打ち解けていく様がとてもいい。オープニング最後のアイラの表情が回を追うごとに変わっていく様もとても良かったです。

放送当時からツカサはギフティアじゃないか?と言われていましたが、敢えて生い立ちが見えず過去に葛藤のない人間味の乏しいキャラとして、アイラは過去に葛藤を持ちアンドロイドなのに人間らしく描くことで二人を対比させ、近づく別れにどう向き合うかを見どころにしたとのこと。総じてギフティアはみな人間味あふれるように描かれていた気がします。贈り物由来の名前で「相手を思いやる心」というのがひとつのテーマだったのでしょう。

カヅキの受け売りでミチルが「ギフティアを回収するだけでは私たちの仕事は悲しみしか生まなくなる」「大切なのはギフティアと所有者のどちらにも寄り添ってあげること」と言っていましたが、本社の意に沿わないそのやり方がこの物語の肝となる部分。当初、期限が決まっているのに回収を拒む人がいることを不自然と思いますが、単なる機械とは違う存在だからこそ借り手のエゴが出現し回収を拒むのだと回を追っていけば理解できてきます。

2話で早々とアイラの寿命の話が出てきたため、ある意味アイラの回収という最期は想像できたわけですが、それがどのように形で描かれるのかが一番興味を持つところとなりました。

6話でツカサはアイラの寿命があと1,000時間ほどしかないことを知らされます。回収業務を行うツカサなのだからアイラの寿命に抗うことは不可能だと十二分に理解している・・未来を避けられない、変えられない中でツカサが選んだ道は最後までアイラのパートナーで居ること。プライベートではデートをし、気持ちを伝え、そして二人の「思い出」を作ることでした。

「初デート」「花火」「告白」を経てなんとか恋人同士になった二人・・最期を舞台となったのはオープニングや作中でも数多く出てきた遊園地の観覧車でした。ターミナルサービスの同僚や先輩の計らいもあってアイラと最後に遊園地でのひとときを過ごし、閉園間際の観覧車の中、ツカサの手で機能停止処理を行い二人の思い出づくりは終了。奇跡が起こることもない終わり方でしたが、彼女の望んだ最期であり、満足げなアイラの顔が印象的でした。

 

最後に・・闇回収屋とワンダラーの話はいらないのでは!?と当時一部のファンがコメントしていました。ワンダラーという危険な存在になってしまうのになぜか自動停止や位置情報の装置も付いていない・・こちらも単なる機械と見たくないことからの設定なのでしょうが、そのように甘く感じる部分がそう思わせた理由なのでしょう。

この回の意味合いは、まずひとつが回収日を過ぎた時のリスクの提示。ワンダラーの脅威・末路を”ツカサ自身が実感する”ために担当の顧客や身近な人を例に挙げながら描く必要があったわけですが、もうひとつはツカサの悲しい笑顔や行動が「思い出はいらない」と心閉ざしていたアイラに気付きを与え、心打ち解ける転機とすることでした。

そしてもっとも重要なのは昔カヅキと組んでワンダラーに対処した時との対比。その方がよいと思い距離を取ったカヅキに対し、相棒として心配させないよう笑顔を作るツカサの姿がアイラの記憶に追加され、考えを変えるきっかけになった。闇回収屋はあくまでそのための一手段ですね。おかげで10話での「好きな人と一緒に過ごすのが一番嬉しいものなので」発言に繋がり、ツカサと恋人同士で最期を迎えることができました。

 

論理じゃなく感情で見る人には問題なく楽しめると思います。オープニング、エンディングとも個人的にはお気に入りの作品でした!

「カッコウの許嫁」単話毎の感想&考察の終了について

ここまで毎週がんばってきましたが、体調や環境の変化、経済的事情等もあり、69話までで一旦1話毎の感想&考察を終了させていただきます。見て下っていた方には申し訳ありませんが、何卒ご了承ください。

なお巻ごとの考察は当初の予定どおり続けたいと思っているので、また見に来ていただければ幸いです。

カッコウの許嫁の感想と考察(69話)~それを100倍にした感じかな~

f:id:kitchan42:20210630140610j:plain

カッコウの許嫁 69羽目より

家に帰ってきた凪を殴ったものの、あいと結婚するというのは誤解とわかり凪に陳謝するエリカ。あいを『好きだった人』と説明するものの理解できない様子に凪はエリカが過去に誰かを好きになったことがないことを悟る。「人を好きになるってどんな感じなの?」と問うエリカに日常の"幸せ"を100倍にした感じと説明する凪・・人を好きになる相手は話す事がきっかけと聞いたエリカは「未来は私のことを好きになるかも?」と凪に問いかけ、凪と一緒に居ることが楽しいのは"幸せ"であることに気づく。

 

【感想と考察】
実家に戻った凪が部屋に向かうのをエリカが呼び止めたところで終わった前回でしたが、今話はその続きが凪を殴るシーンで始まりました。

ただ殴った理由は凪が『告白魔』『結婚詐欺師』であいと結婚するつもりでいるという・・これまた壮大な早とちりでした(笑)真っ先に手が出るところが実父の洋平そっくりと凪は評していましたが、それだけじゃなく思考回路も同じみたいです(笑)

f:id:kitchan42:20210630140653j:plain

カッコウの許嫁 69羽目より

過去の話を交え、あいを『好きだった人』と説明する凪でしたが、エリカは意味が分からない模様。その様子を見た凪はエリカにこう問います・・

「もしかして・・誰かを好きになったことないの・・?」

その言葉に赤面したエリカは両親や幸もみんな『好き』と答え、女子高なのでそんな環境ではなかったと言い訳をしますが、そこで問うたのは次の言葉・・

「人を好きになるって・・どんな感じなの?」

許嫁からこんなことを言われあきれ返る凪でしたが、そんなエリカに凪は『幸せ』という言葉を使い、”それを100倍にした感じ”と評していました。凪は結構惚れっぽい感じですが、エリカは異性に対する好意を意識したことさえないんですね。凪がこう問うのも納得です。

凪の言葉を聞いたエリカはタオルをロール状に畳んだ挙句、ひろと一緒にやる予定だった安全花火をしようと持ち掛けていました。どうみても何かを誤魔化そうとしているので、エリカは凪の言葉に少々動揺しその表情を見られたくなかったという事なのでしょうね。

花火をする中でエリカは、ひろとあいは全然タイプが違うのに好きになるのか?と問うていました。これは凪の言葉に動揺しただけでなく理解できなかったということ・・「好きになる」を突き詰めたいという気持ちが沸いて出たのでしょう。

話を聞いたエリカは凪の事を『話しかけられたら誰でも好きになるんだ』と評し、凪はその言葉を否定しつつ「話したこともない人を本気で好きにならないだろ!」と返答!その言葉を聞いたエリカは改めて赤面しこう口にしました・・

「未来は私のことを好きになるかも・・ってこと?」

『あいはお隣さんで仲良しだったから』、『ひろは同じ学校のライバルだから』と凪から好きになった理由を聞かされたエリカ・・話しかけられたら誰でも好きになるのなら、未来は当然自分の事を好きになる!?・・と考えるのはちと飛躍しすぎな感じ。恐らく日常の幸せを『100倍にした感じ』という言葉が大きく影響したのでしょうね。

f:id:kitchan42:20210630140736j:plain

カッコウの許嫁 69羽目より

湯船に浸かったエリカは改めて「好きな人」について考え、恋をする=幸せという凪の言葉を反復するわけですが、同時に考えたのは兄"宗助”の事・・もし出会えたらどんな気持ちになるのだろうと考えているところを見ると、44話で「幸ちゃんが凪くんに持ってる感情と同じ・・」と話していたとおり、宗助への気持ちを”恋"と捉えているわけですね。そしてそう考えたと同時に凪の顔と言葉が浮かんでいるのを見ると、凪に宗助を重ねているのは間違いないのでしょうね。

凪の顔を浮かべてしまったエリカは、凪といて楽しい=幸せ?と考えていました。「それってつまり・・?」に続くのは当然、「自分は凪くんのことが好きなの?」という考え・・

エリカはこれまで何度となく、凪と一緒に居ることを『楽しい』と評していました。普通ならその気持ちは『恋なのでは?』と考えるわけですが、恋愛経験がないエリカにとってその気持ちは家族に向けるものと同じものだった・・いやそこにさえ考えが至ってなかったのかもしれませんね。

今回の会話で、一緒に居て幸せと思う人は好きな人であるという思考が追加されたことになります。エリカの問いに「ない・・とは限らない・・」と凪が答えたことにより自分を好きになる可能性もあるとわかったのだから、凪を意識せざるを得ないでしょう。兄"宗助"が突如自分の前からいなくなった経緯もあるわけで、凪への執着は思いのほか強いとも考えられます。ここからエリカの気持ちに大きな変化が生まれてくるのでしょうか!?

 

そんなエリカと凪の会話を2階から聞いていた幸は「アタシのことも好きになるかもってこと・・?」と独白していました。エリカの実妹だけあって同じように考えるようですね。そんな幸は次号、おめかししてどこかへ出かける模様。おめかしして・・となるとエリカパパとの情報交換会が頭に浮かびますがどうなんでしょうね・・両親へのプレゼントを買いに凪とお出かけした事もあったわけで、兄妹デートとも考えられますが果たして・・

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。 

 

カッコウの許嫁の感想と考察(68話)~誰に似たのかしら?~

f:id:kitchan42:20210623134219j:plain

カッコウの許嫁 68羽目より

あいを家に送り届けた凪は実家に戻ってため息。「俺と結婚するために日本に戻って来たらしい」と話す凪に父洋平はクズ野郎!と殴りつける。話を聞き入れない父に応戦する凪だったが、帰ってきた母奈美恵は二人を一喝!母の言葉に「今度はしっかりぶつかっていかないと・・」覚悟をする凪だったが、モテぶりを冷やかす両親の言葉を聞き、改めて4人の存在を意識する。そんなこんなで帰るのが遅くなった凪だったが、家に帰ると「話があるんだけど・・」とエリカに言われて・・

 

【感想と考察】
あいの熱烈なる求愛にて終わった前回でしたが、今回はあいの家に送り届けた後に寄った実家でのやり取りがメインでした。

家に送り届けた後に海野亭に寄っているのを見ると、実家の近くに住んでいるのでしょうか!?以前のような"お隣さん"ではないと思われますが、1人で日本に戻ってきたあいは凪の実家の近くに家を借りた・・という事なのでしょうか!?

もしかしたら両親に話を聞いてもらいたくてわざわざ足を運んだのかもしれませんね。28話ではエリカの「好きじゃない まだ!!」という言葉の意味が分からず、実家に戻って父の話を聞く展開になりましたが、今回も愛の求愛に悩んでの事ですからね。

詳しく話を聞かなまま凪を殴りつける洋平パパ。凪のテーブルにあったかつ丼をわざわざ別のところに移してからテーブルをひっくり返す様に笑ってしまいましたが、その後の洋平パパの言葉を見る限り、凪が浮気していると理解した模様。どうすればそんな考えに至るのかわかりませんが、勘違いや早とちりだとしてもとりあえず拳で語り合うのが海野家男子の流儀なのでしょうね(汗)

それにしても洋平パパは喧嘩強いんですね。凪の拳の強さはこれまで何度か描かれていますが、それを軽々と受け止めるんですからね・・それも重しをつけたままなんて・・かなり見直しました!!

そんな中、家に戻って来た奈美恵ママは二人の様子に激怒し、二人をボコっていました。「お母さんのいう事は聞きましょう!!」は叶わない・頭が上がらないからこその家訓なのでしょうね。どうみても奈美恵ママあってこその海野家ですしね。ところで奈美恵ママの実家はどんな家なのでしょうね?個人的にはちょっと気になるところです。

 

さて「おまえの事 人を泣かせるような子に育てた覚え ないから!」という奈美恵ママの言葉に凪は「今度はしっかりぶつかっていかないとな!」と決意していました。これを聞いてわかるのは、凪は『何かしら後悔をしている』という事。狙っていたスーパーボールが他の人の手に渡り泣きじゃくるあいが直前に浮かんでいるわけで、その時のやりとりに後悔する部分があるのは間違いないでしょうが、さて・・

あいの「あの時とは違う」「今度は必ず手に入れてみせる」は「もうあきらめました」という言葉を否定するものでした。それを聞かされた凪なので後悔しているとすれば・・「仕方ないよ・・"運"だから」のところでしょうか!?

じゃあ今後、凪はあいにどう接していくのか??曖昧にせず改めて自分気持ちを正直に伝えることになりそうですが、不思議ちゃんのあいが凪の言葉を素直に受けとるとは思えない感じ。付かず離れずの距離で話が進むのか?同年だとしても進学校の目黒川高校に転入して来るのは難しそうな気がしますが果たして!?

f:id:kitchan42:20210623134259j:plain

カッコウの許嫁 68羽目より

そんな凪のモテぶりを「誰に似たのか?」と冷やかし、『自分』と主張する奈美恵ママと洋平パパ。いやいや似ているのは実父の天野宗一郎でしょう!!とツッコみたくなる部分ですが、これも家族仲を感じるやりとり・・海野家は本当にいい家族ですね。エリカが羨むのはよくわかります。

そんな両親の言葉に凪はモテ期が到来したのでは!?と思い、4人の姿を夜空の星座になぞらえていました。妹の”幸”も入っていることにビックリする人もいるようですが、凪は意識していないふりをしているだけなので取り立てて思うこともなし。それより好きと公言しているひろが28話に続き右端なのがちょっと気になるところ、右側から読んでいくので一番初めに浮かんでいるとも言えますが、絵面的にはエリカや幸の方が目立つわけで、凪の気持ちがひろだけに向いていないことを実感する描写です。

f:id:kitchan42:20210623134455j:plain

カッコウの許嫁 68羽目より

遅く家に戻った凪を出迎えたのはエリカ・・というより待ち構えていた感じですね。二階に上がろうとする凪を引き留めるべく口にした言葉は・・

「凪くんに話があるんだけど・・!!」

次号予告文にあるようにエリカはご立腹の様子ですね。いったい何にご立腹なのか!?「誠意には誠意で返すべし!」と家訓を口にしてあいを追いかけて行った凪が、なかなか帰ってこなかった・・という事から考えると、ちゃんと断れたのかが気になっていたというのがひとつの理由でしょう。ひろの事が好きと公言している凪をエリカは後押ししてきているわけですしね。

ただ27話のように時折嫉妬めいた感情を見せるのもエリカ・・実はエリカもひろと同じく意味深な言葉をたくさん投げかけています。「私と凪くんだけの秘密じゃん」(48話)や「凪くんは私がいないと全然ダメね!」(65話)などは独占欲を感じる言葉であり、自分の方を見てほしいという気持ちさえ感じます。そんなエリカなので無意識な好意から腹を立ててもおかしくはない。

ご立腹の理由としてもう一つ考えられるのは、66話で話していたエリカパパとの話し合いでしょうか!?凪の好意がひろに向いていることを好ましくないと考えていたエリカパパ・・ひろとの関係について釘を刺すような発言がエリカにあったのでしょうか!?

どちらにしろこの展開のキーとなるのはエリカであることは間違いないでしょう。エリカがどのような感情を出してくるのか・・未だ明らかになっていない宗助やひろの許嫁のことに触れるのか・・展開が楽しみです!!

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。 

 

カッコウの許嫁の感想と考察(67話)~送り届けてくれますか?~

f:id:kitchan42:20210616111045j:plain

カッコウの許嫁 67羽目より

「俺と結婚するために帰って来た?」と動揺を隠せない凪。「伝えたいことは伝えたので満足」と帰っていくあいに3人は呆然とするが、誠意を見せるべきと考えた凪はあいの後を追いかけることに。「ごめん」と謝り、好きな人や許等がいる・・と話す凪に「了解」「問題ない」と答えるあい。それを見た凪は「幼なじみとしての付き合いを了承してくれた」と理解するが、あいを家に送り届ける途中、昔駄菓子屋のくじでゲットできなかったスーパーボールに話が及び、その中であいに「今度は必ず手に入れて見せます・・”我が愛しき凪ちゃん”を!」と言われてしまう。 

 

【感想と考察】
あいの結婚宣言で終わった前回でしたが、今回はそこからあいを家に送り届ける中での会話がメインに描かれていました。

「伝えたいことは伝えました」「あいは満足です」とさっさと帰って行くあいに呆然とする3人。「7年間考えた結果、結婚に至ったということか?」と理解した凪は返事をすべくあいの後を追いかけるわけですが・・

「ごめん」と謝るとともに好きな人や許嫁、血の繋がらない妹がいる事を告げた凪に対し、あいが返した言葉は・・

「そうですか・・了解しました」
「想定外ですが・・問題ありません」

この返事に凪は安堵し、昔もこんなだった・・そんなあいだから好きだったのかなと考えていました。あいは昔からかなりの不思議ちゃんだったようですね。ただ幸によると「昔からあんな感じ」で「理解できない思考のやり取り」ばかりだったとのこと。当然このやり取りも言葉通りではなかったようで、あいが次に口にした言葉は・・

「これからは切り替えることにします」

言葉の意味が分からない中、「あいをおうちまで送り届けてくれますか?」と言われた事で『幼なじみとして付き合っていく』と勝手に解釈する凪。まさに連想ゲームの領域ですね!!「まず手始めに・・」と言われているのだから一層謎が深まってもおかしくないのですが、罪悪感もあって思い込んでしまったようです。

f:id:kitchan42:20210616111114j:plain

カッコウの許嫁 67羽目より

家まで送り届けるよう言ったのに、凪と一緒に居るのが恥ずかしいからと速足・・目を合わせて・・と言われたから目を合わせたのにドキドキするから見ないでくださいと赤面・・一緒に懐かしの駄菓子屋に行きましょうと言ったのに、2人きりで行くのはデートのようで緊張すると大照れ・・とあいに振り回される凪。さすがに「何かおかしくないか?」と凪は思ったようですが、考える暇を与えないあいのペースについていけない感じです。

そんな懐かしの駄菓子屋はすでにコンビニに建て替わっていました。そこで切り出したのは昔くじでゲットできなかった『我が愛しきスーパーボール』の事。コンビニの前に座り思い出話に花を咲かせる二人・・「あきらめました」と言いつつも悔し涙を流していたあいを思い出すなど純粋に昔を懐かしむ凪でしたが、いきなり立ち上がったあいは「ところで・・言いたいことはわかりましたか?」と質問しこう続けました・・

「今度は必ず手に入れてみせます」
「"我が愛しき凪ちゃん”を・・!!」

指フレームポーズでの爆弾発言!!何を考えているのかわからない不思議ちゃんぶりですが、ここは明らかに感情が出ている部分。「切り替える」と口にし、最後のミッションとして駄菓子屋に誘導・・「スーパーボール」を例に出して「何よりあの時のあいとは違う」と話した流れからは、計画どおりの行動にも見えますが、この言葉を口にできたのは駄菓子屋がコンビニに建て替わっていたことが大きく影響した感じ。スーパーボールを『我が愛しき』と評し凪になぞらえた様子からも「チャンスは2度とない」「後悔したくない」という気持ちが高まったからだと感じます。

あいの登場はあくまで四角関係の触媒的なもので誤解や思い込みが多分に混ざっていると思っていましたが、凪への想いは思いのほかガチみたいですね。『切り替えたって・・そういうコト・・?』と凪のコメントを見る限り、あいの気持ちをちゃんと理解したように思うし、一時的であれ五角関係が始まるのは間違いないのでしょうね。

ところで今回ポーズした指フレームはあいの仕事と関係しているということでしょうか??家族解散でひとり帰国したとのことでしたが、家はどこなのでしょう??まだまだあいはわからないことばかりです。

 

次号予告文によると「凪の四角関係に思わぬヒビ?」あるので、エリカ、幸、ひろのうち最低一人とはギクシャクする事になりそう。「男たちは拳で語る・・!」とあるのでシオンと恋愛相談するのか?それとも洋平パパに喝を入れられる形か?

『我が愛しき』と語ったスーパーボールも今後の展開のキーとなるかもですね。実はエリカ、幸、ひろの誰かがそのスーパーボールをゲットしているのかもしれません。幸だと凪が気付きそうに思いますが、凪を取られたという気持ちから幸がいち早くゲットし隠し持っていたとしてもおかしくはないですしね。

凪の四角関係にヒビとなると、キーマンとなるのはエリカでしょうか!?今の四角関係を繋いでいるのはエリカだし、唯一凪への想いを見せていないものエリカ・・凪がエリカに無意識に惹かれている事にひろも幸も気付いているわけで、二人の恋愛はエリカの動向次第。エリカと凪はエリカパパから近く話があるとも言われているわけで、エリカの感情の変化と凪との距離感が重要なキーとなりそうです。

 

 ※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。

 

カッコウの許嫁の感想と考察(66話)~お兄に告白されてたよね・・?~

f:id:kitchan42:20210609135703j:plain

カッコウの許嫁 66羽目より

ひろが実家に戻り凪とエリカはオセロに興じるが、凪も同席で「近々話がしたい」と父から連絡があったことに二人は懸念を示す。実家に寄っていた幸を呼ぶ声の主は幼なじみの”あい”・・海野亭で大好きなかつ丼を食べ海野一家と語らう中、凪の"取り違え子&許嫁"話を聞かされたあいは凪に会いたいと幸にお願いする。家に向かう途中、お別れ時のお兄の告白について切り出す幸・・そんな幸に「そのことについて思うところがある」答えたあいは、いきなりの登場に驚くエリカと凪に対し「凪ちゃんと結婚するために日本に帰って来た!」と宣言して・・ 

 

【感想と考察】
予告されたとおり、凪と幸の幼なじみ"あい"ちゃんが登場してきた今話でしたが、あいの正体がわかる以外に今後の展開に大きく影響しそうな伏線が色々と見て取れました。

f:id:kitchan42:20210609135752j:plain

カッコウの許嫁 66羽目より

前話の最後に「そうなると 考えものだね」というエリカパパの言葉があったわけですが、エリカの元に「近々話がしたい」との連絡が入っているところを見ると、凪がひろに好意を持つことはエリカパパにとってかなり都合が悪い事のようですね。これまでの話を振り返ると凪が結婚する相手はエリカか幸と考えている節があるので、このように思うのは当然ですが・・それにしても動きが早すぎる感じ。

凪の同席を前提としていることもあり、ひろが同居していた事?二人の兄の事?と考えていましたが、これを見る限り、ひろが同居している事を両親には伝えていなかったんですね。そして幸がエリカパパと交わした言葉も伝わっていないという事。幸はエリカパパに口止めされたのでしょうか!?

話の中身として考えられるのは当然、凪がひろに好意を持っている事・・ですが、すぐに釘を刺す必要があるのは何故!?ひとつは実子である凪を後継者候補にできなくなる事ですが、ひろとの仲を裂くためだけなら二人に話をしに来るのは悪手な感じ。かえって二人は強固に反発するでしょう。となると考えられるのは、これまで明かされていない真実を伝え結ばれないことを自覚させること・・個人的には天野家と瀬川家には繋がりがあり、兄”宗助"の存在がそこに関与しているのでは?と推測していますが果たして!?

 

実家に戻っていた幸に声をかけたのは幼なじみの”あい"でした。幸はすぐにわかったようですが、印象はかなり変わった模様で色々と??反応を示していました。ちなみにあいについて明らかになった事は次の通り・・

① 7年前、引っ越した先は中国広東省のシェンチェン
② ロリータ服を着ているのは仕事の関係
③ お小遣いでかつ丼を食べに来ていた常連だった
④ 家族は方向性の違いにより解散

気になっていたロリータ風の服は仕事絡みで詳細は秘密との事。当初、アイドルなのかな?と思っていましたが、エリカと似たようなSNS上のアイドルなのかもですね!?

f:id:kitchan42:20210609135834j:plain

カッコウの許嫁 66羽目より

引っ越した後は中国で過ごしていたようですが、父はシンガポール、母はフランス、あいは日本での生活を所望した結果、離れ離れの生活をすることになった模様。ドライな家族のようで小さい頃から大人びて達観するのもわかりますね。「凪が取り違え子で許嫁がいるから今はこの家に住んでいない」と奈美恵母が話した事に対し口にした言葉は・・

「ありえないなんてことはこの世にない」

驚かない事に幸は驚いていましたが、この言葉は何気に引っかかるところ。自分もそんな経験があると言っているようでもありますね。後の言葉を見る限り、許嫁がいる事にもっと反応してもよさそうな感じがしますが、大人びて達観している”あい”なら当然の反応なのでしょうか・・

ただ海野亭を出た後、幸に「凪の居る家へ案内してほしい」とお願いしているところを見るとそれなりに動揺していたとみるのが適当と感じます。

f:id:kitchan42:20210609140005j:plain

カッコウの許嫁 66羽目より

そんなあいの願いを聞き入れた幸が問うたのは7年前のお別れ時の事・・凪があいに告白したところを幸は見ていたようで、だからこそ58話のコックリさんであんなことを言ったんですね。

「笑っちゃうよね!小学生が告白なんて!!」という言葉を見る限り、凪があいに告白したことを幸は気にしていた模様。あいが忘れている事を期待しての問いかけのようでしたが、帰ってきた言葉は「そのことについて思うところがあります」というもの。覚えていると知って幸は少々後悔したのかもしれませんね。会わせる楽しみの方が数段勝ってはいましたがね(笑)

幼なじみの突然の登場に驚く凪とエリカ。56話で写真を見ていたエリカですが、あまり気には留めていなかったようで、58話で判明した"あい”とも繋がっていなかった模様。ただあいの"凪ちゃん"呼びに反応するなど、ちょっと面白くない気持ちはある感じです。

一方の凪はというと・・あいの登場にかなり動揺していました。58話でのコックリさんと幸の言葉にあいへの告白を思い出していたのだから当然ですね。

想像通りに成長した凪を見て"凪ちゃん"呼びをし、「告白してくれた返事をしにやって来た」と告げるあい。海野亭では極めて冷静だったのですが、凪に会って感情が爆発したのか、あいは高らかにこう宣言します!

「このたびあいはッ」
「凪ちゃんと結婚するために帰ってまいりました!!」

即座に本題に入ったのは横に居たエリカの存在が眼に入ったからなのでしょうが・・この返事でわかるのは、凪の告白はあいにとって単なる『好意』の告白ではなく『求婚』の告白だったという事。前話で「まったく誰に似たんだか・・隅に置けないな!」とエリカパパに言われ、今話では『告白魔』とエリカに評された凪・・この事態をどのように収拾するのでしょうか!?

この流れを見る限り、凪への想いは本当で五角関係になりそうな勢いですが、言い終わった後に「やっと言えて あいはスッキリです!!」と言っているのを見ると返事をすること自体が目的だったようにも感じますね。幸も聞いていたらしいので告白したこと自体に間違いはないのでしょうが、結婚という部分には多分に誤解が含まれいそうに感じます。

あいが返事しようとすることに大慌ての凪・・一体誰を意識して返事を止めさせようとしたのでしょう!?好きなのはひろですが、冒頭でオセロ、最後はジェンガと仲良い姿を見せていたエリカと凪は傍目から見ると恋人そのもの・・二人の様子や幸の反応を見てあいはどう感じ取るのでしょうね。

ただ四角関係に割って入るのは至難の業・・覚悟を持って日本に帰って来たのでしょうが、彼女にとって幸せな結末になるとは到底思えないところ。あいの登場は四角関係にどんな影響を与えるのかという触媒的な存在なのだろうと感じます。

 

次号予告文には「四角関係に大・大・大波乱!あいちゃんと駄菓子屋デート」の文字。小学生のころ立ち寄った駄菓子屋にでも寄るのでしょうかね?過去をトレースするとなる何か凪の中で思いだすことがあるということか!?それともひろの時のようにエリカや幸が尾行するといった展開なのでしょうか!?かなり個性的なキャラなのでなかなか読めないところですが、エリカパパの登場を控えての展開には興味津々・・次回がとても楽しみです!!

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。