五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

五等分の花嫁の感想と考察(雑感)~四葉が鐘キスするに至ったきっかけは!?~

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68話 スクランブルエッグ⑧より

113話「最後の祭りが風太郎の場合」では四葉が指定した保健室へ向かった風太郎。花嫁となるのは間違いなく四葉だと思いますが、じゃあ68話「スクランブルエッグ⑧」の誓いの鐘の下でキスしたのも四葉なのでしょうか!?

答えは今後明らかにされるはずですが、”鐘キスした本人=花嫁”という条件の有無に関わらず、状況的に四葉しかありえないと思います。そう思う理由は過去の記事に書いているのでそちらをご覧ください。

kitchan42.hatenablog.com

 

四葉が鐘キスをするきっかけとなったのは!?

まずもって今回は、四葉が鐘キスの本人と決めつけて書きますのでご了承ください。

90話「私とある男子②」で明かされた通り、四葉は今でも風太郎が好きでたまらないのだから動機は言うまでもありません。ただなぜこの時キスに至ったのかは理由がわからないと言った意見も多いようです。90話を見る限り、35話「探偵風太郎と5人の容疑者たち」時点で「私だけ特別なんて良くない」と決意し、それ以降は他の姉妹の想いを応援するスタンスでいたからでしょうが、そんな簡単に割り切れないのが恋愛事・・

五月の姿であることを幸いに抜け駆けでキスしたのだから、”他の姉妹への嫉妬心”や”あきらめきれない気持ちからくる焦り”が心の奥底から沸き上がった・・それに尽きるでしょう。なので嫉妬心や焦りが掻き立てられるような出来事があったのかを見ればおのずと答えは分かると思います。「スクランブルエッグ」編であった恋愛がらみの出来事は次のとおり。

①三玖は先生と生徒という関係に終止符を打とうと風太郎に持ち掛けた

②一花は二乃の暴走を止められず自己嫌悪で落ち込んでいた

③二乃は暴走機関車と化し風太郎との密会を企てキスを迫ろうとした

ここに至るまでに三玖と一花が風太郎に好意を持っていることを四葉は知っていたので、きっかけとなったのは③二乃の好意が明らかになったことによる焦りだと思っています。

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64話 スクランブルエッグ④より

60話「攻略開始」の二乃の告白を聞いたのは一花のみ。四葉は当然知らなかったはずですが、二乃が一花だけを朝風呂に誘う怪しい行動をしたこと(64話)、一花はその後元気をなくし落ち込んでいたこと(66話)、最終日の露天風呂で二乃が「まさか三玖だけじゃないなんて・・もうなりふり構ってられないかも」などと意味深な発言をしたこと(68話)から、四葉は”二乃が風太郎に好意を持った”と確証を得たのだと思います。

二乃は26話「結びの伝説2日目②」の肝試し中に風太郎が扮したキンタローに遭遇し恋に落ちましたが、その顛末を四葉は草陰に隠れて見ていた可能性があり、その後は二乃の動向を警戒していたのかもしれませんね。となると60話で二乃がふとこぼした「だから・・あんなこと言っちゃったのよ」にも勘のいい四葉だから「!!」があったのかな!?

108話「最後の祭りが四葉の場合②」では「だからこれが最後」と寝ている風太郎にキスをし、その後「許してくれるよね 最後思い出作りだもん」と言っていましたが、姉妹の風太郎への好意が次々と明らかになっていくことに想いが溢れてしまい、この時も同じように「思い出作り」をしてしまったのだろうと思います。

他には屋根上で一花と話すうちに、風太郎が一花と自分を見分けられなかったことを思い出し、風太郎を試そうと思った可能性も考えられます。先般、誘導尋問でバレたこともあって大広間で五月のマネを練習する姿も描かれていますしね。ただ落ち込んだ一花を元気づけていたことを考えるときっかけとしては少し弱い感じ・・元気が戻った一花を警戒したからの方がまだありそうな気がします。

ただ最終的な決断は「あったとしても言えないから隠し事なんです」という五月の発言を聞いたからのような気がしています。

 

四葉は他にも余罪あり!?

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107話 最後の祭りが四葉の場合①より

風太郎への気持ちはひた隠しにしていたものの、99話「日の出祭 初日」で風太郎が結論を出すと宣言した以降も「私を選んでくれたら」と思ってしまう四葉なのだから、作中、随所で気持ちが溢れていました。

抜け駆け的な行動をとるきっかけとなるのは姉妹の風太郎への好意が露わになった時、そして風太郎から優しい言葉をかけられた時の2パターンあります。21話「おまじない」の「好きだから」や51話「初の春」の「ほっぺキス」もそうだし、90話「私とある男子②」の”二乃に変装するも風太郎に即バレ"した場面もその可能性があります。

この場面は林間学校でキャンプファイヤー時の出来事と思われますが、風太郎に会いに行くのにわざわざ仲が悪い二乃の姿に変装したとなると・・キンタロー(風太郎)に二乃が好意を抱きキャンプファイヤーで踊る約束をしたことがきっかけだったとしか考えられない。風太郎のメモ書きを見ての嬉しさと二乃がいずれ風太郎を好きになるかもという焦りが四葉の行動に影響を及ぼしたと想像されます。

 

こうやって書くと「四葉はなんて腹黒で卑しい女なんだ!」と思う人もいるのでしょうね。当初は天真爛漫・純真無垢キャラだったから尚更なのかもですが、好きな気持ちを姉妹のために無理やり抑え込んだがゆえに一層周りに目を配っていた結果とも言えます。

五等分の花嫁というマンガ名や五つ子姉妹という設定がゆえに85話「シスターズウォー七回戦(裏)」では「抜け駆け 足の引っ張り合い」「この争いは何の意味もない」「私たちは敵じゃない」とありましたが、恋愛は勝負事なのだから人より先んじて行動するのは当たり前であり、それを批判するのはお門違いというもの。

一花は三玖の告白を邪魔しようとするなど姉妹の中では悪役を一手に背負っていましたが、四葉も自我の目覚めが早く過去に姉妹を見下す行為をしていたことから最終局面では悪役の一端を担っていたと思います。ある意味、本当に恋をしていたのはこの二人なのかもしれませんね。ただ悪役でも一花は比較的恋愛に関する心情が描かれているのに対し、四葉はミステリーの中核を担うためか過去編以外ではほとんど描かれず・・と対照的でした。この二人がいなかったら話に何の奥行きもない生ぬるい展開になっていたように思います。

 

作者のねぎ先生は「ファンの5分の4に嫌われる覚悟で・・」と言っていたようですが、自分の推しが選ばれなかったからといって嫌うぐらいなら作品の本当のファンとは言えないでしょう。誰が選ばれるにしろ最後はきちんと姉妹の中からひとり選んだのはハーレム系を良しとする最近の風潮に釘を刺した感じでとても良かったと感じます。

 

 ※本記事にて掲載されている画像は「五等分の花嫁/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。