五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

カッコウの許嫁の感想と考察(55話)~こんな悪い私ダメかな・・?~

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カッコウの許嫁 55羽目より

バランスを崩したひろを助けようとして布団に倒れ込んでしまった二人・・そんな中、ひろが語った「もっと悪いことしてみる?」の真意が『お酒を飲む事』とわかり、凪はもてあそばれたと憤慨する。「こんな悪い私ダメかな?」と問い提案した理由を話すひろ・・そんなひろに凪は『そんな瀬川さんも好き』と話した上でダメなものはダメと説く。その後は歴史クイズを出し合い時間を過ごすが、警察が旅館に来たと知り通報された?と慌てる凪とひろ・・そんな二人の部屋に現れたのは警察コスプレの見知った姉妹で・・

 

【感想と考察】
浴衣の裾を踏んでしまったひろと抱き合う形で布団に倒れ込んだ凪・・ひろの誘惑めいた言葉で終わったこともあり、ドキドキの展開が描かれるか!?と期待されましたが、ひろの語った悪いことは『お酒を飲む事』でした。

恋人関係でもない二人なので男女関係に発展するような展開になるわけもないですが、まさか悪いこと=飲酒とは思いませんでした。ただ疑問なのはひろが千円を握っていたこと・・こうなることまで想定していたのでしょうか!?

そんなひろに「アンタッ 極悪人だよッッ!!」と叫ぶ凪!!もてあそばれたと思っての発言ですが、好きな人に意味深な言葉をかけられたのだからそう思うのは当たり前!!思わせぶりな発言が多いひろの本領発揮でした!!

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カッコウの許嫁 55羽目より

そんなひろの提案に『乗りません!』と流されない凪。ひろも「・・だよね」と一旦納得するのですが、それでもあきらめず、「こんな悪い私 ダメかな・・?」とお情け頂戴。そして飲酒しようと提案した理由をこう述べます・・

「だけど ずっと優等生は疲れるよ」
「一度でいいから大人を騙して」
「怒られるようなことしたかったんだ」


すべてに完璧を目指すひろなのでこの言葉にも納得!凪を試しているようにも見えますが、一方でひろの置かれた立場の苦しさがにじみ出ている感じです。神社の跡取りで会ったこともない許嫁がいることは明かされていますが、『優等生』のふるまい自体は跡取りという立場に反してのもの。凪に頼りたい気持ちをアリアリと感じます。

一方、凪はというと・・あきらめないひろに対し「ダメなものはダメ」と一刀両断していました。まじめな凪らしい対応と言えますが、きちんと止めてくれる凪にひろは一層の信頼を寄せたよう。合間に「そんな悪い瀬川さんも俺は好きなので・・」とフォローしたことはひろの心を大きく揺さぶったように見えますね。

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カッコウの許嫁 55羽目より

その後は歴史クイズを出しあって過ごすわけですが、そんな中、警察が旅館に来ているとの騒ぎに通報されたと慌てる二人・・凪は「逃げよう」と提案するわけですが、妄想していたのは退学を学校から言い渡され、許嫁と結婚することになったと話すウェディングドレス姿のひろ。許嫁のシルエットについ凝視してしまいましたが、注目したのは「もう二度と関わるなって親に言われちゃった」という部分。こういう展開になる伏線なのでしょうか!?

凪が服に脱いだ場面で登場したのは警察コスプレ姿のエリカと幸。この姿で旅館にやって来たのか?と思うとヤバいですが、二人が旅館までやってくるだろうことは前回、前々回のやりとりでおおむね想定できたのである意味納得。53話で登場した高級ミニバン車なので凪に似た運転手が駆り出されたのでしょうか・・

帰りの車中で爆睡する凪。安心したせいか眠気が襲ってきた模様です。一方のひろは幸やエリカと懇談・・幸の「実際のところお兄とは何があったんですか?」という問いにひろはこう答えていました。

「いろいろあったよ?」
「海野君もやっぱり男の子なんだね」

ここでも思わせぶり発言のひろ・・この旅行でエリカや幸に宣戦布告したのだからある意味当然の返しですね・・そんなひろに「それは男性器的な意味で」と聞いていたエリカは下ネタを言いたくてたまらない模様。エリカはボケ、「だからやめな!?」の幸はツッコミという二人の役割が明確になったやりとりでした。

 

海の別荘への旅行編は今回で終了。エリカの兄“宗助”の存在が明らかになった今編でしたが、主役はひろでした。幸とエリカを煽ることで凪と3人の関係性を明らかにしたわけですからね。個人的には新たな真実を語ることで凪との関係に一石を投じるのでは!?と思ったのですが、そこまでには至りませんでした。

よくよく考えるとこの旅行・・エリカとの同居を凪が隠していたことが発覚してのことでした。いわばひろだけ蚊帳の外。別荘ではエリカ兄の存在も知ることとなり、一人っ子のひろがますますエリカや幸をうらやましく思っても不思議はない。凪に好意があるのは確かですが、何か傍にいて支えてくれる人を欲している感じもありますね。御朱印集めを理由に別行動をとったのは単に凪を独り占めし「二人だけの秘密の思い出」を作りたかったから・・ということなのでしょう。

 

次号予告文には「とある人物のお誕生日会開催!」とありました。誕生日となると取り違え子の二人が頭に浮かびますが、登場人物の誰でも可能性はあります。ここはいらぬ予想はせず次回を楽しみに待つとしましょう!

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。 

 

カッコウの許嫁の感想と考察(54話)~海野君も”共犯”だね~

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カッコウの許嫁 54羽目より

強風により電車運転が見合わとなり宿を探すこととなった凪とひろは新婚夫婦と嘘をついて宿泊することに。和室一間の部屋に布団ひとつ敷かれた状況にとまどうも、英単語しりとりでくつろぐ二人だったが、そんな部屋の中に現れたのはヤモリ!怯える凪を見たひろはヤモリを外に出そうとするが、浴衣の裾を踏んでしまいバランスを崩してしまう。支えようとした凪はひろと抱き合う形で布団に倒れ込むが、そんな凪にひろは「もっと悪いことしてみる・・?」と誘惑めいた言葉を囁いて・・

 

【感想と考察】
前回、幸のスマホに「今日は泊まります」と連絡が入ったところで終了。予告文にあるような嬉しいハプニング続出のお泊り回が期待された今回ですが、その言葉通りの内容でした。スピードある展開が持ち味の今作なので、お泊り回は一回であっさり終了だろうと思っていたのですが、予想に反して次回も続くことに・・

そのため新たな事実が披露されることも気持ちが伝えられることもなく、お決まりの展開にただニヤニヤするだけだったわけですが、二人は思いのほか落ち着きのある様子でした。

高校生男女二人のお泊り・・宿泊者カードに事実を書くわけにいかずひろの機転により新婚夫婦を装う・・仲居さんに堂々と『嘘』を話すひろの姿はとても印象的ですね。

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カッコウの許嫁 54羽目より

そんな中で「エリカちゃんと許嫁なのに私と結婚してることにしちゃって」と話すひろ・・ここできちんと謝りを入れるところはさすが。この言葉のおかげで凪は緊張が解け悪態めいた言葉をかけることができました。そんな凪に『共犯』と投げかけるひろは本当に話し上手だし懐が深いな~と感じますね。その後笑いあう二人を見ると相性の良さも十二分に感じ取れます。 

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カッコウの許嫁 54羽目より

大浴場から二人が部屋に戻ると・・そこには一つの布団が敷かれていました。新婚夫婦を装ったのだからお約束の展開ですね。51話の幸と同様にバスタオルでラインを引く凪の姿はさすが兄妹といったところですが、「寝ません」と話す凪にひろがかけた言葉は・・

「気を遣わなくていいのに」
「昨日も寝てないんでしょー?」

その言葉に「ナゼそれを!?」と思う凪。凪と幸双方にけしかけ、宗助の手がかりを捜す際は二人の眠そうな様子を観察していたひろなので当然なのですが、凪は気付かなかった模様。ひろの思うがままに翻弄されている感じです。

英単語しりとりでは『セック○』と言いそうになる凪・・そんな中、壁を這って出てきたヤモリが凪を怖がらせます。それを見たひろは窓から逃がそうとするわけですが、浴衣の裾を踏んでしまい、支えようとした凪と抱き合う形で布団に倒れ込んでしまいます。いやあ~本当にラブコメのベタな展開が満載ですね・・

ただすぐさま立ち上がって謝ろうとする凪に対し恋人繋ぎして引き留めたひろが囁いたのは誘惑とも取れるこの言葉・・

「もっと悪いことしてみる・・?」

攻めますね~ひろ!!凪が口にしようとした言葉を連想してしまいますが、ひろが口にした『悪いこと』とは一体何なのか!?直前に発した「今日はさ・・沢山悪いことしちゃったね」という言葉と”DEEP(腹黒い)”から考えてみると・・

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カッコウの許嫁 54羽目より

“沢山”なので、宿泊者カードに『嘘』を記したことだけではないのは明らか。”今日”なので前話から二人別行動をとった中に『悪いこと』があるのでしょうね。こんな場面での言葉なのでエリカや幸を挑発することが『悪いこと』とも取れますが、今日に限定すると1回のみ。許嫁がいる自分とそういう関係になることを表現したとも言えますが、これも"今日"や”沢山"が引っかかるところ・・

そう考えると『悪いこと』=『嘘』と捉える方が良いようにも感じます。それは真岳神社に御朱印帳を集めに行きたいと言った事か!?それとも「無事にここへ来れたことを感謝しただけ」という”お願い”の部分か!?

ただここでは「悪いことしてみる?」と凪に問うているのをみると、単に言葉の『嘘』ではない感じでもあります。別荘では「海野君は私がもらってもいいかな?」とエリカに問いかけ・・神社では『跡取り』という言葉も出てきているわけで、もしかしたら彼氏のフリなど凪と嘘の関係を結ぶ必要が生じているのかもですね。併せてこれまで話した許嫁の真実に触れることがあるのかもしれません。

 

そんなドキドキな夜を過ごす二人に対しエリカと幸はというと・・こちらも前話から進展がない感じでしたが、幸はかなり気が気じゃない様子。エリカは比較的平静な感じですが、1話に続いて2度目の『セックス』という言葉を口にするなど動揺は隠せません。幸の「お兄は一生・・勉強だけしてればいいんだよ・・!!」発言については前話の車中でも同じようなことを言っていたわけで、二人何らかのアクションがありそうな気配です。

 

エリカの兄“宗助”については今回全く触れられませんでした。このまま宗助の存在は先延ばしになるのか!?それともひろとの関りの中で登場があるのか・・次回も楽しみです。

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。 

 

カッコウの許嫁の感想と考察(53話)~これからどうしよっか~

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カッコウの許嫁 53羽目より

エリカと二人で兄『宗助』の手がかりを捜すも見つけきれなかった凪。帰途につく迎えの車を待つ中、「私と海野君は電車で帰るね」「行きたいところがあるから!」とひろが申し出たことにより二人は別行動することに。帰りの車中、ひろの「海野君、もらってもいい?」発言が話題となり、凪への好意は真実なのかと動揺するエリカと幸。一方、凪はデートを期待するがひろが向かった先は神社・・趣味の御朱印集めも終わり早々と神社を後にする二人だったが、強風で電車が運転見合わせとなり途方に暮れてしまう。風雨が弱まらない様子に「これからどうしよっか」と問うひろ・・そんなひろと凪はお泊まりすることとなり・・

 

【感想と考察】
今話では少なからず兄『宗助』を捜す展開が描かれるのかと思いきや、あっさりと手がかりは見つけきれなかった・・として帰途につくこととなりました。まあここで兄が登場してくるわけもなく当然の結果なのですが、ちと驚いたのは捜したのがエリカと凪だけでひろと幸は別荘でゲーム全クリに勤しんでいたということ。要は前回のエリカと凪のやり取りが肝だったわけです。

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カッコウの許嫁 53羽目より

迎えの車が到着する中、急遽「私と海野君は電車で帰るから」と言い出すひろ。行きたいところがあるからと話すひろに不満げな幸・・一方、エリカはひろの申し出をすんなり了承。表情はやれやれといった感じでした。

ただどこに行くのか言わなかったひろにエリカも内心、気が気じゃなかったのでしょうね。すんなりとひろの申し出にOKを出したのはひろの「もらってもいいかな」発言等もあって気持ちを悟られたくなかったから・・その時は冗談と捉えたエリカですが、車中でこの発言を幸に話したところを見ると、ひろの申し出を聞いて改めて「本気なの!?」と思ったのでしょうね。

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カッコウの許嫁 53羽目より

今更ながら凪の事が好きってこと?と話す二人の目は節穴なのか?それとも現実逃避しているだけなのか?特にエリカはこれまで凪を後押ししてきているわけですからね!凪の一方的な好意だから成就することはないとタカをくくっていたということなのでしょうか!?

そして別行動をとった二人が向かったのは電車で数駅行ったところにあった『真岳神社』!デートを期待した凪でしたが、ひろの目的は御朱印集めでした。御朱印をゲットし神社を後にする二人・・電車も余裕で間に合う時間でしたが、運命のいたずらか強風で電車が運転見合わせとなってしまいます。

途方に暮れる中、チンピラ風の4人組に絡まれるもひろの活躍により瞬殺するわけですが、風雨が強まり駅から動けない中でひろが口にした言葉は・・

「これからどうしよっか」

下着も見えるぐらいびしょ濡れの状態のひろが上目遣いで放ったこの言葉・・凪がとった手段は当然・・『お泊り』でした。

それにしても腹が据わったような表情のひろ・・凪もかなりの強キャラですが、男3人をなぎ倒すのだからひろは心技体すべてが手強すぎですね。そして強いだけでなく策士なひろを見てると彼女が「天野宗一郎の娘」なのでは?と思ってしまいます。

 

ちなみに凪と二人だけで電車帰りしようとしたのは、御朱印集めが目的だったのでしょうか?個人的にはとてもそうは思えないのが正直なところ。次回予告文には「うれしいハプニング続出お泊り会」とあるので凪のドキドキは否応なく高まるわけですが、見方を変えれば凪に新たな事実が伝えられる可能性が高まったということ。強風で電車が運転見合わせになったのは偶然ですが、お泊りとなったことで二人の時間がたっぷりとできたわけですしね。ひろはこの旅行で幸やエリカとも話し込んでいるわけで、凪に話したいことが色々とあってもおかしくない。

そうなると話に上がりそうなのはひろの許嫁の事。今回、神社に行き跡継ぎ発言もあったのだから、許嫁に繋がることは十分あり得る話です。そしてもうひとつは二人にライバル宣言をしたという事。つまり幸やエリカも自分と同様に好意を持っているという事実を伝え、二人に負けないと話すことでしょうか!?

最後は凪からお泊りの連絡が入り大慌ての幸とエリカ・・「エリカお姉」という幸の呼び方は何気にいいですね~二人ともかなり動揺していたようですが、この事態に何か対処するのでしょうか!?もしかしたら今回初登場した凪に似た運転手の再登場もあるかもですね。恋の嵐の襲来に次回も目が離せません!!

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。 

 

彼女、お借りしますの感想と考察~千鶴の恋心を言動と行動から読み取る~(20巻②)

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彼女、お借りします 172話より

結局、気持ちを確認することもなくカフェを出た二人・・このまま帰るのかと思いきや、ここで和也がなんと「ご飯 行かない!?」と千鶴をランチに誘いました。

「ほかのお客さんの手前もあるし・・」とレンカノモードで返す千鶴でしたが、一転「まあ今更って感じだし・・」とその提案を了承。和也が勇気を振り絞った様子が見えたから・・と言いたいところですが、よくよく考えると千鶴としては知りたかった和也の気持ちを何も聞けずじまいだったわけで、この和也の提案は『渡りに船』だったのでしょう。

お洒落な店を探そうとする和也に対し、「あそこでいいじゃない」とサイゼリヤを指さす千鶴・・お金がない大学生らしい選択にこれこそ千鶴が心を開き素の自分を見せようとしている証拠と思いきや・・千鶴はなんとワインを注文し昼飲みを始めてしまいました。

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彼女、お借りします 173話より

大いにワインを嗜み、ぼーっとした表情を見せる千鶴。和也のTシャツロゴがイタリア語で「魚」という意味だと知り、ケラケラ大笑いするわけですが、そんな様子を見た和也の「いいのか?ランチとか・・」という問いには深い意味はないと語ったうえでこう口にします。

「お客さんが近所の同級生だった それだけの事」
「ただのお隣さんとのランチをさすがに瑠夏ちゃんにもとやかく言われる筋合いはない」

いやいや、プライベート感満載で一緒にランチしているのだから、瑠夏にとやかく言われる筋合いは大有りですよね!!わざわざ『ただのお隣さん』という言葉を使って自分の行動を正当化するところに千鶴の素直になれない性格と意外な策士ぶりが見て取れます。

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彼女、お借りします 173話より

その後もケーキを2つ注文して和也に驚かれる千鶴・・これまでの自分に厳しい千鶴とは大違いですね。そんな中、千鶴はタイミングを見計らっていたように本題ともいえる言葉を切り出します。

「あなた 私のこと 好き?」
「理想の彼女・・あれ 私の事でしょ?」

和也の告白めいた言葉を『自分のこと』と断言する千鶴。普段ならこれぐらいで酔うわけないのですが、この場は酒の勢いを借りたかったのでしょうね。だからサイゼリヤに行きたかった・・

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彼女、お借りします 173話より

一方でそんな和也の言葉を『辛そうにしている自分を見るに見かねて言ってくれた”仮初めの理想像”』と評する千鶴。もって回った言葉を使い、決して自分気持ちは言わないところは千鶴らしいですね。ただ下を向き話し始めたのはその仮定を否定する言葉・・

「でももし違うなら」
「色々変わってくるから・・」

みにの言葉も持ち出し、以前聞いた時はそんなことないって言ってたから・・ちゃんと確認したいと話す千鶴。32話時と違ってそうであってほしいという気持ちが溢れ出ている気がします。

しかしその問いに和也は言葉に窮してしまい、ケーキが運ばれてきた事もあって、そこで話は終わってしまいました。真剣な場面で水を差された形ですが、「やっぱそんなわけないよね」「忘れてっ」と話を終わらせようとする千鶴・・知りたいと逸る気持ちと同時に何か不安に思う気持ちがあることが伺えます。その理由は千鶴が口にした『色々変わってくる』から・・

そもそも『変わってくる』ということは和也の気持ちに向き合う用意があるということ拒否するなら特段変わる必要はないですからね。

ただそうなるとレンタル彼女を続けるわけにはいかなくなるし、女優についても再考せざるを得なくなる。続けるとしてもこれまでのお隣さん的な関係はできなくなり、場合によっては和也と距離を置かざるを得なくなるかもしれませんしね。そして何より瑠夏に対しての態度を決めなくてはならない・・らしくなく結論を後回しにするのだから、千鶴にとって『聞くのが怖い』とみるのが妥当でしょう。

しかし、ここで返事に窮する和也はいかがなものか!?告白めいた言葉を言ったのだから答えを用意しておくべきなのにこの体たらく・・この有り様じゃ千鶴もまどろっこしい聞き方にならざるを得ませんね。

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彼女、お借りします 174話より

そんなサイゼリヤからの帰り道、「小百合婆ちゃんに自分たちのこと言えたのか?」と確認したことで和也はこの前の言葉が千鶴に向けたものであると伝えることができました。

きっかけは千鶴の「最期まで嘘つき続けた2人って・・和おばあさんに軽蔑される」という言葉・・こんなセリフが出てくるのだから、和婆ちゃんが二人の真実を先に知る展開となるのは間違いなさそうですね。麻美の接触もありますしね。

「水原のことは俺が必ず守るからっ」という言葉に照れるも「どうやって?」「これで二人の関係は元通り」と話す千鶴。瑠夏がいるのに改めて素敵な彼女ができるまで手を尽くすと話し、わざわざ"最高の彼女"と言い直すのだから今をベターと考えるも色々な想いが複雑に絡み合っている・・そんな状況なのでしょうね。

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彼女、お借りします 174話より

千鶴が使った"仮初め"という言葉を否定する形で「ずっと前から好きだった」と伝えようとする和也・・ここでも邪魔が入り『好き』まで言えなかったわけですが、千鶴はちゃんと言葉の意味を理解したようで、ベッドにダイブしこう独白します・・

「馬鹿みたい・・っ 私・・」
「ああもう なんとかしないと・・」

自分を「馬鹿・・」と評す・・二人はあくまで『レンカノと客』、「最高の彼女を作らないと許さないから」と本心ではないことを口にした自分を悔いた訳ですね。『レンカノと客』は今の関係を壊さずに済むから・・『最高の彼女を作らないと・・』はそうなれば自分もあきらめられる・・という気持ちから出たのでしょうが、普段の千鶴の考え方からすると全くらしくない言葉ですからね。両想いとわかった千鶴の「なんとかしたい」は『現状打破』という理解でいいように思います。

 

両想いだった二人のうち千鶴だけが相手の想いを知ることとなったことで新たな展開に突入した訳ですが、ここで登場してきたのは元カノの麻美。二人の本当の関係を知る麻美が和婆ちゃんと接触しアドバイザーとなっているのだから、先に千鶴が心配していた「最期まで嘘つき続けた2人って・・和おばあさんに軽蔑される」という問題が目前となったわけです。

個人的には17巻の考察で述べたように小百合婆ちゃんも和婆ちゃんも二人が真の恋人関係ではないと気付いていると思いますが、もし和婆ちゃんが麻美から真実を聞いたとしても、それで千鶴の事を軽蔑するなんてことは100%ありえない話。レンカノの件があるにしろ、恋人関係でもない二人が1年以上協力する姿を見れば単なる嘘ではないと見抜くでしょうからね。少なくとも小百合婆ちゃんは二人の気持ちを事あるごとに確認していたし、和婆ちゃんは高齢者向けの出会いサイト立ち上げやアプリ開発を手掛けているぐらいだから、レンカノ"水原千鶴"に辿り着いていてもおかしくない。

千鶴が何かと気にしていたのは瑠夏ですが、何をしでかすかわからない麻美はラスボス感でいっぱい。麻美を嫌いにはなれない和也ですが、気持ちは完全に千鶴に向いている状況であり、今更麻美が和也への気持ちに気付いたとしても再び振り向かせることはできないでしょう。

動き出す二人の関係に麻美や海、瑠夏、墨がどう絡んでくるのか・・・物語のキーマンともいえる木部の活躍を含め、今後の展開が楽しみです!!

 

※ 本記事にて掲載されている画像は「彼女、お借りします/宮島礼吏週刊少年マガジン」より引用しております。 

 

カッコウの許嫁の感想と考察(52話)~会う時は俺も一緒だ~

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カッコウの許嫁 52羽目より

別荘の柱の傷を見て、ここが兄"宗助"との思い出の場所であることを話すエリカ。凪の言葉をきっかけにみんなで”宗助”の手がかりを探すことになるが、そんな中エリカはゲームのセーブデータに3日前のものがあることに気づく。「まだこの街にいるかも?」と宗助を探しに向かう凪を引き留め「会うのが怖くなってきちゃった」と話すエリカ。そんなエリカに凪は「会う時は俺も一緒だ」と告げて・・

 

【感想と考察】
兄との思い出をゲームと泡入浴剤から思い出したこともあって、今回は別荘内を中心にエリカ兄の手がかりを探す様子が描かれたわけですが・・その中でこれまで不明だった点がいくつか明かされました。 

① エリカ父の名前は『宗一郎』で兄は『宗助』
父が『宗一郎』なので兄は『宗助』とのこと。エリカ父の名前をみると元広島の天谷宗一郎選手を思い出してしまいますね。もし凪が取り違えられなければ「宗太とかだったんじゃない?」と話すエリカにみなそれぞれの感想を持ったようでした。

② 兄とエリカの歳の差は5歳
現在、エリカが高校2年で17歳とすると兄は22歳。容姿がそっくりな凪に出会っても、すぐさま「兄ではない」と判断していることから、兄は制服を着ない年齢と推測できました。なので大学生ぐらいの年齢であることに違和感はありませんね。

③ ひろは一人っ子
神社の跡取りであることやこれまでの言葉を見る限り、ひろが一人っ子であることは容易に想像できた事。エリカから兄の話を聞き、兄弟の話ができてうらやましいと話していましたが、単にそれだけではなく自分の運命もかけて話したのでしょうね。

 

①②を見る限り、兄は間違いなく存在していたとみていいようですね。最低でもエリカの記憶違い(凪と混同)ではなさそうです。前回の考察で"「お兄ちゃんがいた?」ならまだしも「お兄ちゃんがいる」と考えるエリカを見ると、何かショックを受けたことにより記憶障害を抱えてしまったのか?頻繁に凪に感謝を述べるのもエリカの不安定さから来ているのでは?と勘ぐってしまう"と書きましたが、深読みしすぎでした。

ただ気になったのはエリカ兄の話に盛り上がる中、ひろが発した次の言葉・・

「海野君にお兄さんがいたんだね」
「海野君が弟だったらカワイイのになーって!」

凪の実兄でもあるエリカ兄の存在は話したことがないので当然のリアクションではありますが、関連してくるのは勉強合宿時の別荘で見た写真・・

「でもそっかー」から話し始めているので、兄の存在は間違いなく知らなかったのだろうと思いますが、だとしたらあの写真を見て何を不思議に思ったのか?・・単に凪に見た目そっくりな男の子を見て「誰?」と思っただけでしょうか!?それなら今回で解決したことになりますが、個人的には42話と43話の写真が同一ではない可能性もあるように思います。

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カッコウの許嫁 52羽目より

そして「弟だったらカワイイ・・」発言は、もし宗助がひろの許嫁ならば凪は義理の弟となる可能性があるわけで伏線ともとれる言葉・・前話で許嫁に「会ったことない」「興味ないから」と話していたので、実はそうだったとしてもおかしくないですしね。

ただ引っかかるのは44話でエリカ父が「兄はいない」と凪に話した事と13話でひろの母が宗助にそっくりな凪を警戒していた事。家同士の約束事である許嫁にこんな反応をするのはおかしな話ですしね。双方の親の意に反した行動を兄がしているからなのでしょうか!?ひろは色々と思惑を持ち、イマイチ本心や事実を言っていない感じなので「許嫁に会ったことない」発言も事実じゃないのかもしれませんね。

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カッコウの許嫁 52羽目より

手掛かりを探す中、TVゲームに3日前のセーブデータがあることに気づくエリカ。自分たちが来る直前の記録である事、両親ともゲームはしない事から「お兄ちゃんがいた!?」とエリカは考えますが、それを見た凪は宗助がまだこの街にいるかもしれないと家を飛び出します。そんな凪を止めようとするエリカに疑問を持つ幸・・そんな幸ににひろが口にした言葉は・・

エリカちゃんの今の気持ち」
「幸ちゃんが一番わかると思うけどな!」

小馬鹿にしたように「幸ちゃんはまだコドモだね~」と言ってのこの言葉・・ひろの幸へのスタンスがわかる一言ですね~止めようとした理由はエリカが凪に語った事と同意なのでしょうが、幸が一番わかると話しているところをみると、幸が凪を想う気持ちとエリカが宗助を想う気持ちは同じと思ったのでしょうね。

前回、「海野くんは私がもらってもいいかな?」と宣戦布告したのは、凪に対するエリカの気持ちを確認するためだったと思いますが、兄の存在を知ったことでエリカが凪に向ける感情の正体が少しわかったという事なのかもしれません。

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カッコウの許嫁 52羽目より

みんなで手掛かりを探す中、ひろは何気に凪と幸の様子を観察していました。意味ありげな表情を見せたのは二人の眠そうな様子に満足したという事でしょうか!?前日、双方にけしかけていたところを見ると、お互いに意識しているか確認したかっただけ・・とは思えない感じですけどね。とにかくライバルとなるエリカと幸に対し、色々と仕掛けているのは間違いありません。

 

「捜さないで!!」と叫ぶエリカに理由を問う凪・・そんな凪にエリカは「怖くなっちゃった・・」「ずっと会いたかった人に突然会うとなったら、どういう気持ちで会えばいいか整理がつかない」と理由を語りました。そんなエリカに凪が返したのは勇気を与えるこの言葉・・

「会う時は俺も一緒だ」

「俺の兄でもあるし・・」と言い訳めいたことを言っていましたが、エリカのために捜そうとしているのは明らか!!少し照れつつ凪の申し出を了承するエリカを見ると本当に凪を信頼しているのだと感じますね・・それも単なる信頼ではない。42話でエリカは「いつも気がついたら動き出しているような人がいる」「それって素敵なことだと思うよ」と話していましたが、エリカにとって凪は正しく兄のような存在であり、兄に持つ感情を凪に重ねてしまっているように思えます。

 

ちなみにTVゲームに残った記録から兄が居たと推測したエリカですが、実際このセーブデータを行ったのは宗助なのでしょうか!?

個人的にはここで兄が登場してくるとは到底思えないというのが正直な印象。エリカたちが別荘に行くことは当然父の耳に入っているだろうし、勉強合宿時は写真という爆弾を仕掛けていた事を考えると、今回もエリカ父の仕業なのだろうと想像してしまいます。もしそうなら「いない」と話したにもかかわらず、宗助の存在を意識させるがために仕掛けを施していることになりますね。凪の行動を促しているようにも見えますが目的は如何に!!

そんな展開の中、次回の予告文には「ひろと二人っきりの雨宿りデート!?」とありました。これを見る限り、エリカ&凪で宗助を捜し回る展開ではない感じですね。ひろが凪と二人で話したりデートしたりするのは何か意味があってのことばかりなので、新たなひろに関する事実が出てきそうな気もします。例えば宗助という名前に聞き覚えがある・・とか!

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。 

 

彼女、お借りしますの感想と考察~千鶴の恋心を言動と行動から読み取る~(20巻①)

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彼女、お借りします 167話より

上映会は好評のうち終了。監督から小百合婆ちゃんに映画を見せるまでの顛末を聞き、一層和也への思いを高めたことと思いますが、打ち上げに向かうまでの和也との会話では女優を続けることを宣言。和也の問いに答えての発言でしたが、口にした言葉は二人を繋いでいた天国の小百合婆ちゃんにもっと立派になった姿を見せたいとともに、映画作りを通じて和也と過ごした時間を楽しかったと評すもの。前を歩く和也を見つめる千鶴の顔は恋する表情だったように思えます。

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彼女、お借りします 169話より

そんな千鶴はベランダでコーヒー?を飲みながら和也の言葉を思い出し何かを思案中。結果、LINEを使って自分の方から和也を喫茶店に誘っていました。”ベントゥーノ"なので21という数字に何か関連しているのでしょうか!?

髪をアップしたラフな姿の千鶴を見るとレンカノや女優と違ってプライベート感満載。喫茶店に向かう途中、千鶴の頭に浮かんだのは、みにに「師匠は水原さんのこと女として好きなんス!!」と言われた時と”励ましデート”で和也から「俺の理想の彼女はさ・・」と言われた2シーンでした。

共通するのは和也の自分に対する『本当の気持ち』というところであり、ドキドキしている千鶴の姿からはちゃんと和也の気持ちを受け入れているように見えます。みにの「面と向かって好きなんて言えるハズない・・」発言は和也の『理想の彼女』話とリンクしていますからね。

「くっ」と意を決する前の和也の言葉は「できることはやった・・と前を向く彼女が理想」というものであり、千鶴自ら気持ちを伝えようとしてもおかしくはない。

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彼女、お借りします 171話より

ただそこは恋愛下手な千鶴・・その思いをなかなか口にすることはできません。代わりに出てきたのは瑠夏との進捗状況を確認する次の言葉・・

「その・・その後・・順調?」
「そうはいってもあれからまた進展あったわけだし」
「心境の変化とか・・ないのかなって・・」

前回、千鶴が聞いたのは二人きりの撮影旅行から帰るバスの中でした。その時はいい子だと認めるも恋人にすることを否定する和也の言葉に安心したように眠り込みましたが、今回は「やっぱ好きとまでは・・」と気持ちに変化がないことを聞き黙り込んでしまいました。「そっか・・」と言ったっきり言葉が出て来なかった様子を見ると、特に意図したものではなく、会話の糸口として咄嗟にこの言葉を口にしただけなのでしょうね。何から切り出せばいいのか整理できず、一番気になる瑠夏との関係を聞いてみたというところでしょうか!?

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彼女、お借りします 171話より

続いて先日のデートの代金を返そうとする千鶴。これも今回、和也を誘って喫茶店に行くための口実だったのでしょうね。「なんかそう言われるんじゃないかって気はしてた」という言葉からはきちんとシミュレーションしていたように感じますしね。そして和也の言葉に安心した千鶴は次の言葉を口にします。

「まあ今更 強がっても仕方ないよね」
「私ちょっと 弱いかも」

和也を信頼し心を開いている様子がうかがえる言葉・・関係が親友にランクアップしたという感じですね。「99%強くて・・1%弱い」と千鶴を評し、そんな1%の拠り所になれたらとまで考えられた和也・・自分を頼ってきた千鶴の変化を十分受け取ったように思えます。現状打破まであと一歩です!!

 

※ 本記事にて掲載されている画像は「彼女、お借りします/宮島礼吏週刊少年マガジン」より引用しております。 

 

カッコウの許嫁の感想と考察(51話)~私がもらってもいいかな・・?~

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カッコウの許嫁 51羽目より

クジ引きの結果、凪と同じ部屋になり不満気な様子の幸。一方のエリカとひろはゲームや泡風呂を満喫!ベッドの上での話に花を咲かせる中、凪との出会いの影響を示唆されたエリカはひろの許嫁について問いかける。「会ったこともない」「興味がない」と返すひろに同調するエリカだったが、そんな中「興味ないなら海野君は私がもらってもいいかな・・?」とひろに問われてしまう。凪と幸が同じベッドで眠れない中、TWISTYゲームと泡入浴剤が別荘にあった事にエリカは兄との記憶を思い出して・・

 

【感想と考察】
部屋割りをクジ引きで行う提案がひろからあったこともあり、今話は2組の一夜が描かれることが予想されましたが、思いのほか盛りだくさんの内容となっていました。

凪と同じ部屋になったのは予想通りの幸。クジ引きなのでフェアな決め方だったのでしょうが、ある意味この組み合わせしかないですよね。不満げな様子を見せる幸ですが、その理由は大好きなお兄と一緒のベッドだから。半露天の温泉付き部屋で二人きり・・先般、エリカ父から『二人が結婚できる』旨を聞かされたわけで非日常の中、否応にも意識してしまいますよね。

 

一方のエリカ&ひろ組はと言うと・・TWISTYゲームに勤しんだ後、泡風呂に入っていました。いつものサービスショットなわけですが、それにしてもひろは過激ですね!?泡オバケ遊び・・う~ん、やってみたかった(笑)

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カッコウの許嫁 51羽目より

エリカの泡風呂SNS投稿も終わり、ベッドの上で女子トークを開始する二人。いつものように夜遅くまで友達と騒いだりお喋りしたりできることが夢のようと話すエリカですが、そんなエリカにひろが問いかけたのは・・

「つまり海野君と出会ったおかげってことカナ?」

意味有り気な表情で問いかけたひろのこの言葉に「別に凪くんは関係ない」「親が勝手に決めた許嫁で私たちは認めてない」と返すエリカ。凪相手にこんな事ばかり言っているはずなのにその様子は少々慌て気味で動揺が見て取れます。ひろに冷やかされると思ったのでしょうか!?意味ありげな表情で問いかけ、答えに「ふぅん」と反応したひろをみると、エリカの反応を探った様子ですね。

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カッコウの許嫁 51羽目より

その問いをきっかけに今度はエリカが「ひろちゃんの許嫁ってどんな人?」と問うわけですが、ひろの返答は・・

「知らないんだ」
「会ったこともない」
「私も許嫁に興味ないから」

47話の考察でひろが許嫁の顔さえよく知らない可能性に少し触れましたが、この発言を見る限り、詳しくは知らない感じですね。「どんな人?」と問われての「知らない」「会ったこともない」なので顔は見たことある可能性はありますが、まったく興味を持っていないのは明らか。まあエリカも許嫁の事は知らなかったわけで実際はそんなものなのかもですね。

凪の実兄でもあるエリカ兄がひろの許嫁の可能性も未だあり、今回の発言で一層可能性は高まったとも思えますが、おかしな点や不明な点が多々あるのは確か。具体的には次の点でしょうか!?

① エリカ父が凪に兄という存在はいないと話していた
② ひろの母が兄にそっくりな凪に警戒感を示していた
③ ひろが別荘で見た写真は何だったんだろう?と不思議がっていた

これまでの印象ではひろの言葉を素直に受け取るわけにはいかない感じなので、実はよく知っているという可能性もありますね。

「許嫁に興味ない」発言にエリカが同調したタイミングでひろが投げかけたのは、エリカに対する宣戦布告ともとれるこの言葉でした・・

エリカちゃんが興味ないなら」
「海野君は私がもらってもいいかな・・?」

一瞬、時が止まった感じのエリカと意味ありげな表情を見せるひろ・・凪への気持ちを否定してばかりのエリカですが、ひろはそう見ていないわけです。「えっ」と明らかな動揺を見せたエリカが慌てたように口にしたのは・・

「ひろちゃんて・・凪くんのことが好きなの?」

凪のひろに対する想いは色々と聞かされていますが、ひろから明確に凪を求める言葉を聞かされたのは初めて。なのでこういう問いもアリではありますが、この場面は動揺を隠すためにあえて知らないふりして聞いてみたとみるのが適当でしょう。

問いかけに答えないことから確認に向かうエリカ・・するとひろはすでに眠りについていました。寝たふりなのは間違いないところであり、これらの行動を見ると揺さぶりをかけてエリカの反応を確認していたように思えますね。凪を求めるも決して『好き』とは言わないひろはエリカ父と同じで本当に策士な感じ。今後もひろの発言には注目ですね。

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カッコウの許嫁 51羽目より

さて同じ部屋になり文句を言いあっていたもう1組はというと・・風呂から上がった凪が「風呂 空いたぞ」と伝えるも、幸はすでに眠りについていました。いや、こちらも寝たふりでしたね。女子が風呂に入ろうともせず寝たふりをするのだから幸はかなり動揺が激しかったようです。凪も幸を意識しまくりで眠れない様子・・次の日は二人ともお疲れモード確定ですね!

 

双方で盛りだくさんかつ濃い会話が見れた今話でしたが、最後に描かれたのは、ひろと行ったゲームと入浴剤の前に座り、何かを思い出したエリカの姿でした。ゲーム時も泡風呂時も父が女性を侍らした姿を頭に浮かべていたエリカですが、実は2つとも兄との思い出の品だった模様。別荘に持っていこうとする兄の姿を思い出したと同時に頭に浮かんだのは「ここに・・お兄ちゃんがいる」という事。

次号の予告文を見る限り、兄捜しの手がかりとなるようですが、何かピンときませんね。「お兄ちゃんがいた?」ならまだしも「お兄ちゃんがいる」と考えるエリカを見ると、何かショックを受けたことにより記憶障害を抱えてしまったのか?頻繁に凪に感謝を述べるのもエリカの不安定さから来ているのでは?と勘ぐってしまいます。

兄が元々いなかった説は凪とエリカの両方に記憶違い等がないと成り立たないので、エリカ兄は間違いなく存在したと思っていますが、だとしたらなぜ今はいないのか?エリカ父の発言や行動から見て今のところ一番つじつまが合いそうなのは死亡説ですが、存命であればひろの許嫁の線もゼロではない感じ。ひろの反応を考えるとエリカが持っていた写真と別荘にあった写真が同じではない可能性もあるわけで未だわからないことだらけです。

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。