カッコウの許嫁の感想と考察(55話)~こんな悪い私ダメかな・・?~
バランスを崩したひろを助けようとして布団に倒れ込んでしまった二人・・そんな中、ひろが語った「もっと悪いことしてみる?」の真意が『お酒を飲む事』とわかり、凪はもてあそばれたと憤慨する。「こんな悪い私ダメかな?」と問い提案した理由を話すひろ・・そんなひろに凪は『そんな瀬川さんも好き』と話した上でダメなものはダメと説く。その後は歴史クイズを出し合い時間を過ごすが、警察が旅館に来たと知り通報された?と慌てる凪とひろ・・そんな二人の部屋に現れたのは警察コスプレの見知った姉妹で・・
【感想と考察】
浴衣の裾を踏んでしまったひろと抱き合う形で布団に倒れ込んだ凪・・ひろの誘惑めいた言葉で終わったこともあり、ドキドキの展開が描かれるか!?と期待されましたが、ひろの語った悪いことは『お酒を飲む事』でした。
恋人関係でもない二人なので男女関係に発展するような展開になるわけもないですが、まさか悪いこと=飲酒とは思いませんでした。ただ疑問なのはひろが千円を握っていたこと・・こうなることまで想定していたのでしょうか!?
そんなひろに「アンタッ 極悪人だよッッ!!」と叫ぶ凪!!もてあそばれたと思っての発言ですが、好きな人に意味深な言葉をかけられたのだからそう思うのは当たり前!!思わせぶりな発言が多いひろの本領発揮でした!!
そんなひろの提案に『乗りません!』と流されない凪。ひろも「・・だよね」と一旦納得するのですが、それでもあきらめず、「こんな悪い私 ダメかな・・?」とお情け頂戴。そして飲酒しようと提案した理由をこう述べます・・
「だけど ずっと優等生は疲れるよ」
「一度でいいから大人を騙して」
「怒られるようなことしたかったんだ」
すべてに完璧を目指すひろなのでこの言葉にも納得!凪を試しているようにも見えますが、一方でひろの置かれた立場の苦しさがにじみ出ている感じです。神社の跡取りで会ったこともない許嫁がいることは明かされていますが、『優等生』のふるまい自体は跡取りという立場に反してのもの。凪に頼りたい気持ちをアリアリと感じます。
一方、凪はというと・・あきらめないひろに対し「ダメなものはダメ」と一刀両断していました。まじめな凪らしい対応と言えますが、きちんと止めてくれる凪にひろは一層の信頼を寄せたよう。合間に「そんな悪い瀬川さんも俺は好きなので・・」とフォローしたことはひろの心を大きく揺さぶったように見えますね。
その後は歴史クイズを出しあって過ごすわけですが、そんな中、警察が旅館に来ているとの騒ぎに通報されたと慌てる二人・・凪は「逃げよう」と提案するわけですが、妄想していたのは退学を学校から言い渡され、許嫁と結婚することになったと話すウェディングドレス姿のひろ。許嫁のシルエットについ凝視してしまいましたが、注目したのは「もう二度と関わるなって親に言われちゃった」という部分。こういう展開になる伏線なのでしょうか!?
凪が服に脱いだ場面で登場したのは警察コスプレ姿のエリカと幸。この姿で旅館にやって来たのか?と思うとヤバいですが、二人が旅館までやってくるだろうことは前回、前々回のやりとりでおおむね想定できたのである意味納得。53話で登場した高級ミニバン車なので凪に似た運転手が駆り出されたのでしょうか・・
帰りの車中で爆睡する凪。安心したせいか眠気が襲ってきた模様です。一方のひろは幸やエリカと懇談・・幸の「実際のところお兄とは何があったんですか?」という問いにひろはこう答えていました。
「いろいろあったよ?」
「海野君もやっぱり男の子なんだね」
ここでも思わせぶり発言のひろ・・この旅行でエリカや幸に宣戦布告したのだからある意味当然の返しですね・・そんなひろに「それは男性器的な意味で」と聞いていたエリカは下ネタを言いたくてたまらない模様。エリカはボケ、「だからやめな!?」の幸はツッコミという二人の役割が明確になったやりとりでした。
海の別荘への旅行編は今回で終了。エリカの兄“宗助”の存在が明らかになった今編でしたが、主役はひろでした。幸とエリカを煽ることで凪と3人の関係性を明らかにしたわけですからね。個人的には新たな真実を語ることで凪との関係に一石を投じるのでは!?と思ったのですが、そこまでには至りませんでした。
よくよく考えるとこの旅行・・エリカとの同居を凪が隠していたことが発覚してのことでした。いわばひろだけ蚊帳の外。別荘ではエリカ兄の存在も知ることとなり、一人っ子のひろがますますエリカや幸をうらやましく思っても不思議はない。凪に好意があるのは確かですが、何か傍にいて支えてくれる人を欲している感じもありますね。御朱印集めを理由に別行動をとったのは単に凪を独り占めし「二人だけの秘密の思い出」を作りたかったから・・ということなのでしょう。
次号予告文には「とある人物のお誕生日会開催!」とありました。誕生日となると取り違え子の二人が頭に浮かびますが、登場人物の誰でも可能性はあります。ここはいらぬ予想はせず次回を楽しみに待つとしましょう!