五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

カッコウの許嫁の感想と考察(52話)~会う時は俺も一緒だ~

f:id:kitchan42:20210224140648j:plain

カッコウの許嫁 52羽目より

別荘の柱の傷を見て、ここが兄"宗助"との思い出の場所であることを話すエリカ。凪の言葉をきっかけにみんなで”宗助”の手がかりを探すことになるが、そんな中エリカはゲームのセーブデータに3日前のものがあることに気づく。「まだこの街にいるかも?」と宗助を探しに向かう凪を引き留め「会うのが怖くなってきちゃった」と話すエリカ。そんなエリカに凪は「会う時は俺も一緒だ」と告げて・・

 

【感想と考察】
兄との思い出をゲームと泡入浴剤から思い出したこともあって、今回は別荘内を中心にエリカ兄の手がかりを探す様子が描かれたわけですが・・その中でこれまで不明だった点がいくつか明かされました。 

① エリカ父の名前は『宗一郎』で兄は『宗助』
父が『宗一郎』なので兄は『宗助』とのこと。エリカ父の名前をみると元広島の天谷宗一郎選手を思い出してしまいますね。もし凪が取り違えられなければ「宗太とかだったんじゃない?」と話すエリカにみなそれぞれの感想を持ったようでした。

② 兄とエリカの歳の差は5歳
現在、エリカが高校2年で17歳とすると兄は22歳。容姿がそっくりな凪に出会っても、すぐさま「兄ではない」と判断していることから、兄は制服を着ない年齢と推測できました。なので大学生ぐらいの年齢であることに違和感はありませんね。

③ ひろは一人っ子
神社の跡取りであることやこれまでの言葉を見る限り、ひろが一人っ子であることは容易に想像できた事。エリカから兄の話を聞き、兄弟の話ができてうらやましいと話していましたが、単にそれだけではなく自分の運命もかけて話したのでしょうね。

 

①②を見る限り、兄は間違いなく存在していたとみていいようですね。最低でもエリカの記憶違い(凪と混同)ではなさそうです。前回の考察で"「お兄ちゃんがいた?」ならまだしも「お兄ちゃんがいる」と考えるエリカを見ると、何かショックを受けたことにより記憶障害を抱えてしまったのか?頻繁に凪に感謝を述べるのもエリカの不安定さから来ているのでは?と勘ぐってしまう"と書きましたが、深読みしすぎでした。

ただ気になったのはエリカ兄の話に盛り上がる中、ひろが発した次の言葉・・

「海野君にお兄さんがいたんだね」
「海野君が弟だったらカワイイのになーって!」

凪の実兄でもあるエリカ兄の存在は話したことがないので当然のリアクションではありますが、関連してくるのは勉強合宿時の別荘で見た写真・・

「でもそっかー」から話し始めているので、兄の存在は間違いなく知らなかったのだろうと思いますが、だとしたらあの写真を見て何を不思議に思ったのか?・・単に凪に見た目そっくりな男の子を見て「誰?」と思っただけでしょうか!?それなら今回で解決したことになりますが、個人的には42話と43話の写真が同一ではない可能性もあるように思います。

f:id:kitchan42:20210224140805j:plain

カッコウの許嫁 52羽目より

そして「弟だったらカワイイ・・」発言は、もし宗助がひろの許嫁ならば凪は義理の弟となる可能性があるわけで伏線ともとれる言葉・・前話で許嫁に「会ったことない」「興味ないから」と話していたので、実はそうだったとしてもおかしくないですしね。

ただ引っかかるのは44話でエリカ父が「兄はいない」と凪に話した事と13話でひろの母が宗助にそっくりな凪を警戒していた事。家同士の約束事である許嫁にこんな反応をするのはおかしな話ですしね。双方の親の意に反した行動を兄がしているからなのでしょうか!?ひろは色々と思惑を持ち、イマイチ本心や事実を言っていない感じなので「許嫁に会ったことない」発言も事実じゃないのかもしれませんね。

f:id:kitchan42:20210224140841j:plain

カッコウの許嫁 52羽目より

手掛かりを探す中、TVゲームに3日前のセーブデータがあることに気づくエリカ。自分たちが来る直前の記録である事、両親ともゲームはしない事から「お兄ちゃんがいた!?」とエリカは考えますが、それを見た凪は宗助がまだこの街にいるかもしれないと家を飛び出します。そんな凪を止めようとするエリカに疑問を持つ幸・・そんな幸ににひろが口にした言葉は・・

エリカちゃんの今の気持ち」
「幸ちゃんが一番わかると思うけどな!」

小馬鹿にしたように「幸ちゃんはまだコドモだね~」と言ってのこの言葉・・ひろの幸へのスタンスがわかる一言ですね~止めようとした理由はエリカが凪に語った事と同意なのでしょうが、幸が一番わかると話しているところをみると、幸が凪を想う気持ちとエリカが宗助を想う気持ちは同じと思ったのでしょうね。

前回、「海野くんは私がもらってもいいかな?」と宣戦布告したのは、凪に対するエリカの気持ちを確認するためだったと思いますが、兄の存在を知ったことでエリカが凪に向ける感情の正体が少しわかったという事なのかもしれません。

f:id:kitchan42:20210224140917j:plain

カッコウの許嫁 52羽目より

みんなで手掛かりを探す中、ひろは何気に凪と幸の様子を観察していました。意味ありげな表情を見せたのは二人の眠そうな様子に満足したという事でしょうか!?前日、双方にけしかけていたところを見ると、お互いに意識しているか確認したかっただけ・・とは思えない感じですけどね。とにかくライバルとなるエリカと幸に対し、色々と仕掛けているのは間違いありません。

 

「捜さないで!!」と叫ぶエリカに理由を問う凪・・そんな凪にエリカは「怖くなっちゃった・・」「ずっと会いたかった人に突然会うとなったら、どういう気持ちで会えばいいか整理がつかない」と理由を語りました。そんなエリカに凪が返したのは勇気を与えるこの言葉・・

「会う時は俺も一緒だ」

「俺の兄でもあるし・・」と言い訳めいたことを言っていましたが、エリカのために捜そうとしているのは明らか!!少し照れつつ凪の申し出を了承するエリカを見ると本当に凪を信頼しているのだと感じますね・・それも単なる信頼ではない。42話でエリカは「いつも気がついたら動き出しているような人がいる」「それって素敵なことだと思うよ」と話していましたが、エリカにとって凪は正しく兄のような存在であり、兄に持つ感情を凪に重ねてしまっているように思えます。

 

ちなみにTVゲームに残った記録から兄が居たと推測したエリカですが、実際このセーブデータを行ったのは宗助なのでしょうか!?

個人的にはここで兄が登場してくるとは到底思えないというのが正直な印象。エリカたちが別荘に行くことは当然父の耳に入っているだろうし、勉強合宿時は写真という爆弾を仕掛けていた事を考えると、今回もエリカ父の仕業なのだろうと想像してしまいます。もしそうなら「いない」と話したにもかかわらず、宗助の存在を意識させるがために仕掛けを施していることになりますね。凪の行動を促しているようにも見えますが目的は如何に!!

そんな展開の中、次回の予告文には「ひろと二人っきりの雨宿りデート!?」とありました。これを見る限り、エリカ&凪で宗助を捜し回る展開ではない感じですね。ひろが凪と二人で話したりデートしたりするのは何か意味があってのことばかりなので、新たなひろに関する事実が出てきそうな気もします。例えば宗助という名前に聞き覚えがある・・とか!

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。