五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

カッコウの許嫁の感想と考察(21話)~許嫁がいるのにハレンチだよ!~

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カッコウの許嫁 21羽目より

許嫁がいるのに別の女とデートに行った凪に怒りをあらわにする幸。結婚するつもりはないし「デートぐらいいいんじゃない」と語るエリカに納得いかない幸は憂さ晴らしに出かける。同行したエリカとバッティングセンターに行き、その後汗を流しに銭湯に向かうが、どちらも初めて来たと舞い上がるエリカの姿に幸は湯船に浸かりながら憂さ晴らしに来たのを忘れていたことに気付く。「今こうして一緒に居るのはキセキ」と取り違え子とわかったことで自分たちが姉妹と判明したことを"キセキ"と評し、「だから一緒に居る時間を大事にしてほしい」と語るエリカに幸は心の中で新たな決意をする。 

 

【感想と考察】
ひろとのデート帰りから始まった今回。そんな中、凪のスマホに送られてきたのは幸からの『呪い』のメッセージでした。以前も同じようなメッセージを送ってきたことがあったので兄妹の中での日常なのでしょうが、ヤンデレ気質が強すぎ!!お兄が好きな故の行為なのでしょうが、ちと怖い感じです・・(汗)

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カッコウの許嫁 21羽目より

「別にデートぐらいいいんじゃない?」「結婚するつもりはないし」「凪くんもひろちゃんのこと好きみたいだから・・」とエリカが続けたことに幸が返した言葉は・・

「許嫁がいるのにハレンチだよ!」

ハレンチなんて言葉・・中学生が使うんですね!そんな言葉を使ったことにエリカも驚いていましたが、それを聞いて口にしたのは・・

「お兄ちゃんを取られたみたいで嫌なんだ?」

17話で幸は「お兄ちゃんともうちょっと一緒に居たい」と涙を見せているわけで、エリカは幸の気持ちを知っているからこその言葉ではあるのですが、単にそれだけなのでしょうか!?

兄がいることを羨ましく思っていたエリカなのでそう思える幸もまた羨ましいという部分があるのでしょう。ただ幸は自分の実妹であり血の繋がりだけで考えると凪と結ばれてもおかしくない存在・・現状は兄妹愛として捉えているのでしょうが、今後この二人の関係がもつれるのかと考えると色々思うところがあります。

そんなエリカの言葉にぐうの音も出なかった幸は「お兄とは一か月口聞いてあげない」と口にし憂さ晴らしに出かけますが、向かった先は家でケンカした際によく行くバッティングセンターでした。アクティブなストレス発散法が予想された幸なので驚きはありませんね。エリカと同様に運動神経も良さそうですし!!
ただ無心と言っていた幸ですが、打ちながら口にしたのは「バカ野郎―!」「最低!」「ハレンチ!」「全人類の敵!」「絶対許さないんだからー!」・・相当怒っています(笑)

続いて向かったのは汗を流すための銭湯!銭湯が初めてのエリカはまたも色々やらかしますが、これは天然のキャラなのでしょうかね!?バッセンではいつものようにどこから出してきたのかと思えるコスチュームに着替えて登場しましたが、相手を元気づけたり場を和ませたりするシーンがやたら多い感じ・・洋平父&奈美恵母の血が出ているとも言えますが、お嬢様らしからぬ行動なので違和感があるし、これまでもそうやって過ごしてきたのかと気になるところ。「これで凪くんのこともスッキリだね」とエリカが語るまで幸は憂さ晴らしの事を忘れていたらしいのでエリカなりに考えての行動ではあったのでしょう。

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カッコウの許嫁 21羽目より

そんな湯船での会話でエリカが取り上げたのは思いのほかちょっと重い話・・「今こうして幸ちゃんといるのはキセキ・・」と取り違え子とわかったからこそ自分たちが姉妹と判明できたことを”キセキ”と表現。「同じ血が通った家族なのに今まで知りもせず生きてきた」と取り違え子の闇とも言える部分も取り上げ、「だから一緒に居る時間 大事にしてほしいんだ」と伝えました。

今回は幸を宥めるための言葉として使ったものの、この想いはエリカの中にずっとあるものなのでしょうね。取り違え子という運命を受け入れようにも受け入れきれない何かがあり、それは運命が変わるかもしれない「届けたい人」と関係がある・・ということなのでしょうか!?

一方の幸はと言うと・・エリカの言葉に「今は当たり前にいる家族もある日突然いなくなってもおかしくないんだ」と悟り何かを決断したようでした。

怒りをぶつけることもなく凪の晩飯を作って待っていたところをみると、幸の心境に大きな変化があったのは間違いなし。怒りと憎しみを込めたハンバーグを食べさせつつデートの結果を聞き出そうとしているところを見ると真綿で首を絞めるような作戦に変更したのでしょうか!?それはそれで怖いですね~(汗)いなくなったらケンカも一緒に居ることもできなくなるわけで、口を聞かないのではなく向き合って話を聞き自分の気持ちも伝えていこうと決心したということなのかもしれません。

そんな幸を見て凪は怪訝そうにしていましたが、ひろとのデートを聞かれ「なんで知ってんだ?」と驚き、「おまえに関係ないだろ」と動揺していました。会話の顛末までは描かれていないのでわかりませんが、凪はエリカから聞いたと思った可能性もありますね。幸がエリカからそのことを聞いていてもおかしくはないのだから、凪が慌てているのは両親たちに知られることを恐れてというところでしょうか・・

そんな会話をエリカは笑いながら聞き、母宛に銭湯のお誘いメッセージを送っていました。19話の考察でも書きましたが奈美恵母とかなり親密な感じがしますし、エリカ自体が実の母と一緒に居たい気持ちが強いように思えます。

一方で凪に対する気持ちは当初からあまり変わっていないように見えます。15話では意味深な言葉を告げ凪は大いに悩んだわけですが、それは凪に対する好意から来るものではなかったということでしょうか・・
これまでを見る限り、エリカの中では「結婚するつもりはないから凪を好きにはならない」という思考が見て取れます。傍から見れば付き合ってるように見える二人なのだから、今後ふとしたことで意識するようになるのでしょうが、そこで取り違え子という壁が立ちはだかるのでしょうかね。ホテル王の父の後継者を考えるといつ取り違え子であることが判明したのかと言うのは大きなカギのように感じます。

 

次回の予告文を見ると「父襲来 part2」の文字・・パート2なのでまたまた洋平父が登場してくるのでしょうか!?となると幸を連れて帰ろうとするのか!?久しぶりにエリカパパの登場もありそうな気がしますね。新たな展開の序章が始まりそうな気がします。

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。