五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

カッコウの許嫁の感想と考察(10話)~ちょっとはいい所あるじゃん~

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カッコウの許嫁 10羽目より

エリカが転校してきたことに動揺が隠せない凪。有名人の突然の転入にクラスが騒然とする中、接近したのはクラス委員長のひろ。許嫁と好きな人が仲良くなろうとしていることに焦った凪はひろとエリカが友達になることを止めようと画策するが不発。帰り際にはひろが場を離れるのを見計らいエリカを連れ出そうとするも、自分の保身のために二人の仲を裂こうとしていたと気付き自制する凪。しかし、戻ってきたひろが急に泣き出したことで状況は一変。焦って二人の前に飛び出した凪はエリカのフォローをするが、泣き出した理由がエリカのファンだったからと知り・・

 

【感想と考察】
前回、エリカが急きょ同じクラスに転入してきたわけですが、今回はその続き・・クラス委員長でもあるひろとエリカが仲良くなる様子が描かれました。

有名人の登場にクラスメイトは騒然となるものの、誰もエリカに近けない様子。その理由はエリカのムスッとした表情にあったわけですが、それを見て「いつものアレか」とエリカの緊張グセに気付く凪がなかなかグッド!これって人見知りなんですかね~同棲生活の成果が表れた場面です。

許嫁の件はナイショとの約束があり動けないでいる凪を傍目に、真っ先に近づいたのはクラス委員長でもあるひろでした。"許嫁のエリカ"に"好きな人のひろ"が接近し仲良くなる様子に焦る凪・・という構図は見ている方もドキドキします。
そんな事実を気づき二人が自分を取り合う修羅場を思い浮かべる凪・・なにか昭和を感じるような描写ですが、これこそラブコメの見どころ!!それにしても凪は自信家ですね。エリカもひろも自分に好意があるという前提での妄想ですからね。

ひろの案内により二人は学校内を回り、凪は二人の後をつけるわけですが、その過程で色々なことがわかってきました。学校校舎が変な形で配置されていること、学食でのおすすめメニューは日替わりカレーライスであること、エリカよりひろの方が胸が大きいこと、そしてエリカは運動神経がいいことです。

体育授業で二人が更衣する様子が描かれたのは読者へのサービスショットなのでしょうね。着替えを覗いてはいない凪ですが二人の会話を部屋の外に隠れ聞いているのはなぜでしょう!?こんな場所でエリカを連れ出すなんてできるはずもないのだから不思議なシーンです。ちなみに変な配置の学校校舎はわざわざ立体図まで示されていたので今後意味が出てくるのかもしれませんね。

傍目から見てめちゃめちゃ仲良い様子を見せ一緒に帰ろうとする二人。そんな様子を隠れて見ていた凪はエリカを連れ出すチャンスを虎視眈々とうかがいますが、ここに至って自分の保身のために二人の仲を裂こうとしていたのでは!?と気付きます。そのきっかけとなったのは退学の理由を話すエリカの様子と友達の話を一度も聞いたことがなかったという事実。
これまでの話を見ても親友と言えるような友達がいないのでは?と言う感じがあったので、これ自体に違和感はなし。実の両親から受け継ぐヤンキー気質が原因で他のお嬢様たちとは話が合わなかったという事なのでしょうかね・・

忘れ物を取って戻ってきたひろがいきなり泣き出したことで、凪は二人の前に飛び出し、泣き出した理由も聞かないままエリカのフォローをしていました。同棲するエリカの方が対処は容易と思ったのか、ずっとエリカを連れ出そうとしていましたが、連れ出したとして一体何を話すつもりだったのでしょうか!?

許嫁の関係はすでに秘密にすると約束しているわけで、そのことを口止めする必要はなし。クラスメイトの様子を見てエリカに声をかけようとしていたので、二人が知り合いであることはいずれバレても止む無しという意識だったように思えます。となるとひろが好きなことを伝えるか、何も考えておらず単に誤魔化すだけだったのどちらかですが、果たして・・

逆に告白したことをひろに話させないようにエリカを連れ出そうとした可能性もあります。でもそうなるとエリカに知られたくなかったという事になり変な感じ・・同棲しているため知られたくなかったという線もありはしますね。

ひろが実は結構ミーハーでエリカのファンだったとわかり、最後は授業の進度が遅れているエリカを朝活で全面バックアップしようという事になったわけですが、今のところエリカはひろのペースに付いていけない様子が伺えますね。ひろの提案を断るわけにもいかないでしょうし、次回は3人での朝活が描かれるのだろうと思っていますが、”エリカの恋愛レッスン"とはどういう意味なのか!?

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カッコウの許嫁 10羽目より

「学年1位の私と・・」という言葉があったので、ひろが凪がライバル視していた相手だということ、そして凪の態度からひろに好意があることは遅かれ気付くことになるのでしょう。今回の凪のフォローにエリカは「ちょっとはいい所あるじゃん」と言っていましたので、エリカの凪を見る目も着実に変わっていますが、今の気持ちのまま凪の想いを知ったとしたら・・凪の背中を後押しするエリカの姿が頭に浮かびます。
一方、ひろや周りのクラスメイトはエリカと凪のやりとりを見て何か思うところが出てくるように思います。凪が抱える同棲、許嫁、告白がどのように絡んでくるのか・・次回も楽しみです。

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。