彼女、お借りしますの感想と考察~千鶴の恋心を言動と行動から読み取る~(9巻)
瑠夏お泊り事件の誤解を解く必要に迫られ、千鶴の誕生日プレゼントを選ぶべく墨をレンタルするシーンから始まった9巻。結果、和也は梅干しを選びベランダに置く形で渡したわけですが、翌朝のベランダ談話では瑠夏ちゃんとは何もなかったという和也をあっさり信じてあげていました。
もっと長引くのかと思ったのですが思いのほかあっさり機嫌を直した印象。誕生日を知っていてくれていたことやプレゼントをもらえたことも当然ですが、それより嬉しかったのは「女優目指して頑張っているから・・少しでも役に立てばと」という文言だったのでしょう。梅干を食べる際はまたも舞台後の和也の言葉を思い出していましたしね。機嫌を直すだけでなく食欲も出ていたようなので、あの言葉は信じるに値する言葉だったということなのでしょう。
飲み会会場で和也にバッタリ会った千鶴は下田の海の時と同様にバレないように苦心するわけですが、ニョッキゲームで負けた者は一気飲みというハイテンション状態にも動じず一気飲み。そんな中、千鶴が飲みすぎないよう身代わりとなろうとする和也を見て、5話の「俺いつもこんなだから」という卑屈な発言を思い出していました。よくそんな出会ってすぐのことを覚えていたなと思いますね。余程印象に残った出来事だったのでしょうね。
結局、酔いつぶれる和也に肩を貸し家まで連れて帰ったわけですが、家に入った後もほっとけず「はぁ・・また上がっちゃった」と部屋に上がっていました。麻美が訪れた時のことを反省していたわけですね。
そして何気に告白めいたことを言う最近の和也ですが、今回も「一ノ瀬だけは俺が死んでも守んなきゃって」と発言・・またしても千鶴は頬を染めざるを得なかったわけですが、注目点はここだけ「一ノ瀬」と言っているところ。
大学生モードの時は時折"一ノ瀬"呼びしますが、それ以外は頭の中でのことも含めほぼ”水原"呼び。今回は便器を抱えながらという状況でしたが、直前&直後とも"水原"なのに、このセリフの時だけ"一ノ瀬"呼びなのは意味があるのでしょうか?直前の言葉との比較で考えるならレンカノの水原には迷惑をかけっぱなしなので、せめて普段の一ノ瀬モードの時だけでも助けになりたいということか!?
飲み会のLINE交換で個人アカウントを知ったものの迷惑をかけた千鶴にお友達追加の申請なんてできないと思う和也。一方の千鶴も和也を友達追加するか悩んでいた様子・・普段よりよっぽど連絡しやすい状況だったと思いますが、和也には仮カノの瑠夏と元カノの麻美がいますのでやすやすと連絡するわけにはいかないところではありますね。