五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

彼女、お借りしますの感想と考察~千鶴の恋心を言動と行動から読み取る~(7巻)

f:id:kitchan42:20200306122933j:plain

彼女、お借りします 50話より

「君がいいっ!!君が!!!」という和也の告白めいた発言の続きから始まった7巻。和也は発言を誤魔化そうとしましたが、千鶴はチェーン錠もしないまま玄関に座り込み、先ほどの言葉を思い浮かべていました。

和也としては資格がないから「言えない」と45話で整理していた中での「君がいい」という言葉・・女優でもある千鶴から見ると和也の言葉は演技でも嘘でもなく本心だと思えるものだったのかもですね。「何よ・・さっきの・・」「ばーかっ」と独り言を言う様子からは何か思うところがあったようです。

f:id:kitchan42:20200306122958j:plain

彼女、お借りします 53話より

路上でぶつかり和也がこっそり舞台を見に来ていたことに慌てる千鶴でしたが、選ばれなかったことに落ち込むなか、和也から励ましとともに演技をほめられとても喜んでいる様子でした。「才能がないわけねーだろ!」「だから諦めるなんて言うな」というシーンは何回も思い浮かべていたので相当勇気づけられたのだと感じます。

後に小百合婆ちゃんが「喜んだでしょあの子・・人に褒められることが大好きだったから」と言っていましたが、こういう風に言ってくれるところが和也の魅力なのでしょう。

f:id:kitchan42:20200306123026j:plain

彼女、お借りします 57話より

レンタル日の会話では「気持ちは嬉しいけど」と前置きしたうえで麻美に「もう会うな」と言われたことや瑠夏の存在もあって毎週のレンタルを断りますが、「演技の才能がある」と言ってくれたことは千鶴の心に大きく響いた模様。和也の方も「君がいい!」と言えたことで恥ずかしいセリフも口にできるようになったようで「いつも通りの水原が理想なんだ」と言う言葉に千鶴は大照れでした。

デート後は祖母の見舞いまでの時間つぶしとして和也を「バッティングセンター」に誘い、「これからは対等・・フェアなお隣さんで居ましょっ!」と発言。ハイタッチを含め距離を自分から詰めてきました。

当初、お隣同士でも「交流はなし」「干渉も詮索もしない」だったのが普通に会っても問題なしとなったのだからこれはとても大きな変化。何が千鶴の気持ちをここまで変えたのか・・まあこれは舞台後の路上での言葉が大きかったのは言うまでもないでしょう。身寄りが余命いくばくかの小百合婆ちゃんしかいない千鶴はやっぱり心細く思っているのだろうし、支えとなってくれる言葉を言ってくれた和也を特別な存在と見るようになったという事なのでしょう。

直後のお見舞いではベタベタする小百合婆ちゃんに対し「私の彼氏にベタベタしないでよね」と言っていました。心の中では特別な存在になったとしても和也には瑠夏がいて自分の立場はレンタル彼女のまま・・一ノ瀬ちづるとしてベタベタするわけにはいきませんしね!難しい立場に変わりはありませんが、ふと感情がこぼれ出た瞬間でした。

 

※本記事にて掲載されている画像は「彼女、お借りします/宮島礼吏週刊少年マガジン」より引用しております。