彼女、お借りしますの感想と考察~千鶴の恋心を言動と行動から読み取る~(4巻①)
栗林たちとのダブルデート中、「千鶴はレンタル彼女」と瑠夏にバレてしまい大慌てとなった話の続きが描かれた4巻。大学に次いで家にも押しかけて来た瑠夏に二人がお隣同士と知られてしまい、レンタル彼女の距離感ではないと指摘されてしまいました。
瑠夏と栗林との顛末を玄関越しに聞いた際、「もうレンタルやめた方がいいのかもなって」と話す和也に対し、「ちょっと待ってよ・・」「勝手に決めないでって言ってんの・・」と即反対した千鶴。直後に瑠夏が2階通路まで上がってきたのでその話はそこで終わりとなりましたが、この反応にはビックリ・・
瑠夏に退席してもらっての話では「あなたはるかちゃんのこと・・好き?」と和也に聞いた上で一度は「付き合うべきじゃない」と助言。「俺に彼女ができるのがベストと言っていたので意外だ」と話す和也に対し、「恋人に必要な絶対的要素は"恋心”でしょ」「レンタルじゃないんだからはい そーですかなんていかないわよ」と答えていました。千鶴の恋愛観を示した発言だと思います。
瑠夏の頑なな態度に苦渋の表情を示した挙句、「付き合いなさい」と言ってしまう千鶴。「彼女を作るべき」と言ってきた手前やむを得なかったというところでしょうが、あくまで「お試し」として和也に念押ししていました。「レンカノのことを知っている人を増やしたくない」とは言っていましたが、「栗林君には黙っていればバレないわよ」と当初の和也のようなことを言う始末・・
玄関越しの会話時はレンタルをやめるのに反対し、栗林に本当のことを話すことには「本気なの?」「レンカノ借りたってバレることに!」と気乗りせず、最後は「黙っていればバレないわよ」発言・・どう見ても和也がレンタルしなくなることを嫌がっているようにしか見えませんね。
瑠夏の「和也君が千鶴さんを好きなのは知ってますし」発言にしっかり反応をした挙句の「黙っていればバレないわよ」発言なので、単に「脅迫ではなく恋心」と思い直したのではなく、和也へ想うことがあって苦渋の表情になってしまったということなのでしょう。
これがベターと苦渋の決断をした千鶴でしたが、瑠夏は思っていた以上に積極的だったようで、大学にまで押し掛けて和也とイチャイチャ・・その様子を遠くから眺める千鶴の姿からは二人の進捗がかなり気になっている様子が伺えました。ここまであからさまに和也のことを気にするのは初めてのような気がします。