五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

彼女、お借りしますの感想と考察~千鶴の恋心を言動と行動から読み取る~(2巻)

飲み会からの帰り道・・元カノとヨリを戻したい和也と麻美の会話から始まった2巻。アパートに戻り謝罪とヨリを戻せなかったと話す和也に対し、「私で良ければ相手する」と慰める千鶴。仕事の一貫でプロ根性を見せたともいえますが、「和婆ちゃんのため」の1時間の見舞いレンタルに「和也のため」という理由でのレンタルが加わるのだから、元来の面倒見のいい気質が出ていた瞬間のように思えます。

「私はレンタル彼女・・あなたがどう使おうと勝手」「元カノの方が大切で当然だわ」と言っているので麻美への未練からあんな言動や態度になったのだろうと冷静になって思ったのでしょうね。

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彼女、お借りします 9話より

下田の海に遊びに行っている際には麻美といい感じになっている和也から「俺がヨリ戻したら水原・・気ィ悪くしねぇか心配で・・」とクズな発言を受けるわけですが、その後も嘘を重ねる和也に合わせ、彼女を演じ切ろうとしていました。和婆ちゃんと仲良しの木部たちだったこともあるでしょうが、正式なレンタルでもなかったのだからいくらでも理由付けて帰るなり友達のとこに戻るなりできただろうに和也に合わせている・・居心地も体調も悪いなかだったのでなおさら不思議に思います。

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彼女、お借りします 12話より

事前に話をすることもないまま、和也から「俺と千鶴・・別れようって話になってて・・」と切り出され、木部との喧嘩では麻美への熱い想いを聞かされた千鶴ですが、そんな和也に対し「少しは男らしいとこあるじゃない」と評価していました。千鶴の男前な一面が表れた瞬間ですが、一方で和也が去る姿を見送りながら言った言葉は・・

「・・ばかっ・・」

一体どういう気持ちでこんな意味深な言葉を言ったのか!?

心配と迷惑をかけたと和也は謝っていましたが、千鶴の方はあくまでレンタル彼女としてやったことなので余計な心配は無用・・だから「自分の心配をしなさいよ」と思って言ったとも思えますが・・

ただこの言葉・・普通なら「人の気も知らないで・・」というときに使う言葉。レンタル彼女としてここまで和也の恋人を演じてきた千鶴ですが、双方の婆ちゃんとも退院するということは1時間の見舞いレンタルも完全に終了という事。「皆すぐ忘れるわ・・私達の関係なんて・・」と冷静に語っていましたが、これはレンタル彼女の水原千鶴としての言葉・・

ここでの「ばかっ」は千鶴の言葉に「凄ぇよ」と和也が言ったことに対してなのでしょう。この時交わした言葉はあくまでレンカノ"水原千鶴"としてのものであり、「こう言うしかないじゃない」という気持ちが表れたもの・・一ノ瀬ちづるとしては何か割り切れないものもあり、関係が終わることに寂しさや不安を感じているのかもしれません。

木部の気遣いで一緒にフェリー観光船に乗った際は「おれからキチンと説明する」「もう水原千鶴をレンタルしないから!」と言う和也に対し顔を合わせることなく聞いていました。かなり体調が悪くそれどころじゃなかったのはありますが少し気にかかる動きでした。

 

※本記事にて掲載されている画像は「彼女、お借りします/宮島礼吏週刊少年マガジン」より引用しております。