五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

彼女、お借りしますの感想と考察~千鶴の恋心を言動と行動から読み取る~(1巻)

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彼女、お借りします 1話より

1巻はレンタル彼女として和也に出会う・・ただそれだけの関係だったのですが、実は大学も同じでお隣同士・・入院していたお互いの婆ちゃんに恋人と嘘ついてしまったことをきっかけに毎週水曜日に1時間だけ和也にレンタルされる契約を結ぶという話でした。

色々な偶然が重なったこともあり、なかなか嘘だと言い出せず関係を続けるハメになっていますが、不用意に嘘を重ね卑屈な言葉を連発する和也に惹かれる要素などどこにもありません。レンタル彼女なのに演技であることを理由に星ひとつの評価をされ、2度目の水族館デートでは意味不明なまま怒鳴られたわけだから千鶴から見れば最低の客というところ。

ただ和婆ちゃんが倒れたことで一緒に病院に駆けつけ、和也から容態等を聞いたのが運の尽き・・和婆ちゃんの押しの強さと自らの祖母も同じ病院に入院していたこともあって仕事とは別に同情心が沸いてしまい、彼女を演じざるをえない状況に自ら追い込んでしまいました。

「その後別れた」ということで関係を終えようとするも、和婆ちゃんが和也の家に訪問した際はほっとけず、自ら彼女として振舞ってしまいました。千鶴の面倒見の良い性格が仇になったわけですが、この時は本人が言うように和婆ちゃんのためだったという理解で間違いないでしょう。

嘘の彼氏彼女という関係を解消したいのはやまやまなのですが、それよりレンタル彼女のことを知られることで小百合婆ちゃんに心配かけるのがもっと嫌なのでしょうね。「家族を喜ばせたい気持ちは私も同じ」と言っていますしね。

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彼女、お借りします 3話より

3話では和也の家族を見て寂しげな表情を示していました。直後に1時間の見舞いレンタルの話を持ち出しているのでまた同情心が沸いたのかもですが、もしかしたら千鶴には和也を取り巻く家族の姿が羨ましく見え、関係を断つことに一抹の寂しさを感じたのかもしれませんね。

4話では1時間の見舞いレンタルの後に手をつないでいたのを木部たちに見られ、和也はまたしても彼女と紹介!調子に乗って嘘を重ねる和也に千鶴も話を合わせたわけですが・・この後に「木部たちと和婆ちゃんは仲良し」と聞いているので関係がバレることを恐れての行動ではありません。自分から「手を握ってもいいかな」と言った手前、合わせざるを得なかったのでしょうね。

連れていかれた飲み会では元カノである麻美と鉢合わせ。麻美に付き合っている頃の話をバラされ弄られる様子を見て「私の和也さんを悪く言わないでください」と怒り、和也を守ろうとしていました。まるで本当の『彼女』のように・・

仕事だからなのか、木部たちにバレないためなのかはわかりませんが、言われっぱなしの和也に業を煮やした感じ。麻美にすでに彼氏がいると聞き和也はかなりの動揺を示していたので、未練を察したのだと思いますが、ここまで言わされたのにこんな卑屈な言葉を吐かれたら立つ瀬なし。

2話で婆ちゃんたちに見つからないようベッドに隠れた際は、興奮する和也に対し「あなたとそーゆー関係になることなんて天地が引っくり返ってもナイから!」と言っていました。この言葉が男として見た場合の和也に対する印象そのものだと感じます。

 

 ※本記事にて掲載されている画像は「彼女、お借りします/宮島礼吏週刊少年マガジン」より引用しております。