五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

五等分の花嫁の感想と考察(雑感)~四葉以外の姉妹が風太郎と結ばれる可能性はあったのか!?~

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120話 五年前のとある日より

風太郎の言葉から四葉を選んだ理由を再検証する

114話「最後の祭りが風太郎の場合②」で五人の中から四葉を選び、「好き」と言っていなかったことから119話「五つ星ツアー」では再告白したわけですが、結局、四葉を選んだ理由を風太郎の口からはっきりと語られることはなかったように思います。

114話では高校で出会って以降の四葉とのやり取りや「悔いの残らない〇〇にしましょうね」と幾度となく言っていた笑顔を思い浮かべ、最後は家庭教師となれたのは四葉のおかげとして「隣にお前がいてくれたら嬉しい」「お前は俺の支えであり俺はお前の支えでありたい」と語っていました。この様子から読者は幾度となく励まされ助けられたから四葉を選んだのだと思ったわけです。

過去の出会いには一切触れず高校での出来事を選んだ理由にしているという観点で見ると他の4姉妹にも十分可能性があったように見えます。

「助けられた」という点では遅くまで対立していた二乃はかなり劣勢になりますが、信頼を置き相談もしていた五月には「助けられた」と思ったっておかしくはない・・そして比較的すぐに好意を持ち協力に転じた三玖や花火大会以降は良き理解者ともなっていた一花も特別な存在になってもおかしくはなかった・・

ただ21話「おまじない」の時点ですでに四葉を選んだ理由と近いことを言っているのを見ると、二乃に続き五月もこの時点ですでに手遅れだったようには思えます。

四葉との違いは何かというと・・風太郎の家庭教師を受け入れてもらえるよう先んじて協力し、真っ先に風太郎に「助けられた」と思わせたところでしょう。「姉妹たちの家庭教師をやれたことを誇りに思う」と言っていたのを見ると、風太郎は家庭教師となれたことを皆が思っている以上に感謝していた・・そのことが大きかったように思います。

ただ先んじて協力的になれたのはひと目で「風太郎君」と見抜き、自分にも気付いて欲しく思っていたからこそ・・風太郎から選んだ理由としてはっきり言われたわけではないですが、正体をひた隠しにしてきた四葉からみればこの理由はさぞかし心苦しかったように思います。

ただ家庭教師として風太郎を受け入れた順番が二番手以降だったとしても、三玖の受け入れは4話「合計100点」であり物語的には早々なこと・・そんなに差ができるものか?というのが正直な感想です。

"意識"していないと「助けられた」なんて感じないのが普通・・114話での言葉はあくまで今の四葉を選んだと思わせるための理由付けであり、冗談めいて「好きだから」と言われたことや「京都の子ではないか」との思いもあって早々から四葉を「意識」していたということなのでしょう。竹林さんの例を見ても支えつつ少しリードしてくれるような女性に惹かれるのかもしれませんね。

 

姉妹全員に風太郎と結ばれる可能性はあったのか!?

120話「五年前のとある日」での会話を見る限り、風太郎が告白のみならずプロポーズでまでやったというのは他の姉妹も周知のよう・・姉妹たちは二人のゴールに向けて温かく見守っているというところなのでしょう。

風太郎が東京の大学に進学することにより二人は遠距離恋愛の関係になりそうですが、風太郎的にはしばらく離れ離れになることがわかっていたからこそプロポーズめいた言葉まで言ってしまったのでしょうね。

上京したとしたら二人の関係が疎遠になり、他の人を好きになってしまうということもこんな風太郎であってもあり得るわけですが、もしそんな状況になったとして他の4姉妹が四葉の位置に入り込めるかというと・・可能性でいえばかなり低そう。よっぽど竹林さんの方が可能性は高いと思うし、もっといえばマスコミ関係への就職を目指し上京しているかもしれない椿さんの方が可能性を感じます。

その理由はというとただの姉妹ではなく一卵性の五つ子だから・・五つ子姉妹の絆をこれだけ見せられ顔も実際は見分けがつかないほど似ているのだとすると次の相手にわざわざ他の姉妹を選ぶ理由が見当たらない・・

つき合ってみると気が合わないことに気付き、そんな時に他の姉妹が優しくしてくれたならそっちに靡くこともあるのでは・・という意見も当然あるでしょう。ですが姉妹のことを大事にしている風太郎だからこそ「四葉を選ぶ」か「誰も選ばない」かのどちらかしかなかった・・複数人から選ぶのを迷っていたのならいざ知らず、四葉以外眼中になかったようですしね。それが学園祭最終日に用意できる風太郎の選択肢であり「誰も選ばない」という言葉だったと思います。

あまり考えたくはないですが、例えば四葉が事故や急病で亡くなったとしたら・・他の姉妹と風太郎が結ばれる可能性は当然出てきます。ですがその場合、風太郎は他の姉妹を見て四葉を思い出し、他の姉妹は風太郎が自分に四葉を重ねて見ているのではと怯えなくてはいけないわけです。相当図太く我慢強くないと一緒に過ごしていくのはムリだし、この6人にはとても耐えられないでしょう。

一卵性の五つ子姉妹というのは普通の姉妹以上に代替が効かないのは間違いなし。どこかで分岐すれば他の姉妹ルートになるのかというと、そんな起点はこれまでもこれからも見当たらないというのが実情・・そのように作者は作ったのだと感じます。

個人的にはドロドロした恋模様も好きなのですが、他の4姉妹が風太郎と結ばれる可能性は、助けに来る可能性が皆無の星や無人島に二人漂着でもしない限りない・・私はそう思います。

 

※本記事にて掲載されている画像は「五等分の花嫁/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。