五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

カッコウの許嫁の感想と考察(62話)~運命とは自ら切り開くものだ!!!~

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カッコウの許嫁 62羽目より

エリカの話からひろの誘拐は親によるものとわかり一安心する二人。そんな中、ひろの「許嫁に会うから逃げてきた・・」発言を幸が思い出したことにより、凪はひろを救うべく実家の”目黒明神”に向かう。家の前に至りおじけづく凪だったが、母らとともに歩くひろの涙を目にし「運命とは自ら切り開くもの・・」とひろの手を取って・・

 

【感想と考察】
ひろの誘拐は想像どおり、親の仕業でした。買い物途中に3人の男性に車に乗せられ、その車に母親も同乗している・・3人の男はSPらしき2人と秘書らしき1人・・大きな神社ともなるとこのような人がいるわけですね。

ただこの状況からわかるのは、ひろの所在は事前に把握していたという事。買い物途中のひろを見つけたまたま確保した・・なら母親が同乗しているわけありませんからね。何かひろの参加が必須なイベントがあるということなのでしょう。

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カッコウの許嫁 62羽目より

エリカの話を聞いてひと安心するも、ひろの「許嫁に会うから逃げてきた・・」発言を幸が思い出した事により、許嫁との顔合わせする時が来たのでは!?と懸念する3人。凪はそうはさせないとひろの元へ向かおうとするわけですが、エリカはそんな凪を引き留め、こんな言葉を口にします。

「ひろちゃんの運命を変えることになる」
「それでも行くの・・?」

凪の覚悟を確認する言葉・・凪のひろへの好意はもちろんの事、幸の想いも知っているエリカなのでこういう行動をとることに違和感はなし。ただそうさせたのは心の奥底にある自分の気持も影響しているのでしょう。凪との許嫁も解消になりかねないわけでこの時エリカの心は大きく揺れていたのかもしれません。

 

目黒明神の門の前に立ち、おじけづいた様子を見せる凪。勢いで来たことを少々後悔するわけですが、誠意をもって頼めばひろの許嫁の考え直してくれる・・と切り替えるところは凪らしいポジティブシンキングですね。

やっと見つけたひろは母親の後ろを男性1人と巫女2人と共に境内を歩いていました。凪の声に振り向いたひろの眼に涙が浮かんでいるのを見た凪は「俺は運命から逃げない」と前言を撤回。「運命は自分で切り開くものだ!!」とひろの手を引いて連れ去ろうとしていました。

映画のような終わり方で凪の行動に拍手!!・・と言いたいところですが、ここまでの展開や描写を見るとどうしても凪の思い込み、勘違いだと感じてしまいます。「運命を変える」「運命から逃れてみせる」「俺は運命から逃れない」「運命とは自ら切り開くもの」と『運命』を多用していることからもそう思えます。

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カッコウの許嫁 62羽目より

ひろの「今までありがとう」からは、「連れ戻されるときは結婚する時・・」との覚悟を持っていたように感じます。許嫁との顔合わせと考えエリカは『もう会えない』なんてことは・・と危惧していましたが、直前の「急でごめんね」と素直に車に乗り込む姿を見ると、単に家出による同居は解消といった感じにも見て取れます。果たしてひろをさらって行った理由は許嫁との顔合わせがあるからなのか?その他可能性がある理由をあげてみると・・

① 目黒明神の年中行事(祭事)があるため

② 許嫁との顔合わせ会があるため

③ 葬儀や法事・法要(霊祭・式年祭)があるため

キーとなるのはひろの制服姿と涙。ひろは跡継ぎではあるもののまだアルバイト的な立場・・①だとしたら制服姿で参加するなんてことはありえないでしょう。②の場合、顔合わせ会場は神社内ということ。この場合、制服姿はあり得ますが、巫女たちと歩いて顔合わせ会場へ向かうのはかなり違和感があるし、許嫁と会うのに人前で涙を浮かべるなんてひろの性格を考えるとありえないでしょう。

制服姿で涙を浮かべるひろ、神社内のどこかへ母親を先頭に巫女2人らと向かっている様子を見ると、③の瀬川家または親類の霊祭や式年祭(仏事でいう法事・法要)があるからが一番自然に思えます。結構涙を浮かべているようなので不幸があったという事なのか??57話以降の話を見る限り、ひろが家出してから1週間ほどは経っているので、その間に事態が急変したという事も考えられますが、それならもっと早くひろを連れ帰ろうとするでしょう。ここは葬儀より霊祭・式年祭と考える方がベターと感じます。

ただ最終ページに「海野君 私の運命変えて見せてよ」というひろの言葉があるので否応にも許嫁の存在が気になるところ・・③の場合、居宅に神職を呼び執り行われる形となり、ひろの許嫁が参列することも想定可能。②でも③でも許嫁と顔合わせする事にはなってきそうです。なお許嫁については前回も考察しているので割愛します。

 

ひろの手を取り駆け落ち!!という終わり方でその後の行方が気になるわけですが、次号予告には「その前に凪&ひろの出会いの話!」の文字。このタイミングで出会いを描くのは何故なのでしょう??

読み返すとひろとの出会いは目黒川学園に入学してから出会い、学年一位を争うライバルとして意識する中で好きになったという感じですが、そこに新たなエッセンスが加わるという事なのか??ただ入学以降に出会ったという前提で話を広げるのはかなりムリがある気がします。凪の昔の記憶については怪しい部分もあるので、もしかしたらもっと幼い頃に出会っていたのかもしれませんね。60話の最後以降登場してこない”あい”ちゃん?や凪の実兄"宗助"も気になるところ・・次号も興味は尽きません。

 

 ※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。