五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

カッコウの許嫁の感想と考察(29話)~凪くんの価値なんて変わらないわよ!!~

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カッコウの許嫁 29羽目より

父に「大切な人」を問われ、エリカ、ひろ、幸の3人の笑顔を思い浮かべてしまった凪。妹の幸まで思い浮かべたこともあってもやもやした気持ちで登校するもひろに会うことで普段を取り戻すが、返ってきた試験の結果は13位・・あまりにショックな結果に部屋にこもり、ひろに勝ち浮かれていたと反省・・エリカと同居してからの出来事を思い返して仕方ないと言い訳するも「勉強を取った俺に何が残るんだろう」と落ち込む凪だったが、そんな中現れたエリカに「13位だろうが凪くんの価値は変わらないよ」と勇気づけられて・・

 

【感想と考察】
“好き”の意味を調べる中、洋平父に未来の結婚相手でもある「大切な人」を問われた凪はひろ、エリカ、幸の笑顔を想い浮かべてしまうという内容だった前回。今回は3人を思い浮かべたことにモヤモヤする様子と試験結果を大幅に落としショックを受ける凪が描かれました。

ひろが好きと公言していたのに3人の笑顔を思い浮かべたのだから「なぜ?」と思うのは当然ですが、凪的に妹の幸まで思い浮かべたことが衝撃だった模様。改めて「俺は瀬川さんを好きなんじゃなかったのか!?」と自問自答する凪はやっぱりまじめです。

そんな中返ってきた試験結果は学年13位と目を疑う成績。1位を奪還したひろのガッカリしたような表情に「1位を取って調子に乗っていたからだ」と考えます。

部屋に戻った凪はひろへの宣言などを思い返し、浮かれていた自分にベッドの上を転げまわりますが、そんな中思ったのは許嫁のエリカと同居を始めたここ2カ月の事。一緒に住み始めた幸やデートに行ったひろも頭に浮かべ「仕方がなかった」「勉強するヒマなんてなかったから」と珍しく言い訳。挙句の果てには「勉強を取った俺に何が残るんだろう」とマイナス思考な言葉を口にしますが、そんな中現れたのはやりたい放題と称したあの人でした!

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カッコウの許嫁 29羽目より

「凪くん ごはんまだぁ!!?」と現れたエリカはお腹を鳴らしながらご飯を作らない凪に文句を言いますが、「人の気も知らないで」と反論する凪に対し、エリカは「知るわけないじゃん」「13位だったぐらいで」と一喝!

それでも「1位じゃない自分はゴミ」「俺には勉強しかない」と話す凪に対し、こう叱りつけます。

「1位だろうが13位だろうが関係ない!!」
「凪くんの価値なんて変わらないよ!!!」

一緒にいて楽しいって気持ちまで否定されたことに怒ってのこの言葉。停電した24話でろうそくを灯し話した内容を言っているのだと思いますが、この時の言葉はエリカにとって本心であり、否定されたくない気持ちだったのですね。

「勉強しかない」という言葉に「価値は変わらない」と返しているのだから、これは凪に対する気持ちそのもの。27話では「好きじゃない!!まだ!!」と言っていましたが、「好き」という気持ちに至ってはいないとしても、それに準ずる「大切」で「大事」な存在であることは十分感じ取れます。

凪の作った食事を平らげたエリカはとても満足そう・・「太ったとか言わないでくれよ」と言う凪に対し「ごはん作れない凪くんは価値ないからね」と悪態をついていましたが、ここで思ったのは凪を叱咤激励しに来た経緯。「お兄が1位か2位以外だなんて 初めて聞いたよ」という幸の発言がきっかけとは思いますが、その幸から助言があったのか・・それともエリカが自発的に動いたのか・・それともお腹が減っただけで叱咤激励はたまたまだったのか・・一人でやって来て自分から「13位だったくらいでさ」と切り出しているところを見ると、凪の落ち込み度がエリカなりにわかったから・・なのでしょうね。最後はすっかり自分を取り戻した凪・・エリカの存在の大きさを感じる一幕でした。

なおこの叱咤激励の仕方をみて思ったのは、凪の母もくよくよする凪に対し男らしい言い回しで叱りつけそうだということ。やっぱりこの母娘、そっくりだよなと改めて感じました。

そして今回衝撃的な事実が判明・・その事実とはエリカの試験結果。あまり成績がいいとは思ってはいませんでしたが“ビリ”なんですね。お嬢様学校から超進学校に転校してきたと考えると当然と言えば当然だし、それぐらいわかりやすい成績の方がいいとは思いますが、さすがにヤバいでしょう。一時期ひろや凪と一緒に勉強会をしていましたが効果はなかった模様。今も続いているんですかね~今後の伏線になるのかもですね。

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カッコウの許嫁 29羽目より

次回は凪とひろが体育館裏で1ON1とのこと。あの表情は凪の言うように軽蔑の眼差しだったのか。それとも憐みの中「わたしのせい・・」的な思いもあっての眼差しだったのか・・次回も楽しみです。

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。