五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

五等分の花嫁の感想と考察(115話②)~四葉の未来の選択に必要なのは風太郎の本心からなる言葉!?~

f:id:kitchan42:20191227161405j:plain

115話 五通りの朝より

115話は「五通りの朝」というサブタイトルのとおり、風太郎が四葉を選んだ翌日の姉妹の状況が描かれていました。選ばれた四葉は浮かれるどころか「まだやらなくちゃいけないことがあります」として風太郎と付き合うのを保留。早速、二乃に接触を図り謝罪を図っていました。結果、二乃にきついことを言われたわけですが、波が打ち付ける岸壁での姿は何かを決意したような表情。ただ思いのほか零奈母の言葉が強く四葉の心を縛っているようで「上杉さんか皆かを選ばなくちゃいけない」と「どちらかを選ぶ」という思考からは抜け出せないでいます。

この物語は結婚式当日からの回想のような構成・・風太郎と結婚し姉妹はそれを祝福する形がすでに示されており、読者から見ると答えはすでに出ているわけですが・・さて四葉はどのような決断をするのでしょうか!?

 

なぜどちらかを選ぶという思考なのか!?

物語当初は「お人好し」という扱いでしたが、落第したことで他の姉妹に迷惑をかけたことをきっかけに「もう誰が一番だなんて考えるのはやめよう」「私は皆のために生きるんだ」となったことが56話「最後の試験が四葉の場合」で判明。そのことは風太郎との会話の中だけで描かれており、81話「シスターズウォー 四回戦」では三玖を追うバスの中の会話で決定的なことを言っています。

「姉妹の皆が私より幸せになるのは当然です」
「皆が幸せになる方法ってないんでしょうか」

風太郎もその言葉に困ったのでしょう。好きな子からのそんな発言を受けて「そんなもんかね」としか返せませんでした。2つ目の皆に自分も含まれていればまだ救われるのですが入っていないようですしね。そのような中、風太郎は今回の四葉の思考にも影響するような発言をしています。

「おこがましいことなんじゃねーの?すべてを得ようなんてな」
「何かを選ぶときは何かを選ばない時」
「いつかは決めなくちゃいけない日が来る
いつかはな」

これは四葉に対してではなく、自分にも言い聞かせる言葉だったのだと今となれば思いますが、この言葉は四葉の心に深く刻み込まれてしまったようです。

四葉は108話「最後の祭りが四葉の場合②」で竹林さんにこう言いました。

「上杉さんはずっと正しく努力してきたのに私は・・」

恋は盲目と言いますが、彼女の中では風太郎のやってきたことは間違いないものと捉えられているわけです。「ねーよ」と風太郎が言った真意がわからず、自分に向けられている視線や好意にも気づかなかったぐらい風太郎のことには盲目で鈍感でした。

 

風太郎の本心からなる言葉に期待

ただ当の風太郎はというと113話「最後の祭りが風太郎の場合」でこう語っていました。

「学生の本分は学業としてそれ以外は不要と切り捨てたことは間違いだった」
「姉妹と接する中でそれ以外を捨てる必要なんてなかったと気付かされた」

風太郎は姉妹と過ごす時間の中でこのような考え方に至っているわけです。これらの言葉と”お互いに間違えたけど、それは決して無駄ではなかったんだ”ということを共有できれば問題なし。世の中そんな割り切れるものばかりではないし、両方選び全力を尽くせばいいわけです。

115話では二乃に激怒されていましたが、二乃は恐らく四葉接触してきた本当の理由をよく理解していないと思います。別記事で書いたように四葉は「今までのこと」で二乃だけに負い目があり、謝らなくてはいけないと思った・・ただどう話していいかわからず、発した言葉を聞いた二乃は憐みの言葉をかけられたと思い「心配なんかされたくない」と返した・・という事だろうと思います。自分の気持ちと負い目になっていたことを正直に言えば二乃も、そして他の姉妹も普通に許してくれるはずです。

kitchan42.hatenablog.com


勉強と運動、社交的と内向的など補完関係な二人ですが、本当に二人とも真面目で不器用。一花は五月と風太郎が似た者同士と言っていましたが、この二人もよく似ています。まあ似ているから6年前の京都で共感しあえたのでしょうしね。

私が当ブログに考察記事を上げている「めぞん一刻」では惣一郎さんを忘れなくてはいけないと悩む響子さんに対し、「あなたもひっくるめて響子さんをもらいます」と五代は語り、響子さんを呪縛から解放しました。風太郎も名言となるような言葉で四葉を救って欲しいなあと思います。

 

 

  ※本記事にて掲載されている画像は「五等分の花嫁/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。