五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

アニメ「この音とまれ!」の感想 ~箏を題材としたストレートな感情表現が魅力の作品~

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©アミュー/集英社この音とまれ!製作委員会より引用

個人的に2019年のアニメで一番気に入ったのは『ジャンプスクエア』掲載、アミュー原作の「この音とまれ!」。学園部活もので部活は箏曲部(そうきょくぶ)・・一般的に言うと”お琴”の部活です。

学園部活もので音楽関係と言えば名作になる可能性が高い感じがします。個人的には2013年10月~12月に放送された「WHITE ALBUM2」が好きなのですが、その他では「響け!ユーフォニアム」、部活ものではないですが音楽関係でいうと「四月は君の嘘」も観ました。これらはみな名作と思いますが、この「この音とまれ!」も劣らずの出来だと思います。

最近にはないストレートかつ熱い感情表現でクサいセリフのオンパレードなのですが、そのセリフが名言と言えるようなものばかりで心を突き刺します!

横顔の書き方などを見ると少女漫画系の作者に感じますが、話によると母が箏教室の主宰者で姉がプロ箏曲家という家に生まれたらしく、作者本人も幼少時から箏に触れていたとのこと・・そのため筝としての曲も技術も十二分に堪能できます。特に25話で披露した「天泣(てんきゅう)」という曲はとても素晴らしく、アニメで何回も再生して聞いたのは初めてでした。

メインの久遠愛、鳳月さとわ、倉田武蔵、来栖妃呂のほか箏の指導者としてやってくる堂島晶を加えた5人は過去につらい想いをしたり闇を抱えたりした経験がある設定で、話が進むにつれて変わり成長していく姿を見られるのも高ポイントです。

久遠&鳳月、倉田&来栖というカップリングもあり初々しい恋愛成分も十分! このブログで主に扱っている「五等分の花嫁」は花嫁が誰かと言うミステリー要素と主人公の風太郎に恋するのが五つ子姉妹と言う特殊な設定が枷となり恋愛感情を思うように描くことができないのと比べまったく逆のベクトル・・言うなれば昔ながらの王道でわかりやすい学園恋愛物です。

歳を取ったこともありこのような青春ど真ん中の内容は本当に心に響くわけですが、絵も内容も構成もすべて良かったと思います。ストレートすぎて当初はバカにするようなコメントを書く人も多かったですが、話が進むにつれて評価は高まっていたように感じました。箏は日本が誇る伝統楽器・・これを見て箏に興味を持つ人がひとりでも増えてくれればいいなと感じました。

神奈川県予選を突破したところで2クール全26話が終了。今後は全国大会に向けて・・となるのでしょうが、ぜひ続きもアニメ化して欲しいと思います。今はとにかく原作のアミュー先生、アニメ化してくれた関係者たちに感謝です。人生を豊かにしてくれて本当にありがとうございました!!