五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

めぞん一刻を読み返して(4巻)

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めぞん一刻 43話より

■■ 第33話 あれがいい
三鷹に対する怒り爆発。響子の母・父も登場し三鷹の存在を知ることに。響子の母は三鷹との再婚に大乗り気。不満な響子の父は五代の案内でテニスコートに向かうが・・

【解説及び感想】
それにしても三鷹さんに対して「あいにく三鷹さんの遊び相手になるほど、暇じゃありませんの(怒)」怖いですね・・・

前話の「男なんてっ」に続きシャワーを浴びながら「もう男の方とおつきあいしたくないんです」発言。「男なんてアホでスケベで口先ばっかり」と男への嫌悪感でいっぱいです。

 

■■ 第34話 SOPPO
ふたりを冷たくし続けるも五代・三鷹から無視するような態度をとられたと感じ、寂しさから徐々に態度を軟化させる響子。三鷹のデートの誘いで五代・三鷹とも関係修復。

【解説及び感想】
五代がデートに出かけるときの様子を見ると響子さんの怒りは収まったようです。帰ってきた時に「今夜はむこうで夕食じゃないんですか」と嫌味を言ってみるも無視されて怒っているのではと焦ってしまいました。

朱美さんから「嫌われたんだ」と言われ、思った言葉は「さびしくなんか・・・ないわよ」との強がりの言葉。結構、かまって欲しいタイプであり、惣一郎さんを想う気持ちだけでは埋められない寂しさがあるようです。

最後は三鷹さんからのデートの誘いで五代くんとも仲直りする響子さん。寂しさの解消の方が優先だったのでしょうか?まだまだ五代くんに「好き」という意識はないようです。三鷹さんと同等なのでしょうか?

※ ふたりに無視されて寂しくなった響子さんですが、今後、五代にかまって欲しいような行動が増えていきます。

※ 玄関で掃除している響子さんに対し、五代が「デートに行く前は、十中八九、庭の掃除をやっている」と独白しています。十中八九なので2~3回なんてことはない。こずえちゃんと出会って1年半ぐらい経っていると思いますが、その間、五代とこずえが会うシーンは桃色電話(第16話)、影を背負いて(第20話)、マフ等、あげます(第21話)、家族の焦燥(第26話)、私は負けない(第29話)、3年待って(第31話)、怒りのウィドウ(第32話)と7回描かれています。一体いつからなんでしょう・・?

 

■■ 第35話 ふりむいた惣一郎
犬に惣一郎と名前をつけた理由を郁子ちゃんに聞かれ響子は当時を思い出すがその数日後、賢太郎くんが散歩させている時に惣一郎(犬)がいなくなってしまう。落ち込む賢太郎くんを見た五代は自分も探すことに。たまらなくなって探しに出た響子は、惣一郎(犬)を連れて坂道を歩く五代の姿に惣一郎さんとの思い出とダブらせてしまう。

【解説及び感想】
ここは有名なシーン。「あ~びっくりした 全然似てないのに・・」と思う響子さん。顔・姿は惣一郎さんとまったく似てないんですね。でもこんな姿を見るとこれまで以上に五代を意識せずにはいられません。なにしろ最愛の惣一郎さんとダブらせてしまったのだから・・・この時点で五代が三鷹を大きくリードしたのでは?

※ 郁子ちゃんから「惣一郎おじさまのことまだ覚えてる?」と聞かれ「・・このごろ(胸が)いたくなくなったみたい」と答える響子さん。だいぶ心の傷も癒えてきたようです。惣一郎さんを失った寂しさを埋めるものができてきたんでしょうか。

※ 第30話で五代のことを「私の惣一郎さんを想う気持ちがわかってくれる人」と思った響子さんですが、今回の出来事で無意識に「好意をもっている人」になったように思えます。

同時に響子さん、五代くん、三鷹さんの三角関係は今話で終わったように思えます。もっとも響子さんにとっては「好き」を自覚していない時期なので三角関係もなにもないでしょうが・・

 

■■ 第36話 ショッキング・ジョッキ
カレーをご馳走してくれたお礼に五代と坂本はバイト先のビアガーデンへ響子を招待する。しかし、一緒について来た一の瀬さんたちは「五代くんのおごりだ」とビアガーデンで大騒ぎ。五代を心配した響子は飲みすぎてしまい五代に背負われて帰ることに・・

【解説及び感想】
泥酔して五代に「ここはおねえさんにまかせなさい」と胸を叩く響子さん。五代くんをかわいい弟と思っているのでしょうか?違いますよね。最後の「おねえさんにまかせろって言ったでしょ」と首を絞めるシーンを見ても五代へこれまでより心を開いていることが感じられます。

※ 五代に食事を作ったのは第14話「メモリアルクッキング」以来2回目。響子さんはこれ以降も五代へお礼、お詫び、激励の際は手料理を振る舞います。こう考えるとこの時も惣一郎さん(犬)を探してきてくれたお礼に誘おうと思っていたのかもしれません。坂本の登場は渡りに船だったのかも?

 

■■ 第37話 祭りの暗い片すみで
祭りの途中、三鷹が響子を人気のない方に連れて行く様子を見てあとをつける五代。それを勘違いしたこずえは五代にキスを迫り、響子も三鷹に迫られるが花火の光によりどちらも未遂に。五代の方はその様子を四谷さんに覗かれていたが何もなかったと聞き、響子はホッとした表情で五代からもらった金魚を見つめる。

【解説及び感想】
祭りに行く際、一刻館のみんなや三鷹から五代とこずえがお似合いとはやしたてたことに少し寂しげな表情を浮かべる響子さんが印象的です。

三鷹に言い寄られた響子さんが五代からもらった金魚をチラッと見るところで無意識に五代を頼る気持ちを初めて示します。それにしても金魚はこれ以降どうなったの?

※ 響子さんが五代とこずえちゃんを見て寂しげな表情を見せるのは初めて。金魚をもらっているときの笑顔と対照的です。五代にかまってもらうと嬉しい様子です。

※ 覗きをしようと後をつけた四谷さんですが「・・な~んもせんとゆーのは失礼じゃないですか」と本当のことを言い五代を救いました。後にも先にも救ったのはこの回のみではないでしょうか。

 

■■ 第39話 事件
テニススクールでの響子と三鷹のやりとりからふたりが結婚すると誤解した一の瀬さん。当然、その話は五代の耳に届く。本人に確かめようとするも響子の言葉を聞き取れず結婚すると思い込んだ五代はきっぱり身を引くとして荷物をまとめ一刻館を出る。

【解説及び感想】
アパート物件を見る五代を見て一刻館を出ていくのではと心配するも誤解とわかりホッとした表情を見せる響子さん。一刻館は住人が動かないと話すものの五代がそばにいてくれることが嬉しい様子です。

 

■■ 第40話 狭い宇宙
自分が結婚すると誤解して出て行ったことを知った響子。一方、引越し先があっさり決まった五代だったがアパートのドアを開けるとそこには若い女性が。結局、引越しする金がないという彩子夫妻と五代は同居することに・・

【解説及び感想】
一の瀬さんに「心配かい?」「それだけ思われてんだからいーじゃない」と冷やかされたのに対し、「いいもんですか!」「あきらめがよすぎるわよ あのあわて者・・」と独白する響子さん。五代が好いてくれていることをこころよく思っている様子です。

※ 「あきらめがよすぎる・・」の言葉からは好意を抱いているように感じます。

 

■■ 第41話 誤解の方程式
家出から一ヶ月。引越し業者が来て、本気に出て行ったことを悟る響子。一方、四谷さんから響子の結婚はデマだったと聞き一刻館に戻ろうとする五代。響子は五代の実家から届いた小包を届けるために引越し先に行くものの女性と同棲中と誤解し・・

【解説及び感想】
引越し先の住所がわからず探しようがなかった響子さんですが、まだ一ヶ月放置できる程度の気持ちなんです。でも小包を送るんじゃなくて持っていくんですから早く会いたいようです。

※ 荷物が運び出された5号室を掃除する際、幻に語りかけるぐらいですから五代がいないことに寂しさが増したようです。

 

■■ 第42話 明るい5号室
女性と同棲していると誤解した響子。本人に直接話そうと一刻館に向かった五代は茶々丸にいた一の瀬さんたちに真相を説明し響子に伝えるようお願いする。しかしその説明をまともに伝えるはずはなく、怒った響子は「もう空き部屋はありません」と五代に言ってしまう。その後、茶々丸マスターから真相を聞いた響子は自分を責めることに。

【解説及び感想】
テニススクールでの会話で「僕なら絶対あきらめない」と口説く三鷹さんの言葉は耳に入らない響子さん。頭の中は五代のことでいっぱいな様子です。

「そうよね・・あたしひとりが女じゃないもんね・・」と思いにふける響子さん。本当にあきらめられちゃったのかな・・と寂しげな表情ですが、一の瀬さんの言葉に「なーにがひとりになって・・よ」「あっさり出て行ったのだって、あの女がいたからなんだわ・・」と思い直し、五代からの電話を話も聞かずにきるところはいつもの響子さんです。

一の瀬さんから「五代くんからの電話だろ」と言われたことで白状した響子さんですが、冷たい態度とった理由を「ひとりじゃありませんっ 同棲してるんですよ、女の人とっ」と答えるんですからヤキモチですよね。一の瀬さんは同棲という言葉に衝撃を受け突っ込めませんでした。

直接本人に真相を話そうと一刻館に向かう途中、直接話した場合の響子さんを想像する五代くん。完璧すぎます(笑)響子さんのことよくわかっています。

住人から五代が同棲している女の自慢話をしていたと聞き、五代からの電話に「5号室は新しい入居者が決まった・・2号も3号もふさがっております」と答える響子さんはもう嫉妬ではなく怒りに変わってます。真相を響子さんにつないだ茶々丸のマスター。グッドジョブです。

 

■■ 第43話 坂の途中
引越し先のアパートを訪れるも1週間ほども戻ってきていないことを知り、自分が言ったことに後悔する響子。最終的には行き場がなくなり一刻館を訪れた五代に気づき、泣きながら戻ってくるよう懇願して一件落着。

【解説及び感想】
一の瀬さんに問い詰められ、「もう部屋はない」と言ってしまったのは「一の瀬さんや朱美さんにも責任がある」と話すも、「だからってなんであんたがそーゆーウソをつくわけ?」と正論で切り返される響子さん。でもそれを否定する余裕もありません。

道端で刺されたり、風邪で血を吐き倒れる五代の姿を想像する響子さんは笑いますが、それほど気持ちが追い込まれたんですね。

一の瀬さんや朱美さんが五代とわからない暗闇の中なのに、響子さんにはすぐにわかるところを見ると五代くんのシルエットや歩く姿などが脳裏に刻まれているんでしょう。毎日、一刻館の玄関先を掃除していた甲斐がありましたね。

五代くんに謝りたい、早く戻ってきて欲しいという気持ちが強く出ている感がします。まだまだ無意識に好意を持っている感じでしょうか。

 

 ※本記事にて掲載されている画像は「めぞん一刻高橋留美子小学館」より引用しております。