五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

めぞん一刻を読み返して(12巻)

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めぞん一刻 124話 及び 127話より

■■ 第118話 犬詣
元旦の朝、三鷹より「特訓の成果を見せに参上する」との年賀状が来るが意味がわからない響子と五代。初詣に時計坂神社へ出かけた響子と五代は神頼みに来ていた三鷹と遭遇。犬恐怖症を克服した三鷹は惣一郎(犬)によりその特訓成果を見せようとするが・・

【解説及び感想】
ご無沙汰だった三鷹からの年賀状にドキっとする響子さん。「今日は重大な用件があってうかがったんです」という三鷹の言葉にうやむやになっていたプロポーズのことを頭に浮かべます。

「正月早々・・困ったな・・」「五代さんがちゃんと就職さえしてくれれば・・」と独白する響子さん。元旦の朝から五代を管理人室に呼んでおせち料理を食べているぐらいですので、ゆっくり五代くんと過ごしたかったのでしょうね。三鷹さんのことはもう頭になかったようです。ここから本格的に三鷹との付き合いをやめるために響子さんは態度を変えていきます

 

■■ 第119話 ドッグ・ホリデー
テニススクールで三鷹が好きな相手が響子であることを知った三鷹の叔父は一刻館を訪れ、「瞬と別れてくれないか」と響子にお願いする。犬恐怖症を克服した三鷹は縁談を断るため九条家を訪ねるが、響子にその気がないことを確認した三鷹の叔父は九条家にその旨を伝え・・

【解説及び感想】
「見舞いついでに・・この話(縁談)、きっぱり断ってきます」と手を握る三鷹に対し「そんな・・・」と答える響子さん。もう三鷹とつきあう必要はありませんからね。一の瀬さんとの帰り道、「三鷹さんのためにいーんじゃないですか?」という響子さんの言葉は本当に冷たいです。

三鷹の叔父から「瞬と別れてくださらんかっ」という相談にも「別れるもなにも」「それ(プロポーズされた)以上はなにも・・」と五代くんや一の瀬さんがいる前で答えるんですから、五代を選んだと思われてもいいということですよね。決めたらバッサリの響子さんです。

 

■■ 第120話 シャボン玉翔んだ
縁談を断りに行くたびに犬と遊んで帰るだけで言い出せない三鷹。テニススクールでは三鷹が足繁く九条家に通っているとの噂から響子と別れたとの話で持ちきり。一方、園長先生が褒めていたと聞かされたことで本採用になると思い響子との将来を夢見る五代。しかし、園長先生からは期待と違い人員削減の言葉が・・

【解説及び感想】
「気にしないでくださいね、噂なんか」という三鷹に対し、「そんな・・三鷹さんこそ気にしないでください」と笑顔で答える響子さん。もう縁談がうまく進んで欲しいと思っています。それにしても態度は本当にバッサリの響子さん。三鷹にお付き合いをやめるとはなかなか言えませんが・・

五代の部屋から帰る途中、「ちょっと人より、要領が悪いだけ・・ちょっと人より努力すれば・・なんとか・・」の後「なるのかな・・?」と思う響子さん。銭湯からの帰り道には五代のことを「地味で、人よりおかしな苦労しょい込んでしまうことが多くて・・・」と言っています。五代のことをこのように思っているんですね。でもまさかすぐにそのような事態になるとは思ってもみませんでしたが・・

 

■■ 第121話 陽だまりの告白
保育園をクビになったことを言えない五代は、園長先生から紹介された保育園を回るが玉砕。そんなことを知らない響子は、保父になるためはりきって保育園のバイトに行っていると思い込む。ゆかり婆ちゃんの電話を受けた響子は五代にお弁当を作り、保育園に送り出すが・・・

【解説及び感想】
「うまくいけば本採用・・」という話をしたばっかりにクビになったことを言い出せない五代と保父になるためやる気になっていると応援する響子さん。いきなり苦労を背負い込んじゃいました。それにしてもこんな弁当を作ってあげるとは・・究極の愛情表現です・・

 

■■ 第123話 発覚
坂本の紹介でキャバレーの呼び込みを始めたものの、保育園をクビになったことを言えないばかりに毎日住人にたかられる五代。毎日帰りが遅い五代を不審に思う響子。二階堂からキャバレーのビラ配りをしていた五代を見たと聞いた響子は「信じられない・・・」と思うものの、三鷹との食事から帰る際、キャバレーのはっぴを着た五代を見つけて・・

【解説及び感想】
二階堂から「保育園やめたんじゃないですか」と言われても「(キャバレーに勤めているなんて)信じられない。この目で見ないことには・・」と思う響子さん。五代を信用したいと思っているのですが、五代の態度から気づかない響子さんはやっぱりニブイです。

三鷹からの誘いの電話に「あ、あの私、ちょっと・・」と言うものの三鷹の強引さに断りきれなかった響子さん。誘いがなければ保育園への電話で人員削減のためクビになったとわかり、怒る必要もなかったのですが・・三鷹さんの電話のタイミング・・絶妙です。

※ 響子さんと三鷹さんの最後のデートシーンです。

 

■■ 第124話 ごめんねLUNCH・BOX
今日こそ本当のことを話すと住人と約束し、管理人室に向かうもなかなか言い出せない五代に対し、すべてを知った響子は「明日からはもう、お弁当も必要ないですね」と冷たく対応する。自分だけ知らなかったことに怒るものの、五代がもの言いたげな素振りをしていたことに気づいた響子は保育園への電話で単なる人員削減と知り・・・

【解説及び感想】
一の瀬さんから「弁当なんか渡すから・・」と言われ「あたしが悪いってんですか」と反論するものの「もの言いたげなそぶりとか・・なかった」との問いに五代がしていたことに気づく響子さん。五代に弁当を作ってあげる自分に酔っていたのかも?

「保育園をやめたんですね」ではなく「明日からもうお弁当も必要ないですね」という響子さん。自分だけ知らなかった怒りから嫌味が入ってます。

人員削減と分かり、「ばか、ひとこと説明してくれれば・・」「・・いろいろあったんだろな、あの人のことだから」と思う響子さん。なかなか言い出せない五代くんを支えていくポイントを学びました。

 

■■ 第125話 愛と哀しみの破断
キャバレーの呼び込みをしながら保父の勉強をする五代を暖かく見守る響子。それを聞いた三鷹は「きみにだけは音無さんを渡せない」と五代に宣言する。その勢いで縁談を断るために九条家に向かうものの叔父から今日は結納の日取りの打ち合わせと聞き唖然とする三鷹。まずは本人にと明日菜に直接「あなたとは結婚できない」と告げる。

【解説及び感想】
保父の学校に通いながらもキャバレーの呼び込みも続けることに「環境に馴染むの早いから・・」話す響子さん。こういう点を評価しているんですね。

 

■■ 第126話 菊と積木
キャバレーで福利厚生部長に就任した五代。子供たちへの積木を玄関先で作る五代を見守る響子の前に「見合いを断った」と三鷹が現れる。響子をデートに誘ったことにより惣一郎さんの命日を知った三鷹はご主人にあいさつをするために墓参りへ。それを知った五代もお墓に向かったがお参りに来た響子と両親の姿を見て見つからないよう二人はお墓の後ろに隠れるが。

【解説及び感想】
一の瀬さんからでた「落ちこぼれ」という言葉に五代のことだと思う響子さん。この言葉に敏感です。

 

■■ 第127話 草葉の陰から
落ちていた積木とお供えの花を見て五代と三鷹が来ていたことを知る響子。花は三鷹がお供えしたものとわかり響子の母は響子がお付き合いしている人と音無老人に話す。三鷹との関係は否定するものの結婚の意志はあると話す響子の前に現れた三鷹は両親とともに近くの喫茶店へ。もう少しお参りをするとお墓に残った響子から出た言葉に五代は再婚相手がわかり・・

【解説及び感想】
三鷹との関係は否定するものの、母からの「再婚する気あるのよね、響子」との問いに「ええ・・・」「再婚の意志はあります。ありますけど・・」と答える響子さん。初めて再婚する気があることを公言しました。

「あたしが再婚したら、本当に安心・・?かえって心配かけるかもね」と惣一郎さんに語る響子さんとそれを聞いていた五代くん。響子さん、お墓の後ろは要注意です。五代くんが隠れていたのは2回目(1回目は第77話 春の墓)ですから(笑)

でもなかなか言えなかった響子さんですから、どういう形であれ気持ちを伝えられ良かったですね。おかげで「あたし、夏まではひとりです・・」とまで言えました。超恥ずかしかったでしょうが!

 

■■ 第128話 逃がしてたまるか
響子の言葉を思い出し幸せに浸る五代。一方、テニススクールのお迎えに来た三鷹は両親に気にいってもらえたと響子との結婚に自信満々。しかしテニススクールに入会してきた明日菜が目の前に現れ、三鷹は驚きを隠せない。あまりの驚きように一の瀬さんは明日菜が三鷹の見合いの相手と気づき・・

【解説及び感想】
三鷹の挑発に自分もテニススクールに乗り込もうと考える五代に駆け寄り、「まっすぐお仕事にいってくださいね」「こそこそテニスコートのぞきに来たりしちゃダメですよ」と釘をさす響子さん。前話で五代の行動を見透かしましたね。でもお互いの気持ちが通っていると感じるシーンです。

 

 ※本記事にて掲載されている画像は「めぞん一刻高橋留美子小学館」より引用しております。