五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

カッコウの許嫁の感想と考察(66話)~お兄に告白されてたよね・・?~

f:id:kitchan42:20210609135703j:plain

カッコウの許嫁 66羽目より

ひろが実家に戻り凪とエリカはオセロに興じるが、凪も同席で「近々話がしたい」と父から連絡があったことに二人は懸念を示す。実家に寄っていた幸を呼ぶ声の主は幼なじみの”あい”・・海野亭で大好きなかつ丼を食べ海野一家と語らう中、凪の"取り違え子&許嫁"話を聞かされたあいは凪に会いたいと幸にお願いする。家に向かう途中、お別れ時のお兄の告白について切り出す幸・・そんな幸に「そのことについて思うところがある」答えたあいは、いきなりの登場に驚くエリカと凪に対し「凪ちゃんと結婚するために日本に帰って来た!」と宣言して・・ 

 

【感想と考察】
予告されたとおり、凪と幸の幼なじみ"あい"ちゃんが登場してきた今話でしたが、あいの正体がわかる以外に今後の展開に大きく影響しそうな伏線が色々と見て取れました。

f:id:kitchan42:20210609135752j:plain

カッコウの許嫁 66羽目より

前話の最後に「そうなると 考えものだね」というエリカパパの言葉があったわけですが、エリカの元に「近々話がしたい」との連絡が入っているところを見ると、凪がひろに好意を持つことはエリカパパにとってかなり都合が悪い事のようですね。これまでの話を振り返ると凪が結婚する相手はエリカか幸と考えている節があるので、このように思うのは当然ですが・・それにしても動きが早すぎる感じ。

凪の同席を前提としていることもあり、ひろが同居していた事?二人の兄の事?と考えていましたが、これを見る限り、ひろが同居している事を両親には伝えていなかったんですね。そして幸がエリカパパと交わした言葉も伝わっていないという事。幸はエリカパパに口止めされたのでしょうか!?

話の中身として考えられるのは当然、凪がひろに好意を持っている事・・ですが、すぐに釘を刺す必要があるのは何故!?ひとつは実子である凪を後継者候補にできなくなる事ですが、ひろとの仲を裂くためだけなら二人に話をしに来るのは悪手な感じ。かえって二人は強固に反発するでしょう。となると考えられるのは、これまで明かされていない真実を伝え結ばれないことを自覚させること・・個人的には天野家と瀬川家には繋がりがあり、兄”宗助"の存在がそこに関与しているのでは?と推測していますが果たして!?

 

実家に戻っていた幸に声をかけたのは幼なじみの”あい"でした。幸はすぐにわかったようですが、印象はかなり変わった模様で色々と??反応を示していました。ちなみにあいについて明らかになった事は次の通り・・

① 7年前、引っ越した先は中国広東省のシェンチェン
② ロリータ服を着ているのは仕事の関係
③ お小遣いでかつ丼を食べに来ていた常連だった
④ 家族は方向性の違いにより解散

気になっていたロリータ風の服は仕事絡みで詳細は秘密との事。当初、アイドルなのかな?と思っていましたが、エリカと似たようなSNS上のアイドルなのかもですね!?

f:id:kitchan42:20210609135834j:plain

カッコウの許嫁 66羽目より

引っ越した後は中国で過ごしていたようですが、父はシンガポール、母はフランス、あいは日本での生活を所望した結果、離れ離れの生活をすることになった模様。ドライな家族のようで小さい頃から大人びて達観するのもわかりますね。「凪が取り違え子で許嫁がいるから今はこの家に住んでいない」と奈美恵母が話した事に対し口にした言葉は・・

「ありえないなんてことはこの世にない」

驚かない事に幸は驚いていましたが、この言葉は何気に引っかかるところ。自分もそんな経験があると言っているようでもありますね。後の言葉を見る限り、許嫁がいる事にもっと反応してもよさそうな感じがしますが、大人びて達観している”あい”なら当然の反応なのでしょうか・・

ただ海野亭を出た後、幸に「凪の居る家へ案内してほしい」とお願いしているところを見るとそれなりに動揺していたとみるのが適当と感じます。

f:id:kitchan42:20210609140005j:plain

カッコウの許嫁 66羽目より

そんなあいの願いを聞き入れた幸が問うたのは7年前のお別れ時の事・・凪があいに告白したところを幸は見ていたようで、だからこそ58話のコックリさんであんなことを言ったんですね。

「笑っちゃうよね!小学生が告白なんて!!」という言葉を見る限り、凪があいに告白したことを幸は気にしていた模様。あいが忘れている事を期待しての問いかけのようでしたが、帰ってきた言葉は「そのことについて思うところがあります」というもの。覚えていると知って幸は少々後悔したのかもしれませんね。会わせる楽しみの方が数段勝ってはいましたがね(笑)

幼なじみの突然の登場に驚く凪とエリカ。56話で写真を見ていたエリカですが、あまり気には留めていなかったようで、58話で判明した"あい”とも繋がっていなかった模様。ただあいの"凪ちゃん"呼びに反応するなど、ちょっと面白くない気持ちはある感じです。

一方の凪はというと・・あいの登場にかなり動揺していました。58話でのコックリさんと幸の言葉にあいへの告白を思い出していたのだから当然ですね。

想像通りに成長した凪を見て"凪ちゃん"呼びをし、「告白してくれた返事をしにやって来た」と告げるあい。海野亭では極めて冷静だったのですが、凪に会って感情が爆発したのか、あいは高らかにこう宣言します!

「このたびあいはッ」
「凪ちゃんと結婚するために帰ってまいりました!!」

即座に本題に入ったのは横に居たエリカの存在が眼に入ったからなのでしょうが・・この返事でわかるのは、凪の告白はあいにとって単なる『好意』の告白ではなく『求婚』の告白だったという事。前話で「まったく誰に似たんだか・・隅に置けないな!」とエリカパパに言われ、今話では『告白魔』とエリカに評された凪・・この事態をどのように収拾するのでしょうか!?

この流れを見る限り、凪への想いは本当で五角関係になりそうな勢いですが、言い終わった後に「やっと言えて あいはスッキリです!!」と言っているのを見ると返事をすること自体が目的だったようにも感じますね。幸も聞いていたらしいので告白したこと自体に間違いはないのでしょうが、結婚という部分には多分に誤解が含まれいそうに感じます。

あいが返事しようとすることに大慌ての凪・・一体誰を意識して返事を止めさせようとしたのでしょう!?好きなのはひろですが、冒頭でオセロ、最後はジェンガと仲良い姿を見せていたエリカと凪は傍目から見ると恋人そのもの・・二人の様子や幸の反応を見てあいはどう感じ取るのでしょうね。

ただ四角関係に割って入るのは至難の業・・覚悟を持って日本に帰って来たのでしょうが、彼女にとって幸せな結末になるとは到底思えないところ。あいの登場は四角関係にどんな影響を与えるのかという触媒的な存在なのだろうと感じます。

 

次号予告文には「四角関係に大・大・大波乱!あいちゃんと駄菓子屋デート」の文字。小学生のころ立ち寄った駄菓子屋にでも寄るのでしょうかね?過去をトレースするとなる何か凪の中で思いだすことがあるということか!?それともひろの時のようにエリカや幸が尾行するといった展開なのでしょうか!?かなり個性的なキャラなのでなかなか読めないところですが、エリカパパの登場を控えての展開には興味津々・・次回がとても楽しみです!!

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。