五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

カッコウの許嫁の感想と考察(48話)~私と凪くんだけの秘密じゃん~

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カッコウの許嫁 48羽目より

ひろの言葉を検証すべく海の別荘へ行こう!と提案するエリカと買い出しに向かう凪。無事に買い物も終わってのバスでの帰り道・・「未だに同じ所に帰ることに違和感」と語り、一緒に住んでいることはばれないようにしないと・・」と話すエリカに同調する凪だったが、ひろに隠す理由としてふと零した「私と凪くんだけの秘密じゃん」という言葉に凪は引っ掛かりを覚える。受験勉強をするために留守番した幸を驚かそうと海着に着替え部屋の扉を開ける二人・・ただそこにはすでに二人が同居していることを知ったひろが居て・・

 

【感想と考察】
ひろに告白めいたことを言われたと凪から聞いたエリカがひろの言葉を検証しに行こうと二人に提案するところで終わっていた前回ですが、今話では検証方法として海の別荘に行くことがエリカから提案されました。46話の最後に描かれていた夏物=海水浴グッズがつながったわけです。

受験勉強を理由に留守番を申し出た幸を残し買い出しに向かう二人でしたが、エリカは海遊びに必要な物資に詳しい凪を見て意外に思った模様。その後はいつものように凪の思い出話となり、凪の家族をうらやましく思うエリカですが、ちと違和感があったのは、エリカの「海に行ってもいつも一人・・」という言葉。

43話では兄の存在が明らかになり、44話では兄とのエピソードが描かれていたのですが、浜辺を散歩するだけの幼いエリカを見る限り、兄との海での思い出はなかった模様。この事でわかるのは少なくとも最近ではなく幼い頃に離れ離れになったということ・・一つの仮説として以前の考察に書いた『父の意向に反して家を出た』というのはない感じですね。兄の存在は家族の姿に憧れるエリカの空想や願望なのかも!?とも思ってしまいます。

 

バスでの帰り道、隣同士に座る二人が話したのは、未だに同じ家に帰る時に違和感があるというもの・・いまさら何言っているんだ!?という感じですが、その後の「一緒に住んでることはひろちゃんにはバレないようにしないと・・」を見る限り、凪の気持ちを思って切り出した言葉だった模様。ただ次いで出てきたのは自分の気持ちも含んでのこの言葉・・

「私と凪くんだけの秘密じゃん」

「私と凪くんの秘密・・」ではなくわざわざ『だけ』と言ったのは気になるところ。凪を取り巻く当事者と言えば幸も居るわけですしね。『秘密』という言葉からも今の関係性を楽しんでいる感じを受けるので、あえて強調したかっただけでしょうか!?それとも気付いていない凪への気持ちがそうさせたのでしょうか!?

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カッコウの許嫁 48羽目より

そんな会話をした二人は買い出しの成果を見せるべく海着に着替え、留守番していた幸を驚かそうとしますが、そこに居合わせたのはなんとひろでした。幸の勉強を見てやっている感じですが、ひろは幸が呼んだとのこと。そのひろは当然ともいえる確認の言葉を凪に投げかけます。

「海野君とエリカちゃんて 一緒に住んでたんだね!」

バスでの会話が一瞬にして無になるこの言葉・・ひろは一度エリカの家に来たことがあるわけで、そこに凪の妹”幸”から呼ばれているのだからもう言い逃れはできませんね。

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カッコウの許嫁 48羽目より

そしてひろはおかしいと思った理由として衝撃の事実を口にします。

「2人っていつも同じシャンプーのにおいしてたし?」

完全にアウト・・セレブであるエリカと同じシャンプーのにおいが凪からしたら、おかしいと気付かれても仕方なし!!これが後付けではなく本当だとしたらかなり前から疑われていたことになります。凪の過去帳がエリカの家に置いてあったなど、許嫁関係と知る前から同居を疑うような出来事は度々あったわけですからね。 

そうなるとひろは同居を疑ったうえで凪に意味深な言葉をかけ続けていたことになります。確信したのは幸に呼ばれて家に来た時かもですが、疑いを持つ中で「もう秘密はナシだよ?」と袖を摘まんで言ったと思うとひろ・・ちょっと怖いですね。

 

ポリポリとお菓子を食べ悪びれない様子を見せる幸。これを見る限り幸がひろを呼んだのは二人が同居していることを知らしめるためだったのは明らか。直前に凪から聞いた『告白』の件を詳しく聞きたいだけなら連絡手段を使って確認すればいいことですしね。

そこまでして同居していることをひろに知らせたかった理由は何か・・ひとつは凪の事を軽蔑させるためでしょうか!?ひろは凪が好意を示す相手で許嫁の実姉を脅かす存在・・幸にとってもライバルなのだから凪争奪戦から離脱させようとしても不思議ではありませんね。

もうひとつは4人の関係や距離感を今のまま維持したいがため・・『告白』と聞いて幸は気が気じゃなかったはずですからね。ちなみに今回のやりとりで気になったのは幸とひろの関係。先般の勉強合宿は風邪をひいて参加できなかった幸なので、作中久しぶりの対面になるのですが、呼んだとなると連絡先を交換していたという事。となると思い出すのは37話での学校案内・・険悪なムードだったのに凪が駆け付けると二人の関係は急速に良化していました。この時に連絡先交換をしたのだろうと思いますが、その前に何か仲良しとなるべく言葉が交わされたのは間違いないところ。

この時点のひろは凪とエリカが許嫁であることは知っていましたが、幸が凪と結婚可能な存在であるとまで考えが及んでいないようでした。となるとこの時に兄への気持ちを幸が伝えたとは考えにくいわけで、許嫁が居ると知ったひろと仲良くなる言葉として考えられるのは、ひろの気持ちを認め応援するといった類の事でしょうか!?幸としてはひろと凪の関係を探る意味合いもあって連絡先の交換をした・・そう考えると44話の人形劇でひろが気付いたのは、あの時交わした言葉は幸の本心ではないという事なのかもしれませんね。そう考えると凪が悩んでるのではと思い、サイクリングに連れ出して元気づけたことにも合点がいきます。

 

次号の予告文には『違う意味でのドキドキの海へ』との文字。ひろと凪の関係がぎくしゃくするのか!?それとも関係が深まる出来事となるのか!?そしてシオンの登場がまたまたあるのか!?次回も目が離せません!! 

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。