五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

カッコウの許嫁の感想と考察(16話)~腹を据えて人と向き合うべし!~

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カッコウの許嫁 16羽目より

遠足でのエリカの言葉が気になってしまう凪。そんな中、エリカに会いにやってきた幸は凪の様子を不審に思い理由を問う。理由を説明する中で家の様子や幸の受験勉強に話が及び、実家にいる時の空気を感じた凪は腹を据えてエリカに聞くことを決断。実家への荷物取りから帰ってきたエリカを前に「俺の覚悟が出来たら教えて欲しい」と"届けたい人"のことを知りたい旨を伝える。一方、実家に戻った幸は親が止めるのも聞かず、凪とエリカが居る家に家出をする。

 

【感想と考察】
前回は鎌倉への遠足で、写真を「届けたい人」の事を問う凪に「聞いたら 運命変わっちゃうかもよ」とエリカが返すところで終わりましたが、今回は遠足から帰った後の家での様子が描かれました。ひろが居なくなった理由は不明のままですが、エリカが「届けたい人」の正体がすぐに判明するとは思えなかったので展開的には予想の範囲・・シオンがアイスを買って戻ったため話はそこで終わったようです。

凪はその言葉に驚き誰かと聞くべきか悩むわけですが、そこまで悩む理由は何なのか!?ひとつはエリカの憂いた表情から真面目に受け取るべきと感じたのでしょうが、もっとも重要な部分は「まさかあんなことを言われるなんて」と言っていること。
これを見る限り、凪はエリカの言葉の意味を自分なりに理解したのだろうと見て取れます。前回の考察でも書きましたが運命が変わるのだから凪とも関係が深い存在。両親以外のエリカの身近な人間を凪は知らないのだから残るは”凪自身”のみ。直前に「やっぱり凪くんが撮った写真がいちばんよく撮れてる気がする」と言われ少しドキッとしたようだし、結構自信家でもある凪なので「もしかして自分!?」と思ったのかもですね。だから聞くべきかと悩んだ・・

食卓を挟んで遠足時の話を切り出し、「俺の覚悟が出来たら教えて欲しい」と告げる凪に対し、エリカは大笑いしこう告げました。

「凪くんらしいなって思って!」
「そこまで考えてくれると思わなかったわ・・!」

凪をマジメだと評すエリカなので"凪くんらしい"という言葉を使うわけですが、遠足での言葉をそこまで真剣に考えるとは思っていなかった模様。凪が覚悟を持ち言葉を選んでいるのと対照的です。凪の勘違いが多分にあり、実は話が噛み合っていないのかもしれません。

ちなみに揚げ物が多い凪の料理ですが、エリカの言葉から見るとトンカツは勝負メシのようですね。何気に息が合っている感じで微笑ましいカットでした。

 

そんな二人の住む家に突如やってきたのは妹の幸!今回の主役は彼女でした。連絡もせずエリカが居ない中やってきたところを見ると驚かせたかったのでしょうか!?8話でもらった服を着てやって来たところを見ると、エリカと仲良くなりたい気持ちやリスペクトの念を感じますが、いないとわかると「お兄の部屋着借りよ!」とさっさと着替えていました。
そういう環境に育ったこともありますが、エリカがいつ戻ってくるかわからない中で凪の部屋着に着替えるのだからブラコン度はかなりのもの。貰った服を大事にしたい気持ちもあったのでしょうが、思春期女子らしからぬ行動です。お兄と話すのも目的の一つだったのでしょう。

ちなみにカップケーキは見た目ヤバそうでしたが、味は良かったようだし作って持って来た時点で問題なし。定食屋の娘なので女子力も豪快なのでしょうね(^▽^;)

そのような中、明らかになったことがありました。ひとつは幸が来年受験であること。もうひとつは実家がかなり大掛かりな工事をしている風であることです。
幸はあまり成績が良くないようで受験勉強に関しては凪の他、ひろも巻き込んで進むのかもですが、問題は凪たちと同じ高校に入れるかという部分でしょうね。
工事については幸曰く「老朽化が激しくまだ工事に時間がかかる」とありました。個人的には水回りの工事ではなく7話で考察したとおりエリカも住めるよう増改築をしていると推測していますが真相は如何に!?

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カッコウの許嫁 16羽目より

なお最後には突如家出をすると言い出し、お兄とエリカが住む家に行くと宣言する幸が描かれていました。幸はエリカと会えなかったことを残念がり、凪との会話では仮住まい先のアパートが狭いことや両親が騒がしいことに不満を述べていたので「あの家でエリカと一緒に住んでみたい」という気持ちがそうさせた理由の一つでしょう。もしかしたら「私が一緒に住むことで二人の仲を応援したい!」とでも思っているのかもですね。そしてもう一つの理由は「お兄がいなくて寂しい」ということか!?

人間関係に話が及んだ際、「俺たち兄弟なのにどうしてこんなに違うんだろうな」と口にした凪に対し、幸は「てゆーか兄妹じゃないし!!」とクッションに顔を押し付けながら返していました。血の繋がりがある実姉としてエリカを意識するのならば凪にそういう返しをするのも当然アリなわけですが、ブラコンでヒロインでもある幸となるとそれだけの感情で済むはずもなし。返答まで少し間があったのはその証左でしょう。一緒に住むことで色々なイベントが描けるし、実家の工事の全貌も隠せるので作者としては一石二鳥というところなのでしょう!次回も楽しみです!!

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。