五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

カッコウの許嫁の感想と考察(13話)~海野君なら背負ってくれそう~

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カッコウの許嫁 13羽目より

玄関に置いてあった凪の御朱印帳に気付いたひろ。ここにある理由を問うひろにエリカは「ノートを借りようと思って間違った」と話し難を逃れる二人だったが、二人の仲の良さを感じたひろは勉強会をするために二人を実家に誘う。向かったひろの実家が大きな神社であることに驚く凪とエリカ。ひろの家に案内され舞い上がる凪だったが、あまりに大規模な神社であることや凪だけに警戒する母親の様子にひろの許嫁がいる発言の真相に気付き・・

 

【感想と考察】
前話では家庭訪問したひろと同居がバレぬよう奮闘する凪とエリカの様子が描かれましたが、今話は玄関にあった凪の御朱印帳に気付いたひろが、その理由をエリカに問い詰めるシーンから始まりました。

前回の考察では「凪くんから楽しいと勧められた」または「見せつけられ自慢された」と言ってエリカは誤魔化すのだろうと予想しましたが、「ノート借りようと思ったら違うのだったみたいで」と勉強会を意識したシンプルな嘘で難を逃れました。前話では二人暮らしの痕跡をひろに見られ何かとあたふたするエリカでしたが、この時の嘘は堂々としていました。
その理由はその後の「凪くんてどんなことも一生懸命やるじゃん・・すごい努力家っていうか!」「だから私もあやかろうかと思って」という言葉を聞くとなんとなくわかる気がします。ひろに「2人・・いつの間に仲良くなったの!?」という問いへの返答だったわけですが、ここで凪への信頼を感じる言葉を口にするということは日頃から思っているからこそ。凪のひろへの想いを知った上で話しているのだから一層そう思います。

 

二人の仲の良さを感じたひろが帰り道に思いついたのは、今回のお礼もかねて二人を自分の家に案内し勉強会をすること。ひろは「法事」を理由に幾度と休んでいたようなので実家はお寺だろうと個人的には思っていたのですが、実際は神社でした。ひろやエリカの巫女さん姿をファンサービスにしたかったのでしょうか(笑)ひろの言う「法事」とは「霊祭」や「式年祭」のことのようです。

ひろに神社内の案内を受け勉強会が始まって以降もエリカはただただ能天気に過ごしていたようですが、一方の凪はひろの家が大規模な神社であることから、これまであった出来事に思いを馳せていました。9話で話したひろのアルバイトは巫女であることが判明。目黒明神の御朱印はひろも書き好評であることがわかりました。

そんななか、凪が考えていたのはひろの「許嫁がいるんだ」発言の真意。いくつかの神社が集まった造りで御社殿は指定文化財・・神事だけでなく結婚式やコラボ企画にも取り組む大規模な神社・・そしてひろの母が凪だけに警戒を示す様子から導き出したのはひろはこの神社の「跡継ぎ」だということ。”一人娘”という事なのでしょうね。ひろもそのことを凪に伝えたかったようでエリカが席を外した際に「私に許嫁がいるっていう意味、わかった!?」と切り出し凪に確認をしていました。

別に許嫁の男が他に居てもおかしくはないわけですが、ひろの話を聞く限り、自分は跡継ぎとなるべく男を婿として迎えなくてはいけない存在・・だから許嫁がいるという表現にしたという事のようです。

そう思うと確かに色々な点が腑に落ちます。5話でひろの母が「そこまで勉強しなくていいと言ってるでしょう」と言っていたのは、将来は跡継ぎと決まっているからであり、何に対しても負けず嫌いなところを見せるのは、跡継ぎと決まっているからこそ彼女なりに自分の可能性を見出したい・・せめてもの反抗!?というところなのかもですね。ただそんな将来を受け入れてもいるようで、だからこそ休みの日には神社を回り御朱印を集めていた・・

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カッコウの許嫁 13羽目より

そんなひろの環境に気付き、「じゃあ・・なんで俺には言ったの?」と切り出す凪にひろが返した言葉は・・

「海野君なら背負ってくれそう」
そんな気がしたから・・かな!」


負けず嫌いな自分に張り合い好意まで示してくれている凪・・最近はエリカを取り合うような形だったものの、心の中ではそんな風に思っていたわけですね。この気持ちは好意というのではなく単に「跡継ぎとなる候補」との観点からそう思ったのかもしれません。凪の言葉に「この人なら・・」と思ったのは確かでしょうし、今話の冒頭でエリカが凪の印象として話した言葉も影響しているように感じます。

 

次回の予告の言葉には「相合い傘」という表記がありました。今話の続きなのか、新たな話なのか分からないので相合い傘の相手が誰かも特定できませんが、普通に考えると帰り道になるのでエリカとの事なのかなと思っています。その際に話にあがるのは今話でのひろとの会話でしょうか!?

軽々しく友達に話す内容ではないことは確かで、ひろ自身も憧れのエリカに話すのを躊躇していたようですが、凪とエリカも取り違え子という境遇であり今は許嫁という関係で同居中。そんなエリカなので背負えない話ではないし、ひろに告白したことをエリカに話している凪なのだから跡継ぎ話に事が及んでもおかしくはない。

凪はひろの十字架を背負う方向で考えるのでしょうが、どう転ぼうとも重たい話になってくるのは確か・・妹の幸を含めるとどこにも転べない感じですかね。もうそろそろ幸の話も見たい感じですが、重い話も甘い話も大好物な自分なので次号も目が離せません!!

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。