五つ葉のクローバーの超主観的考察

~恋愛マンガの名作「めぞん一刻」を皮切りにラブコメ漫画の気になった点を超わがままに考察しています!~

彼女、お借りしますの感想と考察~千鶴の恋心を言動と行動から読み取る~(21巻①)

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彼女、お借りします 177話より

和也の「ずっと前から 君のこと・・」発言を大いに意識する千鶴。そんな中、海くんからパーティーの誘いがあった千鶴はプロデューサーである和也にも誘いがあったから・・と和也の部屋を訪れます。海くんから和也も招待となると15巻の考察で書いたとおり、海くんの口から「好きじゃない・・」「でも・・好きじゃなくもない」と千鶴が発言した際のやり取りについて触れられるわけです。

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彼女、お借りします 176話より

注目すべきは部屋を訪れた際の千鶴の雰囲気ですね。パーカー姿は見慣れたものですが、横髪すとーんの髪型以上に口調や落とした視線から少し落ち着かない感じを受けました。いつもは千鶴の方が年上かと思わせるような感じで千鶴のペースで優位に話を進めようとする感じが強かったですからね。やっぱりかなり意識している感じです。

代官山のパーティー会場前で待つ和也の前に現れた千鶴はいつものとおり「ども」とあいさつするわけですが、会場では居場所のない様子を見せる和也に気を遣いサポートする様子を見せていました。

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彼女、お借りします 177話より

そんな中、登場した海くんは和也と二人きりでの話を頼まれ千鶴は席を外すわけですが・・そこで海くんの口から飛び出したのは「好きじゃなくもない」でした。その言葉を和也に投げかけるやり方はイメージどおりでしたが、海くんがやるとなんともスマートでしたね。

「好きなんじゃって思うかな」と和也が答えるわけですが、そのやり取りの意味が分からず千鶴に問うところまで海くんは計算していたのでしょうね。

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彼女、お借りします 178話より

和也から「好きじゃなくもない」という言葉を聞かされた千鶴は顔を真っ赤にして大きく動揺していました。さっさと席を外したところを見るとこんなこと言ったのを忘れていたのだろうし、海くんが和也に話すなんてこれっぽっちも思っていなかったのでしょう。

実際、千鶴は和也の言葉によく照れているのですが、目前でこんなに大テレしてしまったのはおそらく初めて・・和也への気持ちを振り絞って言葉にした「好きじゃなくもない」ですが、千鶴にとってある意味「黒歴史」になってしまいましたね。これ以外にも何か話したのでは?と疑心暗鬼になりそうだし、色々と頭をよぎり部屋で悶えてしまう千鶴の姿が目に浮かびます。

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彼女、お借りします 179話より

その後、海くんは千鶴を「ちょっといいかな」と呼び出し、帰ってきた千鶴は浮かない表情を見せていました。なぜ千鶴はこんな表情を見せたのか!?

和也に千鶴の言葉を話したことを謝った等ならこんな表情になるわけはなし。2次会には行かず二人で帰ろうとしたことからは、もう今日は海くんと顔を合わせたくない、和也と海くんを会わせたくないという意志が感じられます。となると考えられるのはこの3つ

① 海くんから再度アプローチされた
138話のやり取りで15巻127話の件は終わったように見えますが、実は和也の「当時の俺は裏での出来事などつゆ知らず」という言葉は完全に回収できていません。この言葉は千鶴が自分に向けた気持ちだと和也は知りませんからね。この回のポイントは海くんと和也がLINEの交換をしたこと!千鶴と和也は何らかの理由で一度距離を置く形となり、その間に再度海くんから真相を聞くことがあるのではと憶測しています。和也を認めていた海くんですが、「君とは仲良くなれそうだ」発言を見る限り、和也の動向次第では全力で千鶴を取りに来る感じに思えます。

② 海くんから仕事のオファーがあった
138話の和也とのやり取りで海くんは和也からクラウドファンディングの話を聞いていました。クラファンのことは話のきっかけとして取り上げたのかもしれませんが、何らかの形で和也と同じように千鶴に女優のオファーをしてきたとしてもおかしくない。

③ 海くんから「好きじゃなくもない」の気持ちを問われた
和也も海くんもこの言葉の意味を「好き」と感じ取ったわけで、そのことを千鶴に伝え今の気持ちを再確認した可能性もあります。

 

ただ和也に理由を話さなかったところを見ると②のような仕事絡みではなく①③のようなやりとりがあったような感じ・・それを解くカギはパーティーを抜け出した後のやり取りにあるような気がします。

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彼女、お借りします 179話より

帰り道、会話に困った和也は千鶴に「水原ってさ・・恋人とか欲しくないのか・・?」と聞くわけですが、千鶴はカレシ=一番傍で支えてくれる人という言葉に反応する形で次のように答えます。

「・・別にいいなとは思うわよ?」
「傍で支えるって意味では一番確か・・」

「恋人の存在を公言している女優も沢山いる」「決まった人がいれば・・楽かなって」と一般論を添えて答えていますが、話す直前の「・・・」を見る限り、和也がこんなことを聞いてきた意味を考えて発言した感じですね。その流れで千鶴はこうつぶやきます。

「多分思う 好きになったら 付き合いたいって・・」
「ずっと 傍にいたいって・・」

171話で千鶴は「今更強がってもしょうがない」「私・・ちょっと弱いかも」と話していましたが、最近は和也に弱い自分を見せ、頼りたい気持ちを表すケースが増えています。「多分」という言葉からは未だ好きになった事がないようにも見えますが・・「女優って仕事には邪魔なのか?」と問われ、和也の胸で泣いた事を思い出し否定しているのだから、和也の事を想定して答えたのは間違いなし。

「レンカノ」を辞める時まで言及しているのだから、千鶴は覚悟を持って現状打破をしようとしているのでしょう。174話に独白した「なんとかしないと・・」ですね。

 

※ 本記事にて掲載されている画像は「彼女、お借りします/宮島礼吏週刊少年マガジン」より引用しております。 

 

カッコウの許嫁の感想と考察(61話)~アタシは結婚しないもん!!~

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カッコウの許嫁 61羽目より

エリカとひろは買い出しにお出かけ。久々の全裸生活を満喫する凪だったが、夏期講習帰りの幸にその姿を見られてしまい、結果、幸がこっそりネコを餌付けしている事に話が及ぶ。昔話に花が咲く中、陰キャと思っていた餌付けネコに彼女がいると判明!それをきっかけに結婚ばなしに話が移るが、ひろの事はあきらめるべきと話す幸に対し「誰と結婚しようが俺の勝手」と凪は反論・・その言葉に幸は「アタシは結婚しないもん!!だからお兄も結婚しちゃダメ!!」と支離滅裂な事を口にする。そんな中、「ひろが誘拐された!!」とエリカが戻って来て・・

 

【感想と考察】
海野亭前に”あい"登場!?という場面で終わった前回でしたが、今回その"あい"は登場せずじまい。主役となったのは結婚について話す凪と幸の二人でした。

エリカとひろが買い出しに出かけたことにより、全裸でプールに飛び込む凪。全裸開放モードはひろが初めて家を訪れた12話、海の別荘で屋外ジャグジーを利用した50話に続いてなので、もうこれは凪の性癖みたいなものなのでしょうね。裸の王様なのかそれともラ王なのか(笑)

そんな凪の前に現れた幸。凪の全裸プール姿を見てもさして反応していないところを見るとお兄の行動はお見通しといった感じ。幸は夏期講習を受け帰って来たようですが、庭側から現れたこと、ネコが幸にすり寄っていることから、餌付けしていることに気づいている旨を話す凪。こちらも幸の行動はお見通しですね!さすがブラコン&シスコン兄妹です。

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カッコウの許嫁 61羽目より

餌付けネコを『陰キャ』と呼ぶ幸。あまりにもひどい名前に凪もツッコミを入れるわけですが、そこから発展したのは昔幸が拾ってきた子ネコの話・・時折幼い頃の兄妹話が挟まれる今物語ですが、両親が定食屋をやっていたこともあって動物が飼えなかったようですね。そして一緒に夕食を食べることはなかったとも話していました。「お兄と2人で育てるんだもん」「一緒にごはん食べるんだもん」と言っているので、温かな家族の姿を凪がパパ、子ネコが子という設定でママゴトしたかった模様。家庭環境が兄妹の結びつきを強くしたのは間違いないですね。

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カッコウの許嫁 61羽目より

その子ネコはというと・・凪の記憶では『保健所に引き取られた』でしたが、幸によると『隣の家に引き取ってもらった』とのこと。何気ない記憶の食い違いですが、幼なじみともいえる”あい”が登場する中でのことなので何か意味深。「告白のおへんじはっ 次に会った時でいいかな?」発言などもあって凪の初恋は”あい”で告白したように見えていましたが、この部分にも認識の相違がありそうです。

ネコに話を戻すと・・”リアル陰キャ”といった言葉やその後の会話を見る限り、餌付けネコをお兄に見立てていた模様。ネコに彼女がいると知り寂しそうな顔を見せた幸が切り出した言葉は・・

「結婚 どうするの?」
「いつまでもひろさん追いかけてないで」
「いい加減あきらめなよ」
「エリカお姉がいるんだし・・!」

凪が結婚する相手はひろでなくエリカがいいというわけですね。そりゃそうです。エリカは実姉ですがひろは他人・・今までより凪と疎遠になるのは目に見えていますからね。

昔の『白馬に乗った王子様』話を持ち出し自分はどうなんだ?と問う凪と「アタシだって 来年16歳になったら結婚するかもしれないし?」と答える幸。単なる例えではなく凪に気にかけてもらいたい気持ちが溢れていますね。この発言にもしっかり反応する凪でしたが、例え話だとわかり口にしたのは「誰と結婚しようが俺の勝手だ」という言葉。平静を保っていた幸ですが、この言葉には大きく動揺し叫んだ言葉は・・

「だからダメって言ってるじゃん!!」
「アタシは結婚しないもん!!」
「だからお兄も結婚しちゃダメ!!!」

エリカお姉がいるからひろはあきらめろ!!と聞いていた凪にすればあまりにも支離滅裂な言葉・・次号予告『幸の謎理論炸裂で凪もタジタジ!?』の意味はこの事だったんですね。この叫びを見ると幸にとって凪は好きな人であると同時に兄なんだなぁと改めて実感します。

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カッコウの許嫁 61羽目より

自分だけがわかっていると思っていた陰キャのネコに恋人がいて自分から離れていく・・その姿に自分と凪を重ね、凪を兄と呼べるのは自分だけ・・自分だけが兄と過ごしてきた時間を知っている・・といった気持ちを一層強くしたように見えます。

ただ兄としての気持ちが勝っているからこんな発言になったとは言い切れないところも多々。エリカ父に凪と結婚する覚悟まで問われた事への反発とも取れますが、個人的には二人が結婚すると凪は兄でなくなるから・・今のままでいることが『兄』とも『好きな人』とも一緒に居れる最善の策だから・・こんな発言になったと感じます。「エリカお姉がいるんだし・・」と話したのも本音じゃないわけで、幸の口ぐせとなっている「お兄なんて 勉強だけしてればいいんだよ」はこの複雑な想いを言っているのでしょう!!

 

そんな中、ドタドタと帰って来て「大変 大変」と叫ぶエリカ。慌てていたのはひろが誘拐されたから!!でした。白昼堂々の犯行&緊急事態の文言もあって、ひろに危険が迫っているような終わり方ですが、このタイミングで攫われたとなると、ひろを連れ戻しにやってきた瀬川家の人たちに連れていかれたとみるのが妥当。エリカも電話ではなくわざわざ帰って来ているので命の危険はないという事なのでしょう。

57話で「親の都合で明日 突然許嫁が会いに来るとか・・」と家出の理由を話していたので、延期になっていた許嫁との顔合わせのため・・とも推測できます。となるとひろの許嫁が判明することにもなりそうですが、果たしてどんな人物なのか・・

これまでの登場人物で候補となるのはエリカに恋する同級生”遊馬シオン”とエリカの兄で凪の実兄でもある”天野宗助”。40話肝試し時のひろとの会話からはそんな関係には見えなかったシオンですが、その後の51話でひろは許嫁の事をよく知らず会った事もないことが判明・・実は許嫁だったという可能性はゼロではないでしょう。

一方の宗助は全くの未知ですが、52話におけるひろの「海野君が弟だったらカワイイのにな~って」発言が気になるところだし、家出してきたひろをすぐに連れ戻しに来なかったことを考えると天野家と瀬川家の繋がりも考えられますね。ダークホースは実は男の娘??の”あい"でしょうか(y^^y)

 

 ※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。

 

カッコウの許嫁の感想と考察(60話)~エリカちゃん看病大作戦遂行します!!~

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カッコウの許嫁 80羽目より

合同勉強会が終わると同時に風邪で倒れてしまったエリカ。「迷惑かけてゴメン」と話すエリカに対しひろと幸は看病大作戦を遂行するが、症状はさらに悪化してしまう。看病を遠慮し寝込むエリカを「らしくない」と語り「意外と人に気を遣う」「ずっと無理していた」と評する凪。凪の言葉に「なんで凪くんの方が私のことわかってんのよ!」と返すエリカ・・そんなエリカに凪は「許嫁」だからとその理由を述べる。そんな中、海野亭の前に”あい”らしき人物が登場して!

 

【感想と考察】
風邪ひいたエリカの看病大作戦が描かれた今回。個人的には瀬川家によるひろの連れ戻しなのかな?と思っていたので予想に反した展開でした。ただ最後には58話で凪の初恋の相手と判明した『あい』らしき人物が登場。海野亭の前に現れたのは10年ぶりに凪に会うためのようなので次回以降、この人物が4人の関係をかき乱すのでしょうね。個人的にはライバルではなく何かしらの役割を果たすための登場とみているので、ここは人物像は探らず今後の展開を待とうと思います。 

さてひろと幸の看病大作戦は!?というと、ひろは御神酒、幸はサウナを使って風邪を治すものでした。おっさん臭い方法の提案に笑ってしまいましたが、この数回を見る限り、ひろの家事スキルは高くないようですね。一人っ子でも親の看病をするケースがあると思うのですが、ひろは経験したことがないみたいです。

そんな2人の提案に乗るべく立ち上がるも再度倒れてしまったエリカ。結果、2人からの看病を遠慮する形になりました。となると登場してくるのは凪ですね。

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カッコウの許嫁 80羽目より

5話では今回とは逆に凪が風邪で倒れエリカが看病・・今回、その時にエリカが処方?した『令和漢方胃腸薬』を凪は持ってきているのでちゃんとその時のことを覚えていたわけですね。病人にかつ丼?を食べさせようとするなんて・・という感じですが、これまでの話を見返すと揚げ物・・特に"とんかつ類"は大事なことや話がある時に食べる印象・・2人にとって何らおかしくはないわけです。

そして凪が気にしたのは、エリカがひろや幸に話した「なんかゴメンね 迷惑かけちゃって」という言葉。この言葉を「らしくない」と評した凪がつづけた言葉は・・

「天野さんて意外と 人に気を遣うタイプだよね」
「ずっと無理してたから そんなことになるんだよ」

幸が来た時からそう思っていた・・とあるのでかなり前からそのように思いつつエリカに接してきたことになりますね。当初、わがままお嬢様発言が多かったこともあって「らしくない」と言ったようですが・・見方を変えればそれだけエリカの事が気になっていたに他ならない。『夏バテ』という言葉に反応していたところを見ても、エリカの体を心配していたと見ていいでしょう。

幸が同居するようになって以降、エリカが気を遣う場面が多かったのは確かであり、凪が疲れを予見することは可能。ひろと凪の関係のみならず、海野家内の些細な揉め事についても間を取り持っていましたからね。そのように立ち回るのは今回も言葉にした「楽しい毎日」を守りたいからだろうし、それを実現してくれている凪のために一肌脱ぎたい・・そんな意識がエリカの中にあると感じます。

凪の言葉は図星だったようでエリカと凪は照れ合いつつこう言葉を交わします・・

「なんで凪くんの方が私のことわかってんのよ!!」

「それは・・許嫁だし」

奈美恵ママの言及により二人の気持ちは許嫁破棄の方向に進むようにも見えましたが、ひろが同居するようになって以降は二人の距離が逆に近まった感じを受けます。親が決めた許嫁関係だからこそ反発していた・・というのが実情であって、57話で話していた「家族で仲良くしていたい・・」を実現するためには、凪との許嫁関係は不可欠ですからね。

今回のこの二人のやりとりは、59話でエリカが凪の涙のわけを「幸せだったんだと思う」と語ったのと同じく、相手の事を理解しているからこその言葉・・だんだんとお互いを必要とし一緒に居たいと思える存在になって来ているのは間違いないでしょう。

部屋の外でこのやりとりを聞いていたひろと幸はエリカが気を遣っていることに気づいていなかった模様・・凪との相性に関してはエリカに格の違いを感じます。幸が語った「2人はやっぱり許嫁なんですよ」という言葉を改めて実感するシーンでした。

 

それにしても跡継ぎ&一人娘のひろが家を飛び出したのに連れ戻しに来ないのは何故なのでしょう!?凪(男)も同居しているとは知らないのかもですが、ずっと同居するとは思えないし何らかの動きがあって然るべき事。まだそんなに日数が経っていないこともありますが、個人的には天野宗一郎氏と瀬川家との間に何か繋がりがあるのでは!?と勘ぐってしまいます。

 

次号予告文には『幸の謎理論炸裂で凪もタジタジ!?』の文字・・字面だけ見ると凪が幸に勉強を教えるような感じですが、多分そんなんじゃないんでしょうね。最後に出てきた"あい"らしき人物が絡むとしたら『昔の告白』の返事でしょうが、アイドルめいたゴスロリ衣装を見ると素性も気になりますね。海野亭に現れたとなると凪たちが家に戻る感じかもですが、彼女の登場が4人の関係にどう影響していくのか・・興味は尽きません!!

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。 

 

カッコウの許嫁の感想と考察(59話)~どうして一緒に暮らしているんだ・・!!~

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カッコウの許嫁 59羽目より

家事の負担が凪に全部かかっていると知ったひろは朝ごはんを作ることに。その様子を見て凪を責めるエリカと幸・・そんな二人に凪は「ひろに気を遣わせてしまっている!」と話し家事を分担することを決定する。朝食担当となったひろは出汁へのこだわりを主張しかつお節を削ることから始めたため昼になっても朝ごはんが出来ない事態に・・業を煮やした凪は今の俺たちにピッタリと他人丼を作り食卓を囲むが、3人とは他人と再認識したこともあってか「どうして一緒に暮らしているんだ!?」と皆の前で涙を流してしまう。部屋に戻り泣いた理由を考える凪・・そんな凪にエリカは『幸せだったんだと思う』と伝えて・・

 

【感想と考察】
予告文で推測されたとおり、ひろの同居に伴って家事分担を行う様子が描かれた今回。凪の家事能力の高さと同時にひろの家事スキルのレベルを測ることができたエピソードでした。

家事全般を凪がやっていると知り朝ごはんを作ろうとするひろ。幸も同居翌日には朝食を作っていたので定番の気遣いですが、そこでひろが取り出したのはかつお節!?家出してきたような勢いだったのに、ちゃんと削り器まで持参しているところを見ると瀬川家では節を削って出汁に使うのが定番なのでしょうね。結局できずじまいでしたが、できていたら和の朝食だったのでしょう。

ひろがパタパタと朝食の準備をしている様子を見て凪を責めるエリカと幸でしたが、凪は「瀬川さんに気を遣わせてしまっている!!」と家事を分担することを独断で決定!それにしても幸の受験勉強は家事を分担できない理由としてわかりますが、エリカは何回も自分でやろう!と意気込んだのに未だ洗濯もやっていないんですね。洗濯物を凪に任せるなんて、とても年頃の女性とは思えませんが、そこはお嬢様育ち・・感覚が違うのですね。

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カッコウの許嫁 59羽目より

家事分担表が出来ても、朝食ができる気配はなく未だかつお節を削ることにこだわるひろ。「削り節の厚さにムラがあるとエグミが出る」と話す様子からはこだわりを感じるし職人気質が見て取れます。負けず嫌いで何事にも手を抜かないひろの性格がよく出ていると感じますが、見方を変えれば優先順位や段取り決めができないということ。時短を必要とする家事はあまり得意ではないとも言えますね。ただとても凝ったものを作りそうではあります。

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カッコウの許嫁 59羽目より

ドラム式洗濯機を使いこなせない幸にテレビに埃が溜まっていると小姑するエリカ。そんな二人の行動も相まって業を煮やした凪は、残り物を使って『他人丼』を作り皆に振る舞います。ただこの『他人丼』は意味を成すもので単に鶏肉がなかっただけではなかった模様。改めて3人との関係性を再認識し、『他人』と感じたからこその料理でした。そんな凪の想いから綴られた言葉は・・

「なのにどうして一緒に暮らしているんだ・・!!」

「何をいまさら!?」「何ひとりだけ感傷的になっているの!?」という感じですが、3人の行動や価値観が自分と違いすぎて、ついそのように考えてしまったというところでしょうか。ヒロイン3人とも結構サバサバ系・・一方、変なところで繊細なのが男の性・・同居する事で色々アラも見えてくると57話でエリカが言っていましたが、3人の異性と暮らすのだから凪なりに色々思うのは当然の事。エリカ父の謀略により始まったことなので尚さら感じるものがあるのかもしれません。

ただここまで想いが高ぶるとまでは凪自身も思っていなかった模様。部屋(倉庫)に戻り、3人の前で泣いたことを恥じるとともに泣いた理由を考える凪。そんな凪の前に現れたのはエリカでした。庭に水まきしながら凪にかけた言葉は・・

「凪くんはさぁ・・」
「幸せだったんだと思うよ!」

ひろが同居する事となり倉庫に追いやられた57話でも凪の元を訪れたエリカ・・今回水まきしながら声をかけたのも偶然ではなく凪にこの言葉を伝えたかったからなのでしょうね。こういうところはメインヒロインしています。

『幸せ』という言葉を使ったのは、信頼や想いを寄せてくれる3人に囲まれているから・・なのでしょうか!?ただ『他人』という言葉に注目すると幸の事を念頭にエリカは話したように思えます。『幸せ』を名にする妹は血の繋がりがない故に悩みは尽きないが、他人だからこそ可能となる幸せもあるわけで、そんな風に幸の事で想い悩めることを幸せと感じてほしい・・そんなエリカの気持ちを感じました。

ちなみにエリカの言葉を聞いた凪はすっと心が軽くなったようでした。「どうして一緒に暮らしているんだ」と言った真意はわかりませんが、 エリカの言葉がおおむね的を得ていたのは間違いなし。一方でエリカの言葉だったからこそそう思えたとも見て取れます。エリカと同様に一緒に居ることを楽しいと評していた凪・・何気にいつもエリカの言葉に助けられているわけでエリカへの依存度は思いのほか高いようです。

 

最後に・・今回は内容がわかるような次号予告文はありませんでした。ただアニメ化記念のCカラーで巻末話なので何か大きな動きがあるのでは?と期待してしまいますね。動きがあるとしたら瀬川家によるひろの連れ戻しでしょうか!?親と喧嘩して家出しエリカたちの家に居候という状況なのにひろ母が何も動かないのはありえませんからね。今回、凪が涙したのを次回の伏線ととればそういう展開もアリ。そうなるとひろの許嫁の正体も少し見えてくるのかもですね。次回も楽しみです!!

 

 ※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。

 

カッコウの許嫁の感想と考察(58話)~海野君の初恋の相手は誰ですか?~

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カッコウの許嫁 58羽目より

「今夜はホラーナイト・・」とのひろの掛け声によりコックリさんを始める4人。他愛もない質問から始まるものの幸のファーストキスの相手や凪の初恋相手など凪の動揺を誘う質問をすることでけん制しあう幸とひろ。次に始めた百物語ではろうそくが消えると同時に皆が居なくなったことに凪は大慌て。そんな様子を陰からのぞき見する3人は凪が誰の名前を最初に呼ぶかを予想しあうが、凪の口から出てきたのは助けを求める言葉と自分の名・・そんな凪にガッカリする3人だったが、姿を現した3人に安堵した凪が口にしたのは・・

 

【感想と考察】
ひろが同居する事と部屋割りが描かれた前回でしたが、今話は予告にあったとおり、夏の夜の怖い話。仕掛け人は当然ひろ!!凪の動揺を誘う質問や仕掛けを施し、凪だけが怖い思いをしていました。

まず始めたのはコックリさん。ひろによる由来やルールの説明を経ていざ開始!「エリカのインスタ写真はスッピンか?」「冷蔵庫にあった俺のプリンを食べたのは誰?」と他愛もない質問から始まるわけですが、これはコックリさん自体を知らなかったエリカと信じていない凪のための儀式・・このことで二人は信じることと相成りました。

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カッコウの許嫁 58羽目より

当然そのように誘導したのは腕の血管が浮いていると指摘された幸なのでしょうが、そんな幸が質問したのは「アタシのファーストキスの相手は?」でした。

指が『な』に進んだこと、「うそ 凪くん!?」とエリカが驚いたことにより24話の暗闇ハプニングキスを思い出してしまう凪。そんな凪に「したの?」とひろは問い詰めるような言葉を投げかけます。

結局、奈美恵ママが相手というオチだったのですが、「すごい汗だしなんかホッとしてません?」と問う幸と「そりゃー夏だしねぇ」と返すひろのやりとりを見ると、幸がひろを煽ったような感じ。ただこれを契機に凪の動揺を誘うような質問ばかりとなったところを見るとこれは凪への質問コーナー開始の号令だったのかもしれませんね!!

次に順番が回ってきたエリカは幸の策略に見事感化された模様。プリンのお返しを兼ねてこんな質問を投げかけます。

「凪くんは最初に女子のパーツのどこを見ますか?」

性癖を探るような質問に「やめてくれ~こんな女子3人がいる前でぇぇ・・!!」とコックリさんに懇願する凪。最初に『お』に進んだことで何を思い浮かべたのでしょう!?気になりますね~!!

結局、コックリさんが示したのは『おめめ』というもの。「人として当たり前だよな!!」という凪の発言を見ると、最初に見る女子のパーツとしてはヤバいところだったのは間違いないようですね (;^_^A

ちなみに最後の『め』の指描写を見る限りひろは動かそうとしたものの誰かのせいで動かなかった感じ。「コックリさんもカワイイ所あるんだね!」というひろに「どういう意味ですか?」と返す幸を見れば誰が動かないようにしたかは一目瞭然ですね!!

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カッコウの許嫁 58羽目より

そして最後の質問・・ひろが口にしたのは今後の展開にも関係してきそうな次の問いでした。

「海野君の初恋相手は誰ですか?」

またしても自分への問いに慌てる凪とワクワク顔のエリカ。そんな二人を他所にひろと幸はけん制しまくり!!幸をチラ見して「コックリさんは何でもお見通しなんでしょ?」と語っているので完全に幸への仕返しなわけですが、そんなひろの様子に応戦するがごとくコックリさんが示した言葉は・・『あい』

幸の説明によると“あい"はお兄が昔仲良かった子の名前とのこと。外見は56話の家族写真に写り込んでいた子と顔や眉がそっくり!写真を見ていたはずのエリカが反応しなかったため断定はできませんが、おそらく同一人物なのでしょうね。

ひろじゃないことに驚くエリカと動揺するひろ。ひろの様子を見る限り、自分の名前が出てくることを期待していた感じですね。初恋は本人が記憶を遡ってそう思った時・・みたいな曖昧なものですが、引っ越していく際にあいが「告白のおへんじは次に会った時でいいかな?」と語った場面を思い出していることから見て、凪があいに告白したのは明白。初恋で思い浮かべたのだから恋愛感情があってのことですね。

ひろが初恋相手を凪に問い、ひろに似た"あい"という子に告白したことを凪が思い出す・・という構図を見ると、自分の事を思い出して欲しくてひろはこんな質問をしたのかも?とも思えますが、ひろの反応を見る限りそんなことはない感じ。今後、幼なじみとして登場するであろう存在ですが、今の3ヒロインに割って入ってくるとは思えないのが正直なところ。登場するなら凪に叱咤激励する存在として・・でしょうか!?

 

凪の初恋相手が自分ではなかったことが面白くなかったのか、ひろはローソクを3本立て、百物語ならぬ三物語を提案。いざ怪談開始!!と思いきや・・ローソクが3本とも消え真っ暗になったと同時に凪の前から3人とも姿を消してしまいます。慌てる凪を他所に3人は陰からのぞき見するわけですが、これはひろが仕組んだ「驚いた凪が誰の名前を呼ぶか大作戦」との事。さすが負けず嫌いのひろですね~幸が「どんだけ負けず嫌い!?」と思うのも当然です。

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カッコウの許嫁 58羽目より

凪が呼ぶ相手について、ひろは許嫁を理由にエリカ、エリカはいつも名前を呼んでいることからひろ、幸は実家での経験もあってこれは2択・・と自分ではないことを強調するわけですが、怖がる凪が叫んだのは自分の名前と助けを呼ぶ言葉でした。

そんな凪にガッカリして姿を現す3人でしたが、みんなの顔を見て安堵した凪が口にしたのは予想に反するこの言葉・・

「心配したぞ 幸・・!」

幸の名を呼んだことに3人は「え・・」と固まり、幸は「なんでぇ!!?」と大照れ!!でもこれまでの経緯を見ると幸の名前が呼ばれても全然違和感はありません。「妹だし心配して当然かな」とあきれ顔で話すエリカやひろは当然の反応。恋愛感情の優劣ではなく妹として心配したのでしょうが、幸の事を大事に思う気持ちは常に十二分に感じます。結婚も可能な女性と認識していますが、同時に幸の『良き兄でありたい』という気持ちがあるため思いも倍増なのかもしれませんね。

今話は怖い話を通じてのひろと幸の闘いだったわけですが、この凪の一言もあって勝負は幸の勝利で終了。これまでも度々二人がけん制しあう様子が描かれていましたが、いつもはひろから仕掛けていました。ところが今回は幸から仕掛けられ負けず嫌いのひろが応戦した形。同居する事となり、ひろは落ち着き幸は警戒を強めたという感じでしょうか!?

 

次号予告には「凪の家事能力が本領発揮!」の文字。家事の分担をする展開を頭に浮かべましたが、ところでひろの料理の腕はどうなのでしょうね!?負けず嫌いなので料理もこなすと思いこんでいましたが・・果たして!?

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。 

 

カッコウの許嫁の感想と考察(57話)~ひろちゃんと一緒に住めるんだね~

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カッコウの許嫁 57羽目より

ひろが3人が住む家に家出してきたのは親の都合で明日"許嫁"が会いに来るから。"戦争"と語るひろの勢いに飲まれた3人は結局、同居することに同意するが、ここで問題となったのは部屋割り。各々の立場から自分が凪と同部屋で構わないと話す3人だったが、結局、ひろが一部屋使うこととなり、凪は倉庫に追いやられてしまう。同居を歓迎する凪に現実を見るべきと語るエリカ・・そんな中、両方の親が喜ぶところを見たいってことは「凪くんと結婚することだよね」とエリカの口から飛び出して・・

 

【感想と考察】
ひろが3人と同居するためにやって来たこともあって「3ヒロインとの同居生活、開幕!あっ・・でも部屋割りは?」と予告にあった通りの展開でしたが、4人の色々な想いが垣間見える・・そんな回でもありました。

ひろの「親の決めた人と結婚するなんてッ 死んでいるも同然!!」、『家出』ではなく『戦争』発言に飲まれる3人でしたが、急遽家を飛び出してきたのは親の都合で明日 突然 許嫁が会いに来るから・・という理由でした。前回、家出してきた理由を考察し、許嫁絡みでひろの身辺に動きがあったのでは?と書きましたが、おおよそそんな話でしたね。

気になったのは『親の都合』『明日 突然』という部分。夏休みなので突然『明日』と言われても時間はとれるのでしょうが、エリカの別荘&凪とのお泊りからそれほど経っていないと考えると、凪との関係を危惧した親が急遽、許嫁と合わせようと画策した・・という事でしょうか!?そうなると、ひろは凪の存在を親に話していることになりますね。

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カッコウの許嫁 57羽目より

同居するとなると天野家、瀬川家の許可が必要という点も前回触れましたが、凪と幸のそんな問いに「じゃあ 海野君は私が許嫁と結婚していいんだ?」「家庭教師 無償でやるとは言ってないよね?」と返すひろ・・策士ぶりを存分に発揮していますね。ひろの言葉にヘコヘコする凪とすり寄る幸はなんとも可愛かったです。

結局お嬢様エリカの懐深い裁定により同居が決定するわけですが、ここで問題となったのは部屋割り!2階に2部屋しかなく、エリカ&幸と凪で使用している中、どう割り当てるか?というわけですね。

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カッコウの許嫁 57羽目より

ひろはお泊り済み、幸は妹、エリカは許嫁と各々の立場から自分が凪と同部屋でも構わないと主張するわけですが、面白かったのは幸の反応と理由。「一応妹だし?」という理由はもっともですが、「3人とも許嫁がいるし・・」というのは見方によっては意味深・・関係が進展することへの心配や警戒が見て取れますが、凪の妄想癖を完全に理解している幸なのでエロいことにならないためだったのでしょうね。

そんな幸に対し「いいの?」と問うエリカと「突然どうした?」と聞く凪・・エリカの言葉は幸の気持ちを知るからこそだと思いますが、凪は幸を意識しないことに懸命な感じですね。

その後は「エリカの家だから」「幸は受験生だから」「やっと会えた姉妹だから」と意見を言い合うヒロイン3人・・「エリカをひとり部屋に」と主張する幸からはひろを監視したい意思を感じますが、以前に比べると敵対心が薄くなったようには感じます。別荘で煽られ険悪な関係に戻ったようにも見えましたが、エリカと凪が宗助を捜している間、一緒にゲームしたことで距離は近まった・・ということなのでしょうか!?

 

カッコウの托卵のようにひろが来ることで一人追い出される・・といったことはありませんでしたが、ひろが一部屋使うこととなり、凪は倉庫に追いやられてしまいました。そんな凪の元を訪れたのはエリカ・・同居する事を大歓迎と話す凪に対し、「ちゃんと現実を見なさいよ」と諭していましたが、その理由は同居する事でお互い嫌いになる可能性があるというもの。凪と同居しても嫌いになっていないエリカがそんなこと言う!?という感じですが、実はひろの話を聞き我を通すことで家族関係が悪くなることを危惧した模様。両方の親が喜ぶところを見たいってなると・・と想定した上で口にした言葉は・・

「それって 凪くんと結婚することだよね」

エリカが実の両親を大切に思っている事はこれまで何度も描かれていたわけですが、実は関係がぎくしゃくしているエリカ父とも仲良くありたいと思っているのですね。ひろの話を聞いて改めて「家族で仲良く・・」という気持ちを強くしたようですが、それだけでこんな言葉を口にしたのかと言えばそうではない・・

幸の監禁めいた言葉に「許嫁の私が同部屋になるしかないのかな!」と言い出した時は特に感情の動きは見えませんが、「すぐお風呂覗いてくるし・・」など凪と過ごす中で起こった出来事をわざわざ話す様子からは独占欲が垣間見えます。前述の同居することで嫌いになるかも!?というのも同様ですね・・『私は違うけどね』という気持ちを感じます。

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カッコウの許嫁 57羽目より

理解は示すも「自己犠牲には反対だ!!」と返してきた凪に対し、エリカは顔を赤くし「それは私も嫌よ バカ!!」と逃げ帰っていました。普通にみれば動揺するような言葉でもないので、凪に対する感情の高ぶりがあったとみて間違いないのでしょう。

 

明日から楽しい同居生活が始まり、次号予告では「夏といえば怖い話」とあるのでみんなで怪談でもするのですかね・・ひろと許嫁の顔合わせも3人と同居させるための誰かの仕込みとも考えられますが、この話も一旦終わりのよう・・そうなると期待するのは海野家の家族写真に写っていた女の子の正体ですね!写真が一つのテーマともなっている今作品なので、覚えのない誰かが写っているといった心霊写真的な怖い話を期待したいところです!!

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。 

 

カッコウの許嫁の感想と考察(56話)~2人が幸せならそれが一番じゃん~

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カッコウの許嫁 56羽目より

郵便受けに投函された誕生日会の招待状により凪の実家に向かう3人。『洋平パパの洋平パパによる洋平パパのための誕生日会』として毎年開催されているらしいこのイベントにエリカは驚くが、そんな中、持ち出してきたアルバムに見知らぬ子が写る写真があることに気づく。洋平パパお手製ケーキに書かれた『36歳』の文字から二人がデキ婚だったことを知る3人・・誕生日繋がりで凪とエリカの顔合わせ会に話が発展する中、奈美恵ママから「二人が結婚すれば2人とも自分の子供になる」と言った真意とともに「2人が幸せならそれが一番」という考えであることを聞かされる。5人で写った写真を前に「私もいつか そんな家族が持てるのかな」と話すエリカ。そんな中、同居するためにやって来たひろが家の前に現れて・・

 

【感想と考察】
前回予告にあった誕生日会は洋平パパの誕生日を祝う会でした。凪の言葉を借りると『父さんの父さんによる父さんのための誕生日会』とのこと。自己完結で自分の誕生日を祝う会なんて聞くだけで悲しくなりますが、毎年恒例のイベントとして兄妹も仕方なく受け入れていた模様。そんな状況を目の当たりにしエリカは当然驚くわけですが、いつもの通りすぐさま順応していました。この辺りは血の繋がりがなせる業なのでしょうね。

そんな中、エリカが持ち出してきたアルバムを開くと・・そこには毎年洋平パパの誕生日に撮影している家族写真がありました。このような記録を残すこと自体に不思議はありませんが、凪が取り違え子であったという事実を考えると何か思うところがありますね。なんとなくですが、取り違え子であることを知った上で育てていたような感じを受けてしまいます。

ちなみに描写は5年分だけでしたが、当然16年分あるのでしょう。後に凪の誕生日は4月6日と明かされていたので、幸は9月生まれという事なのでしょうね。

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カッコウの許嫁 56羽目より

そして注目すべきは新しい人物が登場してきたこと。それも家族写真の中に写り込んでいました。洋平パパお手製ケーキの登場により話はそこで終わってしまいましたが、雰囲気的には小学生低学年と言ったところでしょうか?判明しているのは『となりに住んでた奴』で『引っ越した』のみなので性別も定かではありませんが、パッと見の印象は女性でひろと瓜ふたつ!!髪色は違うようですが、顔つきや髪の質はそっくりです。

ひろと仮定する場合、考えられるのは、実は凪の幼なじみで以前は隣に住んでいたという事ですが、目黒明神という大きな神社の跡取り娘が神社から離れた所に住んでいたというのは違和感。神社との距離は不明ですが、普通なら神社の近くに居宅はあるでしょうからね。ひろをわざわざ養女として迎える可能性も低いだろうし、ひろの母の様子を見てもそれはないと感じます。許嫁=凪の可能性も残りはしますが、どちらにしろ、この人物が今後の物語のキーマンとなってくのは間違いないのでしょうね。

そんな中、登場した洋平パパお手製のバースデーケーキ。そこには『36歳』の文字が書かれていました。洋平パパについては結婚が早かったと想像できるので驚きはありませんが、エリカ父の天野宗一郎が57歳ということには少々ビックリ。社長という事を考えると適齢ですが、1話の顔合わせ会の様子からはそんなに離れている印象は持っていませんでした。

その後、凪の気付きで洋平パパと奈美恵ママがデキ婚(本人曰く授かり婚)であることが判明するわけですが、意図せず生まれてきて取り違えられたことを「私 すごいレアな人生」と捉えるエリカがかなり印象的!!思春期にこんな事実を突きつけられたら動揺してもおかしくないのに超ポジティブに捉えたわけですからね。幸の"楽観的"が正しいのかもしれませんが、このように捉えてくれたことに洋平パパも奈美恵ママも救われただろうと感じます。

続いて話題に上ったのは凪とエリカが4月6日生まれであること。同時に1話の顔合わせ会も2人の17歳の誕生日に開催されたことが洋平パパの口から判明しました。それを聞いて「だからあの日 俺たちは出会った」「しかも偶然」と思う凪・・なぜこういう風に思い至るのかはよくわかりませんが、改めてこう思わせることに何かウラを感じざるを得ません。

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カッコウの許嫁 56羽目より

そんな中、登場した奈美恵ママは顔合わせ会食時の「2人が結婚しちゃえばぁ!」「2人とも自分の子供になるって発見・・」発言の真意を切り出します。2人が結婚してくれないと「エリカちゃんに会えない」「凪もいなくなってしまう」という心配から出た発言だというのはまあそうだろうなという印象。その後の「そもそも親がとやかく言う必要ない・・」「2人が幸せならそれが一番・・」という考えもこの2人らしいもので違和感はありませんね。ただこの言葉の後に洋平パパが口にしたのは・・

「コレ言っちまって良かったのか!?」
「天野さんに相談もナシに」

この言葉に「言うくらい良くない!?」と奈美恵ママが返しているのを見ると子を取り違えただけの関係ではない感じ。大先輩を気遣っただけかもですが、何か恩義を受けることがあったのかな?という気がします。

ちなみに「親がとやかく言う必要ない・・」と話した奈美恵ママと洋平パパは親の反対を押し切って結婚したとのこと。19歳時にデキ婚しているのだから当然だと思いますが、改めて母は『高嶺の花の存在』だったと聞いたことを思い出し「一体何があったんだ!?」と考えている凪をみると、今後の展開に大きく影響する部分なのかもですね。天野宗一郎との縁はこの時にできたのかもしれません。

 

家に戻り5人で撮影した写真をボードに貼るエリカ。いつものように家族の一員となれたことを嬉しがり、出生の秘密を知れたことを喜んでいました。そんな会話の中、エリカが口にしたのは時折見せる羨望の言葉・・

「私もいつか そんな家族が持てるのかな」

その言葉に凪は「天野さん次第じゃないかな」と答えていましたが、なぜか顔を赤くし照れていました。ひろへの好意を公言しているのにエリカの言葉にも反応してしまうのは何故なのでしょうね・・

奈美恵ママの言葉を聞く限り、エリカとの許嫁破棄に向け事態は好転したはずなのにこの反応。ただ28話では未来の結婚相手にエリカも浮かべていたわけで、結局のところエリカと一緒に居ることを幸せに思っているわけです。凪の言葉がもし『エリカも同じ思いなら・・』という意味だとすれば、"結婚すればそんな家族が持てるのは確約できる"ということ・・もしかしたら「2人が幸せならそれが一番・・」という母の言葉に少々あてられていたのかもしれませんね。

 

そんな海野家の家族愛と絆によりほのぼの雰囲気で終わると思いきや、思いもかけない事態が勃発することとなりました。なんとひろが3人の同居生活に緊急参戦する模様・・前回まで3話に渡り凪と二人きりお泊りする様子が描かれていたわけですが、こんな急展開は全く想像できませんでした。「今日からここでお世話になります!!」という言葉を見る限り、母と喧嘩したことにより家を出てきたと想像できますが、ひろをそこまで駆り立てたのは何なのでしょうか!?

エリカと同居している事を知った後、凪に対し色々と責めていたことを考えるとそれが原因で同居することにしたと考えられなくはない。別荘ではエリカや幸の凪への気持ちも確かめられたわけですしね。ただそれはあくまで自分から煽ってのことで聞かされたわけではないことを考えると、それが原因でこんな行動に出たとは正直思えません。もしかしたら許嫁絡みでひろの身辺に動きがあるのかもしれませんね。

次号予告に「3ヒロインとの同居生活、開幕!あっ・・でも部屋割りは?」とあるのでとりあえず同居する事にはなりそう。気になるのはこの家の持ち主、つまりエリカ父の合意は取れているのか?という事。急な事でとりあえず家に来たとも考えられますが、今後同居するとなると当然両家の同意が必要。そうなると天野家、瀬川家、そして海野家との関係が気になるところですね。個人的にはこの3家の間に何か繋がりがあると感じていますが如何に。

 

※本記事にて掲載されている画像は「カッコウの許嫁/吉河美希週刊少年マガジン」より引用しております。